マギアンティア世界統一暦・1555年・6月23日・午前9時15分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・東海地方・織田大名王家領・尾張国・津田市・津田湊にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
徳川・千代・家康は、来るべき武田家のとの決戦に備えて、織田・和紗・信長に援軍を求める事にした頃のことである。
キリヤ公国連合国の特別地方自治州区であるナデシコ地方自治州区。
其処の独自軍隊たる第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍の海軍たるナデシコ自治統合海軍艦隊がキリヤ公国本国政府による移民募集の公募を布告し、その移民たちの輸送する連絡船艦隊の航路護衛と移民募集受付の監督署の管理を請け負って居た。
そして、此処アマテラス神皇国・東海地方・尾張国を領する織田大名王家国とも言うべき織田家への対応には、第四戦隊・司令官・黒島亀代大佐と草鹿美佐枝大佐が当たって居たのだった。
同地へと派遣された第四戦隊の艦艇は以下の通りと成って居る。
第四戦隊・撫子型戦艦・尾張。
扶桑型戦艦・扶桑。
金剛型戦艦・榛名。
空母葛城・天城・飛鷹。
重巡・古鷹・加古。
軽巡・夕張・大井、
駆逐艦・夕立・睦月・島風・夕風・太刀風。
当然のことながら、この様な面白そうな事を織田・和紗・信長と言う姫大名王が、放って置く事は無く。
織田家への対応に追われて居る第四戦隊・司令官・黒島亀代大佐と草鹿美佐枝大佐の二人は、彼の織田信長に相当する人物のご機嫌を損ねる様な丸はするなとの、お達しを総司令官である五十鈴からも言い含められてる事から、ある程度の我が儘には付き合う事にして居た。
そうしなければ、織田家最大の貿易湾港の一つである津田港を含めた伊勢湾沿岸地域の港の使用を止められるかも知れないからだった。
そんな理由から、和紗の我が儘に付き合って居た二人は、今度は第四戦隊の旗艦たる撫子型戦艦・尾張に乗せろと言う無茶振りに、致し方無く承知する事に成った。
五十鈴からも、アマテラス神皇国地方最大の軍事大国である織田大名王家国への良い牽制にも成るからと、存分に撫子型戦艦、日本国で言えば大和型戦艦と同型戦艦の相当する戦艦を見せ付ける事に成った。
和紗は、何だかんだと理由を付けて、織田家としてのキリヤ公国軍事力の視察を強行するのであった。
「うおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!高いっ!!!大きいっ!!」
「人は何んと言う物を作り出したのかっ!!」
「済みません。信長が無理を言ってしまって・・・・・」
「はぁ~」と亀代は溜息を吐いてしまう。
「いいえ、気にして居ません。」
第四戦隊・司令官である亀代は、騒がしい和紗とは反りが合わないなと、溜息を吐き。
その近くでは美佐枝と明智・十華・光秀が主に変わって頭を下げ、丹羽・米実・永秀は呆れていた。
アマテラス神皇国・四国地方を平定統一に成功した織田家は、各地方の戦線区画を整理し、東西に軍を分ける決断をして居た。
伊達家のアマテラス神皇国地方からの独立を皮切りに、毛利家・上杉家も、その後に続き、キリヤ公国と連合国政権体制とへ参画する形で、独立を宣言する事に成って居た。
そんな織田家は、戦線が縮小した事で、一時的な停戦期を迎えていた事により、織田家重臣たちは、これは実に良い機会だからと、挙って第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍の海軍であるナデシコ自治統合海軍艦隊の視察にやって来ていたのであった。
今のところはキリヤ公国連合国と織田大名王家国とは、中立国同士と言う間柄なので、こうした中でのお付き合いは他国からみれば不自然な目では見られない事に、この世界での慣習国際法では成って居た。
「それでは信長様。撫子型戦艦・尾張を旗艦とするナデシコ自治統合海軍艦隊・第四戦隊による実技演習を行います。」と美佐枝は言う。
「目標は伊勢国・木造城とその周辺で構いませんね?」
「構わん。どうせ廃城と成る地だ。更地にして宿場町にするからな。もう人払いも済ませて在る。」と言い切る和紗。
何せ、アマテラス神皇国の天下統一は目前に迫って居ると踏んで、機内各地の城の廃城する計画を進める積りで居るからだ。
その第一号として、伊勢国の海岸線のど真ん中辺りに在る木造城と城下町を更地にし、其処に新たな町を作る計画を打ち立てて居た。
その経費削減も兼ねて、ナデシコ自治統合海軍艦隊・第四戦隊に艦砲射撃の実演を見させようと目論んで居た。
彼女は苦手意識から亀代は美佐枝に任せると言い切ってだんまりを決め込んで居た。
「各艦へ通達っ!!撃ちーかたっ!!よーいっ!!」と美佐枝は言う。
「各艦へ通達っ!!撃ちーかたっ!!よーいっ!!」
「目標っ!!伊勢国・木造城っ!!」
「了解っ!!目標っ!!伊勢国・木造城っ!!」
「撃てっ!!」
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ヒユユユユュュュュュュュュュュュュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・・
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
カドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ヒユユユユュュュュュュュュュュュュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・・
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
カドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
「誤字修正確認っ!!続けて撃てっ!!」
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ヒユユユユュュュュュュュュュュュュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・・
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
カドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
「ぐははははははははははははっ!!」
「米実っ!!見ろっ!!北畠の連中が苦労して建てた古城が粉微塵だぞっ!!」
「ぐははははははははははははっ!!」
「はぁ~、(全く、伊勢国の国人衆の一部が武田家からの誘いに乗り掛けて居るらしく、今にでも反乱が起きそうだと言うから、見せしめに木造城を粉微塵にしてしまうとは、ホンと和紗様は大人げない。)」
(これで織田家は、キリヤ公国とその加盟諸国とは、ある程度の友好関係を持って居るとも見て取れるようにも成るからと、危ない綱渡り外交まで画策するとは、ヒットラン皇帝と勇治公王の二人を天秤にすら掛けるその剛胆な手腕の発送は何処から来るのかしら?)
派手に木造城を粉微塵にしてしまうと言うパフォーマンスをナデシコ自治統合海軍艦隊・第四戦隊にさせた和紗は、大いに喜んでて居た。
そんな時である。
「申し上げます。黒島大佐、草鹿大佐。」
「如何したの?」
「何か有ったのか?」
「実は・・・・・・」と通信士の男性仕官が耳打ちをする。
「分かった。ご苦労様。」
「信長様。徳川様が貴女様に使者を派遣して、今し方、津田港に参られとの事です。」
「ほう、誰だ?」
「酒井殿と伺って居ります。」
「継美か?・・・・と言う事は、要件は武田か・・・・・」
「その様ですね。酒井殿が来られると言うとこは、切羽詰まった状況に成る恐れが有るかと・・・」と言う明智・十華。
「和紗様。」
「米実っ!!サルと慶香と、鬼若の小娘、信貴山の灰色女狐、織田家の直属の諸将に召集を掛けろっ!!今すぐにだっ!!」
「畏まりました。各地に散らばって居る諸将に兵を引き連れて、尾張に集まる様に致します。差配は?」
「十華とお前達に任せる。竹中と黒田も連れて来させろっ!!それと松下の奴目もだっ!!」
「近頃、遠江の出来人と評判の良いと言う松下殿もですか?」
「この戦には遠江国の地理に明かるい者も必要だ。何なら竹千代の所に居候して居る今川の小娘も使ってでも構わんっ!!」
「武田の足長め、キリヤ公国連合国がアマテラス神皇国地方へと現れた事に夜混乱して居るこの時期を狙って、竹千代めの領土に踏み込むと言うのは、この俺と雌雄を決する気で居るらしい。」
「其処まで見越して居られるのですね?畏まりました。直ぐにでも津田港へと戻る様にと、ナデシコ海軍の黒島殿らに申して参ります。」と米実は、ナデシコ自治統合海軍艦隊・第四戦隊の司令官である二人に、武田家に異変が起こったので、直ぐにでも徳川家との会談の席を設けたいので、早く港に戻る様に要請するのであった。
マギアンティア世界統一暦・1555年・6月23日・午前9時15分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・東海地方・織田大名王家領・尾張国・津田市・津田湊にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
酒井・継美・忠次。
徳川家の筆頭家老にして、徳川四天王と呼ばれる精鋭武将の一人にして筆頭武将でも在る。
何時もニコニコ笑顔して居る笑顔が優しい性格とエビの様な2本の前髪のアホ毛とエビの尻尾の様な三つ編みロングヘアーポニーテールをしたお姉さん。
徳川・千代とは父方の従姉妹同士であり、知略と危険察知に長け、やや怪しからんバストを有して居る美人さん的な人物。
その智謀は、織田・和紗・信長からは背に目が在るが如しは、酒井成りと言わしめた、攻・守・知と言った三拍子揃った出来る姫武将として、アマテラス神皇国地方では名を馳せていた。
その様な理由から酒井・継美は、織田・和紗から絶大な信頼関係に在る間に在る数少ない姫武将であった。
継美は、先ず最初に清州城を訪ねて其処から岐阜城へと先触れを出してもらう積りで尾張国へと入ったが。清州城を訪ねると、和紗は津田港で、第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍の海軍であるナデシコ自治統合海軍艦隊の視察に出掛けて行ったと言う事を聞きつけて居た。
継美は取り急ぎ津田港へと向かう。
其処にはキリヤ公国連合国の特別地方自治州区であるナデシコ地方自治州区。
其処の独自軍隊たる第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍の海軍たるナデシコ自治統合海軍艦隊がキリヤ公国本国政府による移民募集の公募を布告し、その移民たちの輸送する連絡船艦隊の航路護衛と移民募集受付の監督署の管理を請け負って居た事により、巨大な艦隊を中心に、引っ切り無しに重油形式の大型エンジンを搭載した艦船が行き交う伊勢湾が広がって居た。
三河国の岡崎城からも遠目には見えて居たが、徳川家とキリヤ公国本国とは、特に外交的な場を設けては居ないので、外交官が一度だけ挨拶にやって来た位であった。
さて、その様に様変わりした津田港を訪ねた継美は、廻船問屋を営む商家の津田屋の屋敷を借りて、和紗と面会とする事に成った。
「久しぶりだな継美。」
「はい。お久しぶりです。信長様。」
「貴様が此処に来たと言う事は、武田が竹千代の所に攻め入って来ようとして居るのだろう?」
「流石は信長様。ご慧眼の通りに御座います。」
「其処でなのですが・・・・・」
「背に目が在るが如しは、酒井成りと何時も褒めて居るだろうが、皆まで言うな。分かって居る。竹千代の奴目が、この俺に援軍が欲しいと強請って来て居るのだろう?」
「うふふ、流石は信長様。と言う事は・・・・・」
「貴様も分かって居るか?既に織田家直属軍と従属諸侯地域軍、更に同盟国軍らに、対して出陣を命じて居る。」
「今なら3万人は集まる筈だっ!!」
「助かります。それでは私めは、直ぐに立ち帰って、この吉報を主に報せに参ります。」
「ああ、それとだ。継美。耳を貸せ。」
「はい。」
「「・・・・・・・・・」」と和紗は、何やら継美に耳打ちをして居た。
「ふむふむ。なるほど、流石は信長様です。それでは資材の手配はお任せしますので、人材の方は徳川家で集めて置きます。」
「任せる。来月までには援軍が到着するだろうが、武田の動き次第では、その前に先遣隊の派遣も視野に入れて居る。」
「この事を直ぐに浜松の竹千代に伝えて、徳川家臣達ともに策を練って対処するのだっ!!」
「はい。それでは失礼いたします。」
継美は、立ち上がると、一礼してから、部屋から立ち去って行くのであった。
マギアンティア世界統一暦・1555年・7月5日・午前9時30分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・中部東海地方・遠江国・武田大名王家国・武田大名王家領・東遠江国地方・高天神山・武田家遠江国平定派遣軍本陣所・高天神城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
マギアンティア世界統一暦・1555年・6月21日・時刻は11時30分頃、武田軍は、甲斐国の武田家本拠地である甲府市・躑躅ヶ崎館を出陣する。
その数は3万8千人と言う大兵力である。
武田姉妹の五女である一条・涼香・信龍を先手先鋒軍大将として進発して行く。
一条・涼香は、親戚関係に在る一条家へと養子出された姫武将で、その本拠地は甲斐国・上野城で、八代郡を本領として居るが、今川家滅亡後の駿河国の司令官と国主を任されており、駿府城代も務めて居る。
保有兵力は3万人から3万7千人と成って居るが、その全軍が織田・徳川連合勢力圏へと侵攻する訳では無い。
これはあらゆる武田軍内でも他家やキリヤ公国連合国でも言える事だが、一勢力圏の軍勢が丸々全部が出兵して行く事は在り得ない。
治安維持や防衛軍でもあり、各地の支城や市町村の守りも在るからだ。
この場合の出兵では、一条軍は2000人程度の出陣と成って居る。
その後に続くのは、山県・虎三・昌景の2000人。
内藤・凜乃・昌秀の2000人が後に続いて行く。
他にも参陣して居る武将・姫武将達も私有軍を率いて後に続いて行くので、武田軍の本気度が伺える陣容と成って居る。
この動きに直ぐに反応した徳川家の徳川・千代・家康は、織田家ーの援軍を求める使者を送って居るが、頼んで直ぐにやって来る訳でも無いので、先手を取った武田・春夜・信玄は、遠江国の攻略作戦の前線拠点である高天神城へと入ったのは、7月1日の事であった。
高天神城では、遠江国作戦を決める戦評定会議が開催され、改めて作戦の概要の決定と命令が下される。
「それでは遠江国攻略作戦の戦評定会議を始める。」と武田・春夜は言うと、一同は主君に向かって一礼する。
「大まかな作戦概要は、山本・晴幸が以前に言って居た通り、徳川軍を三度ヶ原と言う丘陵盆地に、武田軍の全軍を以ってして釣り上げ、おびき寄せつつ、一気に撃滅すると言う作戦で行く事にします。」
「其処で問題が幾つかあるのですが、先ず三度ヶ原を利用するには、徳川軍が、浜松城と浜松市の東側隣に在る平原地域の磐田ヶ原に出て来られる可能性を視野に入れねば成りません。」
「其処でなのですが、徳川軍を三度ヶ原を釣り上げ為に幾つかの罠を張り巡らす事に致します。」
「虎三、春香、涼香の三名から成る先手先鋒軍・6000人を率いて出陣し、浜松市の東側の磐田ヶ原へと進出。」
「徳川軍を釣り上げ、本気で戦わず、これを引き付け、本隊と別働隊が行う犬居城の攻略と二俣城の包囲作戦の囮として動き、我らが二つの城を落とすまでの間、徳川軍が支城への援軍が出せない様に仕向けなさい。」
「承知っ!!」
「畏まりました。」
「腕が成るでやがりますっ!!」
先手先鋒軍を率いる三人は、意気揚々と言った感じに、はきはきとした返事する。
「夏夜には、犬居城攻めを命じます。補佐には凜乃を付けます。」
「一刻も早く城を必ず落として、逸早く二俣城攻めへと向かって見せるよ、姉さん。」
「夏夜様。小城と言えども、無理攻めは禁物です。此処は私めに策が御座います。」
「ふーん。成らば任せるわ。」
「はい。」と静かに返事をする内藤・凜乃・昌秀であった。
武田・夏夜と内藤・凜乃の二人は、1万2千人の軍勢を率いて、二俣城の川の流れを塞き止め、飲料水の水汲み場を使用不能にする為。
遠江国の北部領である犬居地方に在る犬居城へと向かう別働隊として独自行動を取る事に成った。
「春日と晴幸は、私と二俣城攻め入って貰う。主力軍の二万人を以ってして、二俣城を完全に包囲。」
「浜松城との連絡と補強を遮断します。」
「それではお館様、春日を先鋒軍として向かわせて下さい。敵方は我らとの戦を少しでも優位にしたいと考え居る筈です。」
「恐らくは、何らかの形で抵抗をして来るかも知れませぬので・・・・・・・・・」
「ふむ。晴幸の意見を受け入れます。春日、今直ぐ出陣をしなさい。」
「はっ!!」と言うと高坂・春日は、直ぐに出陣の用意を始め、逸早く二俣城へと向かう。」
「他の物は準備が整いしだい。順次、出陣です。」
「「「「「はっ!!」」」」」
いよいよ武田軍が動き出した。
高天神城から出発した一軍は、風林火山と武田菱の旗が翻りながら、特徴的な一際目立つ一色の色に塗り固められた漆塗りの鎧武者の行列は、西へ向かうのであった。
マギアンティア世界統一暦・1555年・7月5日・午前6時30分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・中部東海地方・遠江国・徳川大名王家国・徳川大名王家・大名王家本拠地・徳川大名王家領・遠江国・浜松市・浜松城・会議室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
高天神城から出発した武田軍は、風林火山と武田菱の旗が翻りながら、特徴的な一際目立つ一色の色に塗り固められた漆塗りの鎧武者の行列は、西へ向かう。
その動きを察知した徳川・千代は、配下の徳川軍に出陣を命じた。
武田軍からすれば、守勢に入って居れば守り切れる可能性が高いこの戦いに措いて、徳川軍が強気な姿勢を取って、磐田ヶ原へと出陣をして来ると言うのは、理解しがたい行為であった。
だが、それには理由が有ったからだった。
「佳代。」
「はい。」
敵の動きに備えて居た織田・徳川連合軍。
その中でも先鋒隊の備えして居た一軍は、浜松城内のとある一室に措いて、旧今川家とそれに関わる松下を始めとする遠江国国人衆や武田家に仕えるのを良しとして居ない駿河国の国人衆と今川家旧臣らを中心とした姫武将・武将達らが、久方ぶりに集まって何やら企んで居た。
「春夜さんの事ですから、勘助の知略による献策を採用して居る事は間違いないわ。」
「ですね。私もそう思います。だとしたら、磐田ヶ原へと出陣をして来る可能性が大である見ます。」
「やっぱり、そう来ますわね。」
「やって来るとすれば・・・・山県・虎三・昌景。馬場・春香・春信。それに総大将には一条・涼香・信龍と言った所でしょうか?」
「流石は地元出身の国人衆にして、遠江国の出来人と近頃評判の松下・佳代・之綱ね。本当ならば、その才を織田家に破れた後の今川家に使って欲しかったけど、今更ね。」
「申し訳ございません。あの頃は松下家うちの事だけで手一杯だったものでして・・・・・」
「冗談よ。お父様が間抜けな最後を遂げたのは9年前のことよ。それこそ今さらですわ。それに7年も前に潰れた我が家の恨み節を千代さんや旧臣、それに国人衆達に行っても、馬の耳に念仏と言う物ですわ。」
「それに貴女は3年前に東遠江に侵攻して来た武田軍を翻弄して、領地の家臣・領民達と共に西へ脱出した手腕を私は高く買って居るのよ。」
今川家の当主にして、今川・鞠華・氏真。
彼女の事を語るのには先ず、話は10年前のことを語る必要性が在るだろう。
鞠華の父親である今川義本が、アマテラス神皇国の天下の覇権を取ろうと都である山城国・平庵京を目指して織田家領である尾張国へと侵攻したが、当時16歳であった織田・和紗・信長が岡ヶ狭間の戦いで、今川軍の軍勢5万6千人を僅か三千人の手勢を以ってして、今川軍の本陣を奇襲攻撃する。
この戦いで今川義本は討ち死にし、今川家は没落してしまう。
次期当主である筈の今川・鞠華・氏真は、三国同盟を組んでいた筈の武田・春夜・信玄と北条・九江・早雲らに裏切られ、また三河国では従属支配して居た徳川家が今川義本は討ち死にと知ると織田家へと寝返り、瞬く間に遠江国・駿河国は両家に取られてしまう。
その後、一時期は今川(北条)早紀姫の実家であり、実の姉である北条・九江・早雲に引き取られたて居たが、武田に駿河国の全土を取られるのは後の北条家に取っては良くないと考え、北条家が妹一家の保護をする事。
沼津・三島・裾野・御殿場と言った4地方を北条家領とする事で、今川家領を武田家の傘下に置く事を認めると言う条約を締結したのであった。
今川家のその後は、三島城に身を寄せて居たが、実家の世話に成りっぱなしなのは肩身が狭いと言って、遠江国の浜松城に拠点を移して引っ越しをして居た徳川・千代・家康と手紙のやり取りをして居た鞠華は、生活費が苦しいから、徳川家に仕官がしたい。
それがダメなら客将(アルバイトまたはパート待遇)でも良いから旧今川家臣団を雇って欲しいと頼むと、千代も幼馴染みであり、太原雪斎の同門でもある事から嫌とは言えずに、没落した今川の姫たちを引き取る事に成ってしまった。
それ以来、今川・鞠華・氏真と言う元姫大名王は、織田家・徳川家の戦場に出陣をしては、大功を打ち立てしまう事から、運が良いだけの没落姫との評判が何時しか立つように成って居たのである。
そんな過去がある今川家に所縁の在る者達が、旧領である遠江国に集まって居るのは、和紗や千代の二人から召集命令が来たからであった。
「その評価は買い被りと私は言いたいのですが・・・・・世間の評判と言うのは余りにも尾ひれが付き過ぎるものなのですね。」
「それを言うなら、私も運が良いだけの没落姫ですわ。それに比べたら遠江国の出来人と呼ばれるのは羨ましい限りですもの。」
「そう言う物ですかね?」
「そう言う物よ。さて、話は逸れてしまったわね。武田軍の先手先鋒軍の猛将・勇将に誰をぶつけるの?」
「家康さまと忠次殿達からは、相手は武田軍なのだから、この際、如何なる手段も好きにして構わないと言われて居るので、出し惜しみはせずに本多・八重・忠勝殿を先鋒隊とする猛将軍団で仕掛けてみようかと思って居ます。」
「あら、慎重かつにして、臆病な千代さんしては、随分と羽振りの良い事を言いますわね。」
「それだけなりふり構わずなのでしょう。」
「裏を返せば、春夜さんと武田家の手の内を最も知って居るのは、今川家と言う事に成りますから、虚けの和紗さんにして見れは、これほど使い易い駒と言うのは無いのでしょうね。」
「それはそれで笑えない様な・・・・・」
「良いではありませんか、それならそれで、この戦でたんまりと稼がせて頂きますわ。さぁ、佳代。次なる一手は?」
「はぁ、それで武田軍が浜松城を攻め落とす為に、二俣城を包囲・・・・・・」
国土・兵力・経済と言った面に置い有利だが、将兵の練度と式の高さで有利と謳われる武田軍を相手取った戦に措いて、織田・徳川連合軍が不利では?と噂されるこの戦い。
特に織田・徳川連合軍は、織田家の四方の守りと遠征軍を割いて居り、徳川家は各地の支城に守備を固めて居る為、多くの兵力を回せない中で、和紗は援軍をできるだけ多くの軍勢を遠江国へと向かわせる手筈を整えさせて居た。
織田軍の先鋒隊は、羽柴・陽菜・秀吉軍の先鋒隊である松下軍を主力軍とした陣容で、三好軍・松永軍・朝倉軍と言った軍勢が派遣されて居た。
因みに此処に名が出て来た朝倉と言う名はの、朝倉義景では無く。
織田・和紗・信長による越後国平定戦で、降伏して生き残った大野朝倉家の当主である朝倉・育美・景鏡の事である。
今は越後国・大野城を拠点にしながら、朝倉家残党を纏める実質的に朝倉家を継いで居る姫武将である人物と言えた。
今は織田家の筆頭家老で、とても強い武人として知られて居る人物で越後国の国主にし織田家・北陸方面軍の司令官でもある柴田・朱里・勝家の与力武将として働いて居る。
他にも訳ありな面子が三度ヶ原の戦いの前哨戦に派遣され、和紗の鶴の一声で最前線へと放り込まれて居るのは笑えないかも知れない。
松下・佳代と今川・鞠華を中心とした、連合軍の先鋒軍は、打倒織田家の新政権体制を掲げて居り、軍師の策略と勇猛果敢な武将が多い武田軍をアッと言わそうと、悪巧みを弄するのであった。
徳川・千代・家康は、来るべき武田家のとの決戦に備えて、織田・和紗・信長に援軍を求める事にした頃のことである。
キリヤ公国連合国の特別地方自治州区であるナデシコ地方自治州区。
其処の独自軍隊たる第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍の海軍たるナデシコ自治統合海軍艦隊がキリヤ公国本国政府による移民募集の公募を布告し、その移民たちの輸送する連絡船艦隊の航路護衛と移民募集受付の監督署の管理を請け負って居た。
そして、此処アマテラス神皇国・東海地方・尾張国を領する織田大名王家国とも言うべき織田家への対応には、第四戦隊・司令官・黒島亀代大佐と草鹿美佐枝大佐が当たって居たのだった。
同地へと派遣された第四戦隊の艦艇は以下の通りと成って居る。
第四戦隊・撫子型戦艦・尾張。
扶桑型戦艦・扶桑。
金剛型戦艦・榛名。
空母葛城・天城・飛鷹。
重巡・古鷹・加古。
軽巡・夕張・大井、
駆逐艦・夕立・睦月・島風・夕風・太刀風。
当然のことながら、この様な面白そうな事を織田・和紗・信長と言う姫大名王が、放って置く事は無く。
織田家への対応に追われて居る第四戦隊・司令官・黒島亀代大佐と草鹿美佐枝大佐の二人は、彼の織田信長に相当する人物のご機嫌を損ねる様な丸はするなとの、お達しを総司令官である五十鈴からも言い含められてる事から、ある程度の我が儘には付き合う事にして居た。
そうしなければ、織田家最大の貿易湾港の一つである津田港を含めた伊勢湾沿岸地域の港の使用を止められるかも知れないからだった。
そんな理由から、和紗の我が儘に付き合って居た二人は、今度は第四戦隊の旗艦たる撫子型戦艦・尾張に乗せろと言う無茶振りに、致し方無く承知する事に成った。
五十鈴からも、アマテラス神皇国地方最大の軍事大国である織田大名王家国への良い牽制にも成るからと、存分に撫子型戦艦、日本国で言えば大和型戦艦と同型戦艦の相当する戦艦を見せ付ける事に成った。
和紗は、何だかんだと理由を付けて、織田家としてのキリヤ公国軍事力の視察を強行するのであった。
「うおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!高いっ!!!大きいっ!!」
「人は何んと言う物を作り出したのかっ!!」
「済みません。信長が無理を言ってしまって・・・・・」
「はぁ~」と亀代は溜息を吐いてしまう。
「いいえ、気にして居ません。」
第四戦隊・司令官である亀代は、騒がしい和紗とは反りが合わないなと、溜息を吐き。
その近くでは美佐枝と明智・十華・光秀が主に変わって頭を下げ、丹羽・米実・永秀は呆れていた。
アマテラス神皇国・四国地方を平定統一に成功した織田家は、各地方の戦線区画を整理し、東西に軍を分ける決断をして居た。
伊達家のアマテラス神皇国地方からの独立を皮切りに、毛利家・上杉家も、その後に続き、キリヤ公国と連合国政権体制とへ参画する形で、独立を宣言する事に成って居た。
そんな織田家は、戦線が縮小した事で、一時的な停戦期を迎えていた事により、織田家重臣たちは、これは実に良い機会だからと、挙って第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍の海軍であるナデシコ自治統合海軍艦隊の視察にやって来ていたのであった。
今のところはキリヤ公国連合国と織田大名王家国とは、中立国同士と言う間柄なので、こうした中でのお付き合いは他国からみれば不自然な目では見られない事に、この世界での慣習国際法では成って居た。
「それでは信長様。撫子型戦艦・尾張を旗艦とするナデシコ自治統合海軍艦隊・第四戦隊による実技演習を行います。」と美佐枝は言う。
「目標は伊勢国・木造城とその周辺で構いませんね?」
「構わん。どうせ廃城と成る地だ。更地にして宿場町にするからな。もう人払いも済ませて在る。」と言い切る和紗。
何せ、アマテラス神皇国の天下統一は目前に迫って居ると踏んで、機内各地の城の廃城する計画を進める積りで居るからだ。
その第一号として、伊勢国の海岸線のど真ん中辺りに在る木造城と城下町を更地にし、其処に新たな町を作る計画を打ち立てて居た。
その経費削減も兼ねて、ナデシコ自治統合海軍艦隊・第四戦隊に艦砲射撃の実演を見させようと目論んで居た。
彼女は苦手意識から亀代は美佐枝に任せると言い切ってだんまりを決め込んで居た。
「各艦へ通達っ!!撃ちーかたっ!!よーいっ!!」と美佐枝は言う。
「各艦へ通達っ!!撃ちーかたっ!!よーいっ!!」
「目標っ!!伊勢国・木造城っ!!」
「了解っ!!目標っ!!伊勢国・木造城っ!!」
「撃てっ!!」
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ヒユユユユュュュュュュュュュュュュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・・
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
カドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ヒユユユユュュュュュュュュュュュュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・・
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
カドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
「誤字修正確認っ!!続けて撃てっ!!」
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!ドドッン!!
ヒユユユユュュュュュュュュュュュュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・・
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
カドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーン!!!
「ぐははははははははははははっ!!」
「米実っ!!見ろっ!!北畠の連中が苦労して建てた古城が粉微塵だぞっ!!」
「ぐははははははははははははっ!!」
「はぁ~、(全く、伊勢国の国人衆の一部が武田家からの誘いに乗り掛けて居るらしく、今にでも反乱が起きそうだと言うから、見せしめに木造城を粉微塵にしてしまうとは、ホンと和紗様は大人げない。)」
(これで織田家は、キリヤ公国とその加盟諸国とは、ある程度の友好関係を持って居るとも見て取れるようにも成るからと、危ない綱渡り外交まで画策するとは、ヒットラン皇帝と勇治公王の二人を天秤にすら掛けるその剛胆な手腕の発送は何処から来るのかしら?)
派手に木造城を粉微塵にしてしまうと言うパフォーマンスをナデシコ自治統合海軍艦隊・第四戦隊にさせた和紗は、大いに喜んでて居た。
そんな時である。
「申し上げます。黒島大佐、草鹿大佐。」
「如何したの?」
「何か有ったのか?」
「実は・・・・・・」と通信士の男性仕官が耳打ちをする。
「分かった。ご苦労様。」
「信長様。徳川様が貴女様に使者を派遣して、今し方、津田港に参られとの事です。」
「ほう、誰だ?」
「酒井殿と伺って居ります。」
「継美か?・・・・と言う事は、要件は武田か・・・・・」
「その様ですね。酒井殿が来られると言うとこは、切羽詰まった状況に成る恐れが有るかと・・・」と言う明智・十華。
「和紗様。」
「米実っ!!サルと慶香と、鬼若の小娘、信貴山の灰色女狐、織田家の直属の諸将に召集を掛けろっ!!今すぐにだっ!!」
「畏まりました。各地に散らばって居る諸将に兵を引き連れて、尾張に集まる様に致します。差配は?」
「十華とお前達に任せる。竹中と黒田も連れて来させろっ!!それと松下の奴目もだっ!!」
「近頃、遠江の出来人と評判の良いと言う松下殿もですか?」
「この戦には遠江国の地理に明かるい者も必要だ。何なら竹千代の所に居候して居る今川の小娘も使ってでも構わんっ!!」
「武田の足長め、キリヤ公国連合国がアマテラス神皇国地方へと現れた事に夜混乱して居るこの時期を狙って、竹千代めの領土に踏み込むと言うのは、この俺と雌雄を決する気で居るらしい。」
「其処まで見越して居られるのですね?畏まりました。直ぐにでも津田港へと戻る様にと、ナデシコ海軍の黒島殿らに申して参ります。」と米実は、ナデシコ自治統合海軍艦隊・第四戦隊の司令官である二人に、武田家に異変が起こったので、直ぐにでも徳川家との会談の席を設けたいので、早く港に戻る様に要請するのであった。
マギアンティア世界統一暦・1555年・6月23日・午前9時15分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・東海地方・織田大名王家領・尾張国・津田市・津田湊にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
酒井・継美・忠次。
徳川家の筆頭家老にして、徳川四天王と呼ばれる精鋭武将の一人にして筆頭武将でも在る。
何時もニコニコ笑顔して居る笑顔が優しい性格とエビの様な2本の前髪のアホ毛とエビの尻尾の様な三つ編みロングヘアーポニーテールをしたお姉さん。
徳川・千代とは父方の従姉妹同士であり、知略と危険察知に長け、やや怪しからんバストを有して居る美人さん的な人物。
その智謀は、織田・和紗・信長からは背に目が在るが如しは、酒井成りと言わしめた、攻・守・知と言った三拍子揃った出来る姫武将として、アマテラス神皇国地方では名を馳せていた。
その様な理由から酒井・継美は、織田・和紗から絶大な信頼関係に在る間に在る数少ない姫武将であった。
継美は、先ず最初に清州城を訪ねて其処から岐阜城へと先触れを出してもらう積りで尾張国へと入ったが。清州城を訪ねると、和紗は津田港で、第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍の海軍であるナデシコ自治統合海軍艦隊の視察に出掛けて行ったと言う事を聞きつけて居た。
継美は取り急ぎ津田港へと向かう。
其処にはキリヤ公国連合国の特別地方自治州区であるナデシコ地方自治州区。
其処の独自軍隊たる第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍の海軍たるナデシコ自治統合海軍艦隊がキリヤ公国本国政府による移民募集の公募を布告し、その移民たちの輸送する連絡船艦隊の航路護衛と移民募集受付の監督署の管理を請け負って居た事により、巨大な艦隊を中心に、引っ切り無しに重油形式の大型エンジンを搭載した艦船が行き交う伊勢湾が広がって居た。
三河国の岡崎城からも遠目には見えて居たが、徳川家とキリヤ公国本国とは、特に外交的な場を設けては居ないので、外交官が一度だけ挨拶にやって来た位であった。
さて、その様に様変わりした津田港を訪ねた継美は、廻船問屋を営む商家の津田屋の屋敷を借りて、和紗と面会とする事に成った。
「久しぶりだな継美。」
「はい。お久しぶりです。信長様。」
「貴様が此処に来たと言う事は、武田が竹千代の所に攻め入って来ようとして居るのだろう?」
「流石は信長様。ご慧眼の通りに御座います。」
「其処でなのですが・・・・・」
「背に目が在るが如しは、酒井成りと何時も褒めて居るだろうが、皆まで言うな。分かって居る。竹千代の奴目が、この俺に援軍が欲しいと強請って来て居るのだろう?」
「うふふ、流石は信長様。と言う事は・・・・・」
「貴様も分かって居るか?既に織田家直属軍と従属諸侯地域軍、更に同盟国軍らに、対して出陣を命じて居る。」
「今なら3万人は集まる筈だっ!!」
「助かります。それでは私めは、直ぐに立ち帰って、この吉報を主に報せに参ります。」
「ああ、それとだ。継美。耳を貸せ。」
「はい。」
「「・・・・・・・・・」」と和紗は、何やら継美に耳打ちをして居た。
「ふむふむ。なるほど、流石は信長様です。それでは資材の手配はお任せしますので、人材の方は徳川家で集めて置きます。」
「任せる。来月までには援軍が到着するだろうが、武田の動き次第では、その前に先遣隊の派遣も視野に入れて居る。」
「この事を直ぐに浜松の竹千代に伝えて、徳川家臣達ともに策を練って対処するのだっ!!」
「はい。それでは失礼いたします。」
継美は、立ち上がると、一礼してから、部屋から立ち去って行くのであった。
マギアンティア世界統一暦・1555年・7月5日・午前9時30分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・中部東海地方・遠江国・武田大名王家国・武田大名王家領・東遠江国地方・高天神山・武田家遠江国平定派遣軍本陣所・高天神城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
マギアンティア世界統一暦・1555年・6月21日・時刻は11時30分頃、武田軍は、甲斐国の武田家本拠地である甲府市・躑躅ヶ崎館を出陣する。
その数は3万8千人と言う大兵力である。
武田姉妹の五女である一条・涼香・信龍を先手先鋒軍大将として進発して行く。
一条・涼香は、親戚関係に在る一条家へと養子出された姫武将で、その本拠地は甲斐国・上野城で、八代郡を本領として居るが、今川家滅亡後の駿河国の司令官と国主を任されており、駿府城代も務めて居る。
保有兵力は3万人から3万7千人と成って居るが、その全軍が織田・徳川連合勢力圏へと侵攻する訳では無い。
これはあらゆる武田軍内でも他家やキリヤ公国連合国でも言える事だが、一勢力圏の軍勢が丸々全部が出兵して行く事は在り得ない。
治安維持や防衛軍でもあり、各地の支城や市町村の守りも在るからだ。
この場合の出兵では、一条軍は2000人程度の出陣と成って居る。
その後に続くのは、山県・虎三・昌景の2000人。
内藤・凜乃・昌秀の2000人が後に続いて行く。
他にも参陣して居る武将・姫武将達も私有軍を率いて後に続いて行くので、武田軍の本気度が伺える陣容と成って居る。
この動きに直ぐに反応した徳川家の徳川・千代・家康は、織田家ーの援軍を求める使者を送って居るが、頼んで直ぐにやって来る訳でも無いので、先手を取った武田・春夜・信玄は、遠江国の攻略作戦の前線拠点である高天神城へと入ったのは、7月1日の事であった。
高天神城では、遠江国作戦を決める戦評定会議が開催され、改めて作戦の概要の決定と命令が下される。
「それでは遠江国攻略作戦の戦評定会議を始める。」と武田・春夜は言うと、一同は主君に向かって一礼する。
「大まかな作戦概要は、山本・晴幸が以前に言って居た通り、徳川軍を三度ヶ原と言う丘陵盆地に、武田軍の全軍を以ってして釣り上げ、おびき寄せつつ、一気に撃滅すると言う作戦で行く事にします。」
「其処で問題が幾つかあるのですが、先ず三度ヶ原を利用するには、徳川軍が、浜松城と浜松市の東側隣に在る平原地域の磐田ヶ原に出て来られる可能性を視野に入れねば成りません。」
「其処でなのですが、徳川軍を三度ヶ原を釣り上げ為に幾つかの罠を張り巡らす事に致します。」
「虎三、春香、涼香の三名から成る先手先鋒軍・6000人を率いて出陣し、浜松市の東側の磐田ヶ原へと進出。」
「徳川軍を釣り上げ、本気で戦わず、これを引き付け、本隊と別働隊が行う犬居城の攻略と二俣城の包囲作戦の囮として動き、我らが二つの城を落とすまでの間、徳川軍が支城への援軍が出せない様に仕向けなさい。」
「承知っ!!」
「畏まりました。」
「腕が成るでやがりますっ!!」
先手先鋒軍を率いる三人は、意気揚々と言った感じに、はきはきとした返事する。
「夏夜には、犬居城攻めを命じます。補佐には凜乃を付けます。」
「一刻も早く城を必ず落として、逸早く二俣城攻めへと向かって見せるよ、姉さん。」
「夏夜様。小城と言えども、無理攻めは禁物です。此処は私めに策が御座います。」
「ふーん。成らば任せるわ。」
「はい。」と静かに返事をする内藤・凜乃・昌秀であった。
武田・夏夜と内藤・凜乃の二人は、1万2千人の軍勢を率いて、二俣城の川の流れを塞き止め、飲料水の水汲み場を使用不能にする為。
遠江国の北部領である犬居地方に在る犬居城へと向かう別働隊として独自行動を取る事に成った。
「春日と晴幸は、私と二俣城攻め入って貰う。主力軍の二万人を以ってして、二俣城を完全に包囲。」
「浜松城との連絡と補強を遮断します。」
「それではお館様、春日を先鋒軍として向かわせて下さい。敵方は我らとの戦を少しでも優位にしたいと考え居る筈です。」
「恐らくは、何らかの形で抵抗をして来るかも知れませぬので・・・・・・・・・」
「ふむ。晴幸の意見を受け入れます。春日、今直ぐ出陣をしなさい。」
「はっ!!」と言うと高坂・春日は、直ぐに出陣の用意を始め、逸早く二俣城へと向かう。」
「他の物は準備が整いしだい。順次、出陣です。」
「「「「「はっ!!」」」」」
いよいよ武田軍が動き出した。
高天神城から出発した一軍は、風林火山と武田菱の旗が翻りながら、特徴的な一際目立つ一色の色に塗り固められた漆塗りの鎧武者の行列は、西へ向かうのであった。
マギアンティア世界統一暦・1555年・7月5日・午前6時30分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・中部東海地方・遠江国・徳川大名王家国・徳川大名王家・大名王家本拠地・徳川大名王家領・遠江国・浜松市・浜松城・会議室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
高天神城から出発した武田軍は、風林火山と武田菱の旗が翻りながら、特徴的な一際目立つ一色の色に塗り固められた漆塗りの鎧武者の行列は、西へ向かう。
その動きを察知した徳川・千代は、配下の徳川軍に出陣を命じた。
武田軍からすれば、守勢に入って居れば守り切れる可能性が高いこの戦いに措いて、徳川軍が強気な姿勢を取って、磐田ヶ原へと出陣をして来ると言うのは、理解しがたい行為であった。
だが、それには理由が有ったからだった。
「佳代。」
「はい。」
敵の動きに備えて居た織田・徳川連合軍。
その中でも先鋒隊の備えして居た一軍は、浜松城内のとある一室に措いて、旧今川家とそれに関わる松下を始めとする遠江国国人衆や武田家に仕えるのを良しとして居ない駿河国の国人衆と今川家旧臣らを中心とした姫武将・武将達らが、久方ぶりに集まって何やら企んで居た。
「春夜さんの事ですから、勘助の知略による献策を採用して居る事は間違いないわ。」
「ですね。私もそう思います。だとしたら、磐田ヶ原へと出陣をして来る可能性が大である見ます。」
「やっぱり、そう来ますわね。」
「やって来るとすれば・・・・山県・虎三・昌景。馬場・春香・春信。それに総大将には一条・涼香・信龍と言った所でしょうか?」
「流石は地元出身の国人衆にして、遠江国の出来人と近頃評判の松下・佳代・之綱ね。本当ならば、その才を織田家に破れた後の今川家に使って欲しかったけど、今更ね。」
「申し訳ございません。あの頃は松下家うちの事だけで手一杯だったものでして・・・・・」
「冗談よ。お父様が間抜けな最後を遂げたのは9年前のことよ。それこそ今さらですわ。それに7年も前に潰れた我が家の恨み節を千代さんや旧臣、それに国人衆達に行っても、馬の耳に念仏と言う物ですわ。」
「それに貴女は3年前に東遠江に侵攻して来た武田軍を翻弄して、領地の家臣・領民達と共に西へ脱出した手腕を私は高く買って居るのよ。」
今川家の当主にして、今川・鞠華・氏真。
彼女の事を語るのには先ず、話は10年前のことを語る必要性が在るだろう。
鞠華の父親である今川義本が、アマテラス神皇国の天下の覇権を取ろうと都である山城国・平庵京を目指して織田家領である尾張国へと侵攻したが、当時16歳であった織田・和紗・信長が岡ヶ狭間の戦いで、今川軍の軍勢5万6千人を僅か三千人の手勢を以ってして、今川軍の本陣を奇襲攻撃する。
この戦いで今川義本は討ち死にし、今川家は没落してしまう。
次期当主である筈の今川・鞠華・氏真は、三国同盟を組んでいた筈の武田・春夜・信玄と北条・九江・早雲らに裏切られ、また三河国では従属支配して居た徳川家が今川義本は討ち死にと知ると織田家へと寝返り、瞬く間に遠江国・駿河国は両家に取られてしまう。
その後、一時期は今川(北条)早紀姫の実家であり、実の姉である北条・九江・早雲に引き取られたて居たが、武田に駿河国の全土を取られるのは後の北条家に取っては良くないと考え、北条家が妹一家の保護をする事。
沼津・三島・裾野・御殿場と言った4地方を北条家領とする事で、今川家領を武田家の傘下に置く事を認めると言う条約を締結したのであった。
今川家のその後は、三島城に身を寄せて居たが、実家の世話に成りっぱなしなのは肩身が狭いと言って、遠江国の浜松城に拠点を移して引っ越しをして居た徳川・千代・家康と手紙のやり取りをして居た鞠華は、生活費が苦しいから、徳川家に仕官がしたい。
それがダメなら客将(アルバイトまたはパート待遇)でも良いから旧今川家臣団を雇って欲しいと頼むと、千代も幼馴染みであり、太原雪斎の同門でもある事から嫌とは言えずに、没落した今川の姫たちを引き取る事に成ってしまった。
それ以来、今川・鞠華・氏真と言う元姫大名王は、織田家・徳川家の戦場に出陣をしては、大功を打ち立てしまう事から、運が良いだけの没落姫との評判が何時しか立つように成って居たのである。
そんな過去がある今川家に所縁の在る者達が、旧領である遠江国に集まって居るのは、和紗や千代の二人から召集命令が来たからであった。
「その評価は買い被りと私は言いたいのですが・・・・・世間の評判と言うのは余りにも尾ひれが付き過ぎるものなのですね。」
「それを言うなら、私も運が良いだけの没落姫ですわ。それに比べたら遠江国の出来人と呼ばれるのは羨ましい限りですもの。」
「そう言う物ですかね?」
「そう言う物よ。さて、話は逸れてしまったわね。武田軍の先手先鋒軍の猛将・勇将に誰をぶつけるの?」
「家康さまと忠次殿達からは、相手は武田軍なのだから、この際、如何なる手段も好きにして構わないと言われて居るので、出し惜しみはせずに本多・八重・忠勝殿を先鋒隊とする猛将軍団で仕掛けてみようかと思って居ます。」
「あら、慎重かつにして、臆病な千代さんしては、随分と羽振りの良い事を言いますわね。」
「それだけなりふり構わずなのでしょう。」
「裏を返せば、春夜さんと武田家の手の内を最も知って居るのは、今川家と言う事に成りますから、虚けの和紗さんにして見れは、これほど使い易い駒と言うのは無いのでしょうね。」
「それはそれで笑えない様な・・・・・」
「良いではありませんか、それならそれで、この戦でたんまりと稼がせて頂きますわ。さぁ、佳代。次なる一手は?」
「はぁ、それで武田軍が浜松城を攻め落とす為に、二俣城を包囲・・・・・・」
国土・兵力・経済と言った面に置い有利だが、将兵の練度と式の高さで有利と謳われる武田軍を相手取った戦に措いて、織田・徳川連合軍が不利では?と噂されるこの戦い。
特に織田・徳川連合軍は、織田家の四方の守りと遠征軍を割いて居り、徳川家は各地の支城に守備を固めて居る為、多くの兵力を回せない中で、和紗は援軍をできるだけ多くの軍勢を遠江国へと向かわせる手筈を整えさせて居た。
織田軍の先鋒隊は、羽柴・陽菜・秀吉軍の先鋒隊である松下軍を主力軍とした陣容で、三好軍・松永軍・朝倉軍と言った軍勢が派遣されて居た。
因みに此処に名が出て来た朝倉と言う名はの、朝倉義景では無く。
織田・和紗・信長による越後国平定戦で、降伏して生き残った大野朝倉家の当主である朝倉・育美・景鏡の事である。
今は越後国・大野城を拠点にしながら、朝倉家残党を纏める実質的に朝倉家を継いで居る姫武将である人物と言えた。
今は織田家の筆頭家老で、とても強い武人として知られて居る人物で越後国の国主にし織田家・北陸方面軍の司令官でもある柴田・朱里・勝家の与力武将として働いて居る。
他にも訳ありな面子が三度ヶ原の戦いの前哨戦に派遣され、和紗の鶴の一声で最前線へと放り込まれて居るのは笑えないかも知れない。
松下・佳代と今川・鞠華を中心とした、連合軍の先鋒軍は、打倒織田家の新政権体制を掲げて居り、軍師の策略と勇猛果敢な武将が多い武田軍をアッと言わそうと、悪巧みを弄するのであった。

