私をころすことが、君の何だったのか。
たまに、そんなことを考えてしまう。

そして毎回辿り着く答えは、

「だってこれは僕の…愛だから。」

本当の彼の言葉は分からないけど、私は今も、生きてるよ。
たまに左の古傷が痛むときもあるけれど。
あの日の浜辺での君からの提案が彼からの愛ならば、愛されていることに気が付く瞬間、今が一番独りなんだと思ってしまうときもあるけれど。
何度だって私は置いて行かれてしまうならもう、愛されるなんて……と思ってしまうこともあるけれど。でも、愛されたい。

君に生きてほしいから、君をころしてあげようか。

君がいないなら生きてなんかいけないと思いながら、生きる。

もう、愛されるなんて、と思いながらも、愛されたい。

そう。

私達の、この恋は。

二人の矛盾ばかりのこの恋は。

齟齬の、恋は。

ソゴノ、コイは———。