「…だけど、今は汐江くんたちのおかげで変われた」
もう一度、誰かを信じてみようと思えた。
「一歩を踏み出すことで見える世界が変わるんだって私は初めて知った。ずっと誰かに、この苦しい世界から連れ出してほしいって思っていたのに誰にも言うことができなくて今にも死にそうだった私を、汐江くんだけは救ってくれた。あの日、もしも汐江くんが話しかけてくれなかったら、今も私は変わらないままだった。だから汐江くんも、今はまだ怖いかもしれないけどもう一度、大切な誰かを作ったっていいんじゃないかな…?」
汐江くんが、ふっと優しく笑った。
「如月さんの方が俺なんかよりも全然厳しい人生歩んできたんだね。…俺も、頑張ってみるよ」
「え…」
「如月さんが、俺の背中を押してくれたから」
汐江くんの笑顔を見ていたら、なぜかぶわっと涙が込み上げてきた。
「え、ちょ、なんで泣くの…!」
もう一度、誰かを信じてみようと思えた。
「一歩を踏み出すことで見える世界が変わるんだって私は初めて知った。ずっと誰かに、この苦しい世界から連れ出してほしいって思っていたのに誰にも言うことができなくて今にも死にそうだった私を、汐江くんだけは救ってくれた。あの日、もしも汐江くんが話しかけてくれなかったら、今も私は変わらないままだった。だから汐江くんも、今はまだ怖いかもしれないけどもう一度、大切な誰かを作ったっていいんじゃないかな…?」
汐江くんが、ふっと優しく笑った。
「如月さんの方が俺なんかよりも全然厳しい人生歩んできたんだね。…俺も、頑張ってみるよ」
「え…」
「如月さんが、俺の背中を押してくれたから」
汐江くんの笑顔を見ていたら、なぜかぶわっと涙が込み上げてきた。
「え、ちょ、なんで泣くの…!」



