あめ降る日々

 
今日も帰り際に優馬くんが飴をくれた。お腹が空いていたのもあって、その場ですぐに口に入れる。いつも通り美味しくて、頬が落ちそうだ。

「いつもこの飴くれるけど、これどこで買ってるの? スーパーで探しても見つからなくて」
 
前々から気になっていたことを尋ねた。せっかくなら自分で買ってみようと思ったこともあるのだが、一向に見つからないのだ。優馬くんは少し考える素振りをする。
 
「んーと、それ多分ネットじゃなきゃ買えないはず。外国のやつなんだよね。親が昔もらってきたやつが美味しくて、ずっと探してたら偶然ネットで見つけて、みたいな」
「なるほど、外国のやつなんだ。どおりでどこにも売ってないわけだ」
「沙紀ちゃん、この飴すごく気に入ってるでしょ? 美味しそうに食べてるもん。これからも会ったときにあげるから安心して」
 
気に入っているのがばれていて、少し恥ずかしい。そんなに美味しそうな顔をしてるのだろうか。そこまでの自覚はない。優馬くんは有言実行で、その後も必ず会う度にその飴をくれた。もらった飴の包みはなぜだか捨てられなくて、部屋に少しずつたまっていった。