アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月15日・午後22時40分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・本州島・関東地方・北関東地域・群馬県・群馬県南西部地方・甘楽郡・群馬県・下仁田町・下仁田温泉旅館・青山荘・特別客室・池山・竜史宿泊室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





 一方の竜史はと言うと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





(うっわあああぁぁぁーーーっ!!・・・・・見ちゃったよ。)



(女性の全裸っ!しかも大人の女性の全裸を生見しちゃったよっ!!)



(こんな見たのは幼稚園児だった頃以来の・・・・筈だっ!!)



(どどどっ!!如何しようっ!!見られても平気だって居てたっけど、本当かな?)



(あんなにクールビューティーで、年上の頼れそうなお姉さんだったら、それくらいは当たり前なのかな?)



(これがラノベラブコメだったら、あの手の人はクールビューティー振って居るだけで、その実は内面は強がってるとかだげだったりして、愛の告白とか、素で何かを伝えられると赤面してしまうほどの初心な一面が在ったりして・・・・・・・・・)



(・・・・・・まっさかねーーーっ!!。)



( 押しに強く相手を押し切り、押し倒すのが得意で、その逆に不意を衝かれて押し切られると弱いのが弱点って言うのが、クールビューティードS系お姉さんキャラの相場なんだけど、目の前に居るシェスカさん自身が、そんな訳が在る筈が無いよね。)



(聞く所に由ると、とても面倒見が良い性格で、仕事をテキパキとこなす才女にして、周囲から憧れの的と成る纏め役。)





(そんな人が、案外な部分で、ポンコツさんな訳が無いよねええぇぇーーっ!!)





 高見竜史と言うオタク青年は、実に厄介な事に、鈍感でニブチンさな癖に、変な所で感が鋭かったりして居た。





 それもオタク的な人間観察から来る観察眼が、見事に相手の素顔の部分を大当たりに、言い当て居たのであった。





「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」



 互いに目線を逸らす二人。



 沈黙は更なる気まずい雰囲気と成って、耐えかねない状況下へと陥ってしまう。



「なぁ・・・・」



「はい。何でしょう?」



「何か話してくれ。このままだと、何だか気まずくてバツが悪い。」



「そうですね。折角の温泉ですし・・・・・・・」



「でっ、では・・・・ご趣味は?」



「・・・・・・・おっ、お見合いじゃ無いんだ。それは無いだろうっ!」



「・・・・済みません。こう言う時に・・・気の利いた事が言えなくて・・・・・・・」



「それは私もだが・・・・・・まぁ良い。趣味は仕事柄だが諸国で色々な物を見て回るウインドウショッピングかな。ジャンルは問わない。」



「実際は買い付ける事が優先的に成るが、偶に趣味で買い物をする事が在るんだ。」



「へえー、以外とノリが良いですね。言い出した僕が言うのは何ですが、咄嗟に適当に言った事に対して、言い返してくれると、何だか嬉しいです。」



「そうか、こんな状況下に成ってしまい。何もしない沈黙のままの方が堪らないからな。」



「それはそうですけど・・・・・・」



「まぁ、男なら裸の女と一緒と言うのは嬉しい事なんじゃないか?」と調子に乗って、竜史の事を揶揄い始めるシェスカ。



「あのー、女性の方は案外と知らないか、分からないかも知れませんが、男って奴は、女性の裸丸見えに関する事を大っぴらに、大喜びする様な奴は居ませんよ。」



「寧ろ、そんな輩は警戒した方が良いですよ。」



「それはそうだが、男は裸の生見えなのを喜ばないのか?」



「ええ、人に寄り切りですが、見えそうで見えない方がドキドキしますし、ある程度、チラチラと見え隠れする方が、そそられると言う奴が多い筈ですよ。」



「女性の全部見えそうで、見えない豊満なバストの谷間とか。」



「見えそう見えないミニスカートのパンチらとか。」



「そう言った見え隠れする部分にドキドキするもんだと思いますよ。」



「へえー、そう言うもんなのか?私はてっきり、男って生き物は大抵の輩と言うのは、裸は全部見たいからただとか、使用済みでないと興奮が出来ないから履いている下着をガン見したり、欲しがったりするかと思って居たぞっ!」



「それは・・・・・かなりのレアと言うか、具体的な例えですね。」



「まぁな。私は船乗りだ。船の上に居ると男が如何言う輩なのかが、嫌と言うほどに良く分かるんだよ。」



「女性への性欲は、男の人、それぞれですし、誰しもが大っぴらにしたい事ではありません。」



「それは何となく分かるが、船乗りをやって居ると、仕事仲間や働いて居る船員仲間の男達の中では、異性ごと関連の話と言うのは・・・結構、耳にする。」



「それは裸や胸や尻に、誰と夜を共にしたいとか、もうベットでヤッたのか?と言う話ばかりだった。」



「お前は違うのか?」



「僕は普通に・・・・うーん・・・なんて説明すれば良いのかな?」



「じゃ、この私は如何なんだ?」とシェスカは、何となく竜史が自分の事をどう思うのかを聞いて見た。



 本当に意味も無く何となくである。



「えっ!?シェスカさんですか?」



「そうだ。もう全部見ただろう?興味が無いのか?」



「ええっと・・・・その・・・・・」と口ごもる竜史。



「女として見た、私の身体に、興味も感想も無いのか?」



「いえいえ、それはもう・・・・・素敵なボディスタイルと頼れる雰囲気の在るお姉さんだと思います。」



「こんな素敵な人が、僕の彼女に成ってくれたら最高かなと思うくらいにです。」と竜史は、にっこりと微笑んで言う。



「そそそっ!!そうか・・・・・」と真っ赤に成ってしまうシェスカ。



(正面を切って、小っ恥ずかしい事を言う奴だっ!!思わずテレ顔に成る所だった!!)と竜史の天然セリフに、かなりのダメージを負って居たシェスカ。



 真顔で言う、誉め言葉に、思わず・・クラっと来て居た。



 シェスカの周りはドМ性格の男女か、エロイ目線で見てくる屈強な男やチャラ男ばかりだったので、竜史の様なタイプの男とこのようにして、対峙する事は初めての事であった。





それも見せる事を躊躇われる全裸女体の全て露わにした後にである。





「ふっ!変な奴だ。会って間もない年上の女に、口説くかのような事を平然と言う。」





「ふぇ?!そんな積りは在りませんよっ!!」



「何だ?私では口説く相手としては不服か?」と揶揄うシェスカ。



「・・・・・もうっ!!揶揄わないでくださいよう。」と、いじける竜史。



「すまん、すまん。ツイツイな。お前の様な性格をして居る年下の男と話す機会が、今まで無かったからな。」



「はぁ~、こっちも紅葉さん以外の年上のお姉さんとなんか、長々と話した事なんて在りませんよう。」



「それに女の子とは長く話した事なんて、小学生の低学年以来の事なんですからっ!!」



「そうだろうな。大人でも異性と付き合う事なんて、必要性を感じて居なければ、特に関わろうとは思わないもんな。」



 

 会話が弾み、互いの事を徐々に話し始めた二人。



 気が付くと20分くらいの時間が過ぎていた。



「シェスカさん。そろそろ出ませんか?」



「そうだな。逆上せるのも良くない」とシェスカは立ち上がる。



 その時である。



 シェスカが立ち上がり、途端に「あっ!?」と一言を言うと、忽ち立ち眩みを模様してしまう。



「シェスカさんっ!!」と叫んだ竜史は、大慌てで駆け寄ると、倒れ掛けたシェスカを正面から支えた。



「済まない。」



「此方こそ。引き留めたのは僕の方ですからね。」とシェスカを支えて居たが、竜史の右手が、とても妙に柔らかく、ムニュムニュとした感触を感じてしまう。



「あのう・・・・・・」



「ああ、役得だと思って、気にしないでくれ。」



「寧ろ、こうして助けてくれた事に、感謝して居るからな。」



「故意では無いんだろう?だったら、ベタ触りで無いのなら、怒る気には成らないさ、それよりも優しく添えられて居る。」



「驚いた時に、その弾みで鷲掴みには成ったが、それは相手を助ける事の為にも、当然の事なのだろう?」



「そうですけど・・・・・・」と真っ赤に成る竜史。



「改めてマジマジと顔を赤らめるな。こっちまで恥ずかしく成る。」とシェスカも顔を竜史から視線を逸らして、顔付きが真っ赤に成る。



 ラッキースケベと言うラブコメではお約束の展開では在るが、竜史とシェスカの馴れ初めが、この下仁田温泉旅館・青山荘での混浴が最初であった。







 西暦22××年代まで残る竜史を中心にして写された集合家族写真の中に、シェスカと紅葉だけは、竜史と隣り合わせに写って居る写真が多く残されて居る。



 合法ハーレム国際婚法と多くの物議と討論を呼び、揶揄され続ける事に成る国際結婚制度。



 その名もアースティア世界多重国際結婚基本法が地球系転移国家諸国内で、各国の政情に合わせて整備される事に成る。



 竜史もその制度を利用して居り、例外では無い人物の一人だった。



 彼女達とはアースティア大戦を通じて、戦友以上の関係を築く事に成る。



 それを切っ掛けにして、紅葉と特に親しい間柄である女性達と恋仲へと陥るのたが、一番に激闘を演じる事に成る紅葉・シェスカ・リナの三人は、気が付いたら竜史を取り合ってしまうほどのライバルと成って居た。



その仲睦まじい様子の関係は、竜史達が天寿を全うするまで続いて居たと言う。



「・・・・・」



「はっくしょん!!」とシェスカは、軽くくしゃみをしてしまう。



「ああっ!済みませんっ!!中へと急ぎましょう。」と竜史は、シェスカを抱えて脱衣所に入る。



「シェスカさんは、其処のソファーに座ってて下さい。所で・・・シェスカさんは、バスタオルは、持って来ては有りますか?」



「ああ、脱衣籠の中に置かれた、手提げ袋の中に在る。」



 竜史は指定された場所を覗くと、その中には紅葉色の手提げ袋が置かれて居た。



 その中から白いバスタオルを取り出すと、シェスカの所へと戻った。



「済みません。少し立って貰えますか?」



「これから僕が軽く拭きます。」



「ソファーは濡れても平気な物ですが、びしょびしょな状態では、旅館の人達のお掃除が大変に成りますからね。」



「ああ、分かった。」とシェスカは答える。



 本来ならば、完全に裸を見られて恥ずかしいと思う所なのだが、竜史の目線がとても男らしく、真面目な顔付きで有ったので、シェスカは安心して彼の言う事に従って居た。



 シェスカの場合、半裸だったのならば、例え男達に見られても、我慢が利く許容の範囲で在るが、全裸を見られてしまうと、コッソリ隠れて恥ずかしさの余りに悶絶しながら、大きく後悔して居る事だろう。