例えば、鶯の透き通る鳴き声のような。
一日限りの輝きを精一杯身に纏う、朝顔のような。
帰り道にそっと薫る、金木犀のような。
触れた瞬間に溶けてしまう、雪の結晶のような。

そんな恋は、世界のどこにもなかった。
憧れていた恋なんてものはただの虚像で、幻想だった。

それでも、君と出会えた事。それは紛れもなく私の光だった。

心の底から、ありがとう。

今はまだそうは言えない私だけど、いつか言える日が来るのかな。
その時までどうか待っていてくれませんか。
こんな私を、待っていてくれませんか。