長く薄暗い廊下に、淡い光の筋が伸びている。それに従って歩いていくと、扉が無い状態で開放された部屋があった。
その部屋の中を見てみると、装飾は全てアンティーク雑貨で 施されており、天井には、フリルのようなものがついたミルクガラスのシャンデリア。カウンターはパインの古材を使った、少し年季の入ったものが使われていた。
そして、そのカウンターの奥にずらりと置かれているキャビネットは、オークの木材が使われており、それらの中には、多くの小説家の本が並べられていた。
一方、壁や床はそれらのお洒落な雰囲気とはまた違って、基本的に白(コピー用紙を想像していただけると分かりやすい。それほどに真っ白過ぎるのだ)で統一されており、どこか違和感を感じる。
そんな不思議な雰囲気を纏う空間の中で1人、黄緑色のベストを身につけた、少し風変わりな青年が立っていた。
青年は持っていた陶器のコーヒーカップとソーサーをカウンターの上に置きながら怪しく微笑むと、
「本日は、どのようなお客様がいらっしゃるのでしょうか。」
と、部屋の空気に似合わないほど青く染まり始めた壁と床を見ながら、小さく呟いた。
───感情喫茶店、ただいま開店。
その部屋の中を見てみると、装飾は全てアンティーク雑貨で 施されており、天井には、フリルのようなものがついたミルクガラスのシャンデリア。カウンターはパインの古材を使った、少し年季の入ったものが使われていた。
そして、そのカウンターの奥にずらりと置かれているキャビネットは、オークの木材が使われており、それらの中には、多くの小説家の本が並べられていた。
一方、壁や床はそれらのお洒落な雰囲気とはまた違って、基本的に白(コピー用紙を想像していただけると分かりやすい。それほどに真っ白過ぎるのだ)で統一されており、どこか違和感を感じる。
そんな不思議な雰囲気を纏う空間の中で1人、黄緑色のベストを身につけた、少し風変わりな青年が立っていた。
青年は持っていた陶器のコーヒーカップとソーサーをカウンターの上に置きながら怪しく微笑むと、
「本日は、どのようなお客様がいらっしゃるのでしょうか。」
と、部屋の空気に似合わないほど青く染まり始めた壁と床を見ながら、小さく呟いた。
───感情喫茶店、ただいま開店。
