今日も朝から礼拝堂のお掃除ね…「ナマズ―様…」

「バン!」「ユーリ!ユーリ!大変!」

「ルル!扉は静かに開けないと怒られるわよ!」

「わ わかった…そうじゃなくて!デクとボーが!…」

「落ち着いて どうしたの⁉」

「都を通り貧民街に向かう最中冒険者ギルドが騒然としていて そこにデクとボーが…」

「デクとボーがどうしたの⁉」

「魔物の森に…火柱の調査の先遣隊として…ふたりで…」

 ルルの話によると先日の巨大な火柱の調査にふたりで向かう事になったと…王様の命令で…。

 その調査は王族近衛師団が向かうはずでは…

「おお 此処におったか丁度ふたりそろっているな」

 ゲスタフ司祭!「おはようございます ゲスタフ司祭」

「おお おはよう」

「司祭!お待ちを…ミハエルもう決めた事だ!」

「…。」

「おまえたちふたりには火柱の調査に向かってもらう…良いな!」

「えっ⁉」ゲスタフ司祭はそれだけ告げて帰っていった…

「ふたりともすまない…」

「…。」

「いいえ神父様…これも神様のお導き…」

 ルルと私は荷物をまとめて…着る者ぐらいしか無かったけど…冒険者ギルドへ

「おう!ユーリとルルじゃねーか 貧民街に炊き出しか?」

「…あなた達 魔物の森に行くのでしょ?」

「…はは ちょっくら行って ささっと帰ってくるさ」

「…私たちも行く事になったわ」

「なっ!なにを冗談だろ⁉」

「先ほど教会から正式に命令されたの…」

「…ちょっと神父に会ってくる」

「神父様は関係ないわ 司祭からの直命よ」

 なんで…なんでユーリとルルまでもが…

「そ そうか…はは大丈夫!俺とボーがいるからな!泥舟に乗ったつもりで 任せておけ!」

「相変わらずの馬鹿ね 泥舟じゃあ沈むでしょ⁉」

「はは そうか はは」

 私たち四人は貧民街をぬけ魔物の森入り口に…

「懐かしいわね…」「そうだな」「俺の居場所…」「お母さん」

「ねえ せっかくだからパーティー名を決めましょ」

「パーティー名って おまえらふたりは冒険者じゃないだろ」

「あら まだまだあなた達には負けないわよ 試してみる?」

「俺はやめとく…デクどうぞ」

 ポカッ!「痛っ!…わかったわかった…で なんて名前にするんだよ?」

「そうね 私たちが守りであなた達が攻撃だから…装甲の刃なんてどう?」

「装甲の刃か…いいね!」「いい」「ルルも」

「じゃあ決まりね」

 私たち装甲の刃…最初で最後の冒険…

 「さあ!いきましょう!」