夜が明けたら君に幸せを。

「自分で買いに行きなよ。この子じゃなくて、自分たちのお金で」



我慢できなかった。目の前で昔の私と同じ痛みを受けている清水さんを、放ってなんていられなかった。



「…は?誰だよおまえ」


「大丈夫?」



突然現れた私に戸惑いながらも睨みつけてくる三人を無視して、清水さんを支えて立ち上がらせてあげる。



「…なんでこういうことが平気でできるの?」


「は?」


「一度でもこっち側の人間の気持ち考えたことってある?あんたたちにとってはただの暇つぶしなんだろうけど、こっちは関わりたくもないし放っておいてほしいのに、つきまとってきてすっごいいい迷惑だよ。いい加減気づいたら?あんたたちは群れにならないと強くない、弱者の集まりだって」


「な…っ、なんなんだよおまえ!」



怒り任せに頬を思いっきり叩かれ、その拍子に切れた唇から血が垂れたけど痛いとは思わなかった。怖くもなかった。