夜が明けたら君に幸せを。

「こっちもちがーう」


「え、あでも、頼まれた通りに買って…」


「なに?私たちが間違ってるって?」



トラウマの三人が、ボブの女子生徒に向かって屋台の食べ物を投げつけていた。


たしかあの女の子は同じクラスだった清水(しみず)さん。大人しい性格でよく一人でいた気がする。



私が違うクラスになったから、この世界では清水さんが三人に目をつけられているんだ。


あの三人にとって誰をいじめるかなんて重要じゃない。暇をつぶせるなら誰だっていいんだ。



「あの、ごめんなさ…っ。すぐ買い直して…」


「あーもういい。おまえに頼んでたら一生食べたいもの食べられないし。もう自分たちで買ってくるから、お金ちょうだい?」


「え…」


「あー大丈夫大丈夫。清水さんのもちゃーんと買ってきてあげるから。んーなにがいいかなあ。そこらへんの草とか?」