～？～

「えっ」
そう言って、声をかけた少女は、入学式が行われる講堂に走って行った。
なんで、逃げたんだろう？普通なら、悲鳴を上げられると思っていた。
他の女がいい例だ。でも、彼女は、悲鳴を上げなかった。でも、その代わりに顔が真っ青だった。
（あんな顔されるのは、初めてだ）
「おい、アメル」
「なんですか、わざわざ大きな声で呼ばなくていいですよ」
スタッと近くの木から降りてきたアメルがいう。彼は、俺の従者であり、信頼できる友人でもある。
「あの少女について調べてくれ」
「了解」
そう言って、消えるようにどこかに行ってしまった。まあ、アメルの情報は早いしデマなことはめったいにない。
「ふー」