彗 side
「来週キャンプがあるらしいよ」
前の席で話している3人グループに聞き耳をたてながら、僕は本を持っている手を強く握った。
もう少ししたら毎年恒例の遠足があると思っていたけど、今年は二泊3日のキャンプか。よりにもよって何でそんなアウトドアなものになったんだろ。
「野外で泊まるんだって」
「え、まじか。テントで寝るのめっちゃ嫌なんだけど」
「わかる。絶対テントの中寒いしー」
「コンセントないんでしょ?ドライヤーかけれないじゃん」
「しかも今年、班のメンバーはランダムで決めるらしいよ」
さらに手に力を込めた。
この班決めで何度苦しめられたか。仲がいい人がいたら天国だけど、あんま関わらない人が居たら地獄。仲がいいふりをしてる人だともっと地獄だ。けど、友達がいない僕にとってはこの行事自体が地獄。何でこんな行事をやることにしたんだろう。僕はいつも余り物同士で組まされるか、先生が「あの子一人だから仲良くしてあげて」という助言が入るかのどっちか。
「はぁ」
皆、楽しみなのかな。けど案外めんどくさいと思ってる人もいるのかもしれない。



