マギアンティア世界統一暦・1555年・10月12日・午前10時25分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・キリヤ公国連合国加盟国家・奥州独立自治王国・北アマテラス北方三方列島地方内・北海島国州・海南地方にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





 ビクトリナ南洋大戦が終わったキリヤ公国連合国は、10月を過ぎて、その季節は本格的な夏を迎え、更に色々と忙しい毎日を送って居たが、比較的に落ち着いた日々を享受して居た。



 今年はキリヤ公国連合国が建国されて初めてと成る官民の夏休み期間を何時にするかが、課題と成って居た。



 しかしながら、色々と国内外を問わず忙しい日々が続く最中であるので、残暑が厳しい初秋頃にまでずれ込む見通しとも言われ居る。





 そんな忙しい原因の一つに挙げられるのが、キリヤ公国連合国と敵対姿勢を貫く各国は、キリヤ公国連合国の地域の動きを注視しながらも、何処かに隙が無いかを探る日々を送って居た。



 そんな中で、キリヤ公国連合国内に置いて、奥州独立自治王国の北方領たる唐太島国・万年島列島地方国・北海島国の3つの国州内に措いて、原住民族であるアイヌル民族。



 その中でも過激派として知られ始めて居た、アイヌル民族独立解放急進派の者達による大規模な反乱が起きてしまう。



 ビクトリナ南洋大戦のどさくさに紛れて起きたキリヤ公国連合国の初内乱は、激化の一途を辿って居た。



 何せ、思い込みと勘違いから来るアイヌル民族の一部の過激派は、武力と国力で遥かに勝って居るキリヤ公国連合国。



 その連合加盟国である奥州独立自治王国を相手取って、敢然と戦いを挑んで来て居た。



「それえええぇぇぇぇーーーっ!!簒奪者共から我らが大地を取り戻せえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーっ!!」





パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!





「ちいっ!!分からず屋共がっ!!」



 ナデシコ自治統合陸軍の大佐は、しつこく手向かって来るアイヌル民族解放血盟団の者達に悪態を吐いて怒って居た。



 最初の反乱は不意の奇襲であった為に、味方に少々軽傷者を出したが、何とか撃退に至って居た。



 アイヌル民族解放血盟団の者達も大隊数の犠牲者を出して撤退するが、キリヤ公国連合国軍側が撤退した事で、返って自信を付けたのか、簒奪者を撃退したと同胞達に触れ回る事に成る。



 これは単にキリヤ公国連合国軍側が、鉄道建設の作業員である南部のアイヌル人達とナデシコ地方自治州区の建設株式会社である川浪建設の社員達を逃がす為に、建設作業を中止し、南へと引き上げただけである。



 それを勝った、勝ったと触れ回れるのは、相手の勝手な事だが、それは更なる悲劇を産んでしまう事に気が付かないのは、実に悲しい事でもあった。





 キリヤ公国連合国は、中央政府と連合加盟国と共に鎮圧軍を派遣し、制圧を試みようとして居た。





 勇治と政実の二人は、キリヤ公国連合首脳会議に措いて、反乱軍であるアイヌル民族解放血盟団の南部地方への侵攻を防ぐ事を当面の方針とする事を決定した。



 それと同時に、北海島国州の南部地方である海西地方の統治権の維持に努める事を第一とした。



 因みにキリヤ公国連合首脳会議とは、盟主王と加盟国元首と軍幹部及び政府閣僚らが集まるキリヤ連合内部の幹部会議の事だ。



 地球で言うG7とかG20とかの会議と似たような感じの集まりで、勇治を中心に、連合国内での大方針が決まる重要な国内国政会議。





 これは後に第三次中央政府改革後に、キリヤ公国宰相内閣府会議へと名称が変更されて、引き継がれて行く事に成る。



 話は逸れたが、アイヌル民族解放血盟団の対策説明に戻る。  



 勇治達は武力制圧作戦と同時に、アイヌル民族穏健派と中立派と接触し、事態の打開をキリヤ公国連合首脳会議内で進めて行く事に成った。



 詰まりは、勇治を始めとするキリヤ公国連合国の首脳元首等に由る連盟の書簡を各部族達に送り付けると当時に、ビデオメッセージも同時に見せて、その協力を取り付けて居る。





 それでも収まらないこの反乱は、アイヌル民族達の多民族への根深い不信感から来るものであり、同時に怨嗟の叫び声でも在るのだった。



 そんな中で北海島の最も古いアイヌル民族の族長の血統を持ったアイヌル民族、シャッコロ平原に住まうシャッコロ族の族長シャマラン・コシャンが、アイヌル民族解放血盟団に参加し、この戦に参加して居た。



 彼はコシャマンベ集落の出身者にして、アイヌル民族解放血盟団の創設者であるオガル・カレットの呼び掛けに応じる形で、アイヌル民族解放血盟団に参加して居た。



 だが、本当の狙いは、過激派を暴走させない事と、シャッコロの集落を戦火に巻き込まない様にするのが目的であり、キリヤ公国連合国と奥州独立自治王国を打倒しようと考えては居なかった。





 彼を含めたアイヌル族長連合会の族長達は、過激派のやり方には不賛成であり、それを止める為に、族長達は一計を案じる事にした。



 それはワザと民族を3つの派閥に分断し、過激派の動きを鈍くさせる事に有った。



 派閥を過激派・中立派・穏健派と分ければ、反乱の戦に出かけて行く者達を減らし、どんな形に落ち着いても、アイヌル民族は何方の結果に転んでも生き残れるからである。





「シャマランさまっ!!何故もっと攻め入らないのですかっ!!」



「ふん、オガルよ。お前はまだ若い。戦とは数や勢いで勝つものでは無い事を知らぬ。」



「ですがっ!!」



「では聞くがお前達は、奴らに勝って何とする?」



「それは我が誇り在る伝統的なアイヌル民族の民達の暮らしの為に・・・・・・・」



「それだけか?」



「えっ?!」



「ふっ、それが分からぬ内は、年長者達の言う事を聞いて居る事だ。」



「・・・・・・・・」



 オガルは団員を増やす為に、様々な方法で人を募った。



 その過程で数十もの族長達の協力を取り付ける事に成功したが、それと引き換えに、アイヌル民族解放血盟団の主導権の一部を明け渡す条件を突き付けられてしまう。



 彼は渋々その条件を呑む事で、自分達の行いの正当性をアピールする事に成功するが、同時にアイヌル民族達の中に分断の亀裂が走った。



 中立派と穏健派と言う戦に参加しないし、味方にも付かないと公言して居る者達の出現を許してしまう事態に陥ってしまう。



 お陰で兵力の集まりが、やや悪い方向へと成ってしまうが、敵に回られるよりはマシと思って過激派達は、この事に関しては諦めていた。

 





 オガルはシャマランの言う事が、今一理解が及ばない為に、シャマランの言う事に従う他が無いのであった。



「シャマランさまっ!!」と言って現れたのは偵察隊の者であった。



「如何した?」



「はっ!!上杉、毛利の連合軍が、西回りで攻め掛かって来る模様です。」



「全面は伊達・ナデシコ軍で抑え、東方面はビクトリナ軍とキリヤ公国軍の歩兵大隊が、陽動をして居ると見るべきか・・・・・」



「如何致しますか?」



「頃合いだろう。引き上げるぞっ!相手の策に乗って死人を悪戯に出す必要は無い。」



「ははっ!!」





 アイヌル民族解放血盟団の軍主導権を握る事に成功した、シャッコロ族の族長シャマラン・コシャンは、見事な采配で、軍勢を撤兵させる事に成功させた。





 この後も両者の争いは尚も続いて行くのであった。





 西暦2×××年・○月×日・午前10時40分頃・とある異世界の地球・日本国にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





 内乱が在る中で、キリヤ公国連合国内では、更なる近代化計画を推し進め、ユーラシアン大陸南部の同盟各国もその恩栄を受けて発展をして行く。



 みるみるうちにユーラシアン大陸内各国とその他の文明圏の各国とは、経済的に差が着くばかりで、特にキリヤ公国連合国とその同盟国と敵対的では無い国々は、交易によって多くの利益が出て居た。



 ユーラシアン大陸南部では歴史的な好景気を迎えて居り、その発信元であるキリヤ公国連合国は、盛んに経済発展をしようと必死に成って居た。





そんな時である。又もや厄介な災難と言う奴は、突然に襲い掛かって来る物だ。







 この事件の始まりはゲルニアン帝国とキリヤ公国連合国の加盟国であるフェリス侯爵独立自治領国の東に広がる海であるローレライ大海洋の北東部の沖合を中心にして、突如として起きたのであった。







 それは何かと言うと、新トウキョウ湾岸海洋都市成る未来都市の事である。



 それは何処かの世界に在る機械工学が、とても盛んに進んで居る超科学の在る世界の日本国内の東京湾海上の造られた巨大な人工都市である。





 その世界では機体に搭乗が出来る等身大のロボットによる過激派テロや犯罪事件が多発する未来都市であり、その世界の日本国の自衛組織である国防軍や警察機構でさえも、手に余る事件が起きて居る世界でもあった。





 そんな世界の平和を守ろうと神宮寺重工業が日本政府と共に協力して、独自にロボット防衛組織を設立する。



 その名もブレイブ・ガード・フォース。



 通称BGFと言う治安維持組織。



 その隊長を務めて居るのが若干18歳で神宮寺重工業の社長をして居る神宮寺舞夏。



 彼女は勇敢にも世の中を騒がす悪の組織に果敢に立ち向かう。



 

 新トウキョウ湾岸海洋都市を中心とした未来風の世界に措いて、正義の神風の嵐が、巻き起ころうとして居た。





  



       マイカ・カイザーと神風を呼ぶ女っ!!











 神宮寺重工業は、この世界でも屈指の財閥系企業であり、日本随一の総合企業でもある。



 この世界の日本国の国防重工業産業関連の開発の4割を占めている国防系重工業会社でもあり、政財界に顔が広い家柄でも有った。



 そんな家柄の会社社長を高卒と同時に任された神宮寺舞夏は、既に大卒認定資格すら取って居る才女である。



 快活で明るく風の様な人当たりの良い性格をして居た。





 その姿はショートヘアーのリボンを付けたポニーテールをした髪型と、やや小柄なボディスタイルをして居る。



ウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!







 今年組織が始動したばかリの日本国防衛治安維持組織であるブレイブ・ガード・フォースは、国内外の政府や軍組織と警察機構には、手に負えないロボット事件を解決する専門の特殊部隊である。



 その組織のロボットの適性検査を開発時の時に、偶々パスしてしまった為に、日本政府と神宮寺家は、ある決断をする事と成る。



 機密保持の観点から、この組織の運営を任せられる人材は、限りなく少ない為に、あろう事か一人娘の神宮寺舞夏の全てを託すと言う、トンデモナイやり方を・・・・・・・と言うか、発起人である政府と実家らは、舞華に丸投げしてしまったのだった。



 丸でスーパーロボットアニメ作品の世界の様な、ノリで事を進められるこの世界に措いて、神宮寺舞夏は、今日も世界平和の為に出動するのであった。





 新トウキョウ湾岸海洋都市の地下には、ブレイブ・ガード・フォースの秘密基地が造られて居る。



 舞夏は秘密高速エレベーターを使って、ロボット出動の専用発進ゲートへ向かった。



「おはよう舞夏、今日も朝から騒がしいな。」



「全くだよっ!!カイザーっ!!」



「少しは犯罪者達も、お休みを取るべきだと思うよ。」



「今日の相手はゴルクガング博士らしい。」



「ええーーっ!あのメカはパワーだって、一点張りを主張し続けて居るマッドサイエンティスト博士?」



「あの人、僕は苦手なんだよねーっ!!」





「例によって、ビーム光線1236899とか言う、訳の分からないネーミングを付けたロボットで、暴れ回って居るだよ。」



「今居る場所は、ネオ芝公園だっ!!」



「はぁ~本当に面倒くさいけど、ぱぱっと仕事を片付けて終わらせようか。」



「OKだっ!!舞夏っ!!」



 超AIを搭載した700系型新幹線型ロボットであるカイザーと舞夏のコンビは、何時もの様に、颯爽と基地から出動して行くのであった。



 だが、今回の出動が何時もと違う形に成るとは、この時の彼女達には、知る由も無い事なのであった。





 新トウキョウ湾岸海洋都市の南地区に作られたネオ芝公園は、未来都市のこの町に取って、市民達の憩いの場でもある所だ。



 そんな場所で好き放題に暴れて居るのが、ゴルクガング博士と言う人物。



 彼はロボットは、パワーだ主義を掲げる変人のマッドサイエンティスト博士。



 強いロボットを作る為ならば、何でもする変人で、それ以外には興味が無いと言う困った犯罪者の一人として、この世界では知られて居た。





「ガハハハッ!!どうだ以前よりも改良に改良を加えて、再設計をしてパワーアップして完成された、このビーム光線1236899の力はっ!」





 辺り一面を丸で、ビーム光線砲の射的場の様にして、暴れ回る彼の傍若無人の行為は、本当に迷惑この上ない。



 そんな奴らに天誅を加えるべく、颯爽と現れる者達がやって来た。



 バシュッ!!ゴオオオオオオオオォォォォォォォーーーーーーー・・・・・・チュドーーーン!!



「ぐわああっ!!」



 超音速ジェット戦闘機であるマイカウイングから放たれたミサイルは、ゴルクガング博士が、乗って居るビーム光線1236899の背中に、命中して大爆発した。

 



「チェンジっ!」と叫んだカイザーは、700系型新幹線の姿からロボット形態へと変形して現れた。



「相変わらず迷惑この上ないなっ!!ゴルクガング博士っ!!」



「むむっ!!それを言うのなら相変わらず、無駄な合体変形機構を有するガラクタロボット風勢がっ!!生意気な口を叩き居ってっ!!」



「ホンと懲りないね。そっちこそっ!!そろそろお縄に付いたら、如何なんだよっ!!」



「ふっ、世界一強いロボットを作り上げ、世界を意のままにすると言う、わしの野望の前に、刑務所に入ると言う予定は無いんじゃっ!小娘っ!」





「ああっ!!ホンと面倒くさいっ!カイザー、一気に片付けるよ。」



「了解っ!」





「レッツッ!チェンジっ!トランスフォーメーションッ!」





 舞夏が腕に身に着けて居るブレスレットを操作して叫ぶと、付近で待機させて居たサポートメカ達が現れる。





 カイザー、マイカウイング、カイザーバトルシップ、ドリルカイザーの4機が合体する事で、最強のスーパーロボットであるマイカ・カイザーは完成するのだっ!!



 合体順を言うとカイザーバトルシップが胴体で、カイザーが左側腕、マイカウイングが右腕と成って居る。



 最後にドリルカイザーが足と成る事で、マイカ・カイザーへの合体は完成する。



「完成っ!!マイカ・カイザあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!」





 因みにサポートメカが、何時から待機して居たのとか、何で最初から合体しないのとか、合体中に何で攻撃をしないのとか言うのツッコミは無しだ。



 スーパーロボットの世界に、そんな理屈は要らないっ!!



 ただ鋼の拳と必殺技と正義の心と熱いハートが大事なのだっ!!



「一気に決めるよっ!!カイザーっ!」



「おうっ!!」



「豪速剣っ!」



 はいっ!出ましたっ!スーパーロボットのお約束の必殺武器であるスーパーウェポンソードっ!



 豪速剣とは、マイカ・カイザーは腰の収納場所から、折り畳まれて居る剣を取り出して、熱と振動波を組み合わせた機構を利用して、切れ味を増して居る必殺剣で、悪人が操る悪のロボットメカを叩き斬る必殺武器なのだっ!





「縦っ!!瞬足斬りいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーーっ!!」





「うわああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーっ!!」





ドカドカドカドカドカドカドカドカドッカーーーーーーーーーーーンっ!!





 マイカ・カイザーを操る舞夏は、有無を言わさせずにビーム光線1236899を叩き斬った。





「おのれっ!!又もやこのわしの最高傑作をっ!!」



「じゃがっ!!このままでは終わらんっ!!」





 ビーム光線1236899から脱出したゴルクガング博士は、あるスイッチ付きの無線装置を使って、ネオ芝公園に黒い物体を呼び出した。



「グハハハハハっ!!マイカ・カイザーと小娘よっ!!」



「この天才ゴルクガングが閃きで作り上げた時空振動爆弾で、爆発範囲は南関東地方の殆んどが吹き飛ばす威力を誇るのだっ!!」



「貴様らは、このまま新トウキョウ湾岸海洋都市もろとも、粉々に吹き飛ぶが良いぞっ!!」



「では去らばだっ!!グハハハハハハハハハハっ!!」



 ポチっとなと時空振動爆弾の起爆スイッチを押すと、脱出ジェット艇で逃げて行くゴルクガング博士。





「ええっ!?何でまた、そんな面倒な爆弾を一時の閃きだけで、造り上げるんだよっ!!」



「造るなら、もっとマシな発明をしろってばっ!!」



「舞夏っ!これは流石に、我々でも無理だっ!!」



「日本政府は関東地方の内陸まで避難する様にと避難勧告を出した。」



「ブレイブ・ガード・フォースのみんなも避難誘導をして居る。この場は逃げるしかないっ!!」



「ううっ!!でも・・・・・・・・」



「時には逃げる事も必要だっ!!死んでしまっては、元子も無いんだぞっ!!」



「起爆までの時間は?」



「凡そ15分だっ!!」



「それじゃ、みんな逃げられないじゃいかっ!!」



「もうこうなったら僕達で何とかするしかないっ!!」



「舞華っ!何をする気だ?」





「10分圏内の海上まで運んで被害を少なくする。」



「だが、それでは津波がっ!!」



「確か使い捨てのジェットブースターが有った筈たよ。それで空高く飛ばせば、被害少なく成る筈たっ!!」



「分かった。それで行こう。」





 舞夏はブレイブ・ガード・フォースの倉庫に在ったジェットブースターを5分で基地倉庫から呼び寄せて、時空振動爆弾に取り付けた。



 幸いな事に時空振動爆弾は長さは10メートルは在る代物だったが、四角い形をして居た事も有ったので、取り付け作業は簡単だった。





「セットアップ完了した。」



「カイザー、時間が無い。直ぐにやるよっ!!」



「了解だっ!!」



 マイカ・カイザーは時空振動爆弾を抱えて大空へと飛び立ち、出来るだけ遠くて空高い高度へと向かう。



「舞夏っ!!そろそろ限界だっ!!」



「了解っ!!ブースター点火っと。」



 ゴオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!



 ジェットブースターは更に空高く舞い上がってそれから・・・・・・・・・・・・・・・・・





 ゴオオオオオオオオォォォォォォォーーーーーーー・・・・・・ドカドカドカドカドッカーーーーーーーーーーーン!!



「うわああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーっ!!」





 爆破した時空振動爆弾の眩い光に目が当てられてしまい、目が眩んでしまう舞夏。



 この日、この世界の関東地方を含む一部の日本国の都県地域は、突如として消え去ってしまう。





 この世界の国際連合の調査では、時空振動爆弾の影響では無いかと見て、最終的な結論を付ける事と成った。



 発足から間もないブレイブ・ガード・フォースは、世界を救った英雄であると讃えられ、長くのこの世界の歴史に讃えられ、刻まれるのであった。





 だがしかし、本当はそんな事は無かった。



 新トウキョウ湾岸海洋都市を中心とした地域は、異世界マギアンティアへと時空転移してしまい。



 異世界マギアンティアのその後の歴史に、大きく関わって行く事に成る。