きっとこの先も、友達やましてや恋人なんかもできずに生きていくのだろう…。
こんな自分が大嫌いだ。
*
「本当は、行きたかったのにな…」
中庭の花壇に水をあげながら、誰もいないのをいいことに独り言をぽつりと漏らす。
委員会の仕事をサボる人が多く、誰も水をあげない花壇に私だけは律儀に毎日水をあげていた。
そしてこうやって一人で伝えられなかった想いを吐き出すのが日課となっている。
「小野寺くんっていう転校生が今日来たんだけどね、すごいの。あっという間にクラスの人たちと仲良くなって、人に囲まれてて。本当は私も“よろしくね”って笑顔で返したかったのにできなかった…。住む世界が違うって言うのかな。心の中なら簡単にできるのに、現実だとどうしても緊張しちゃってうまく話すことなんて無理。クラスの人たちとだってもっと話してみたいし、歓迎会誘ってもらったの嬉しかったのにな…」
お礼も伝えられなかったなとふと思い返す。
花が相手だったらこんなにもスラスラと自分の気持ちを吐き出すことができるのに、人間を目の前にすると首を締め付けられているかのように思ったように言葉が出てこない。
これを言ったら相手からどう思われるんだろうと過剰に気にしてしまう。
「じゃあ行こうよ、歓迎会」
「ひゃあ!?」
こんな自分が大嫌いだ。
*
「本当は、行きたかったのにな…」
中庭の花壇に水をあげながら、誰もいないのをいいことに独り言をぽつりと漏らす。
委員会の仕事をサボる人が多く、誰も水をあげない花壇に私だけは律儀に毎日水をあげていた。
そしてこうやって一人で伝えられなかった想いを吐き出すのが日課となっている。
「小野寺くんっていう転校生が今日来たんだけどね、すごいの。あっという間にクラスの人たちと仲良くなって、人に囲まれてて。本当は私も“よろしくね”って笑顔で返したかったのにできなかった…。住む世界が違うって言うのかな。心の中なら簡単にできるのに、現実だとどうしても緊張しちゃってうまく話すことなんて無理。クラスの人たちとだってもっと話してみたいし、歓迎会誘ってもらったの嬉しかったのにな…」
お礼も伝えられなかったなとふと思い返す。
花が相手だったらこんなにもスラスラと自分の気持ちを吐き出すことができるのに、人間を目の前にすると首を締め付けられているかのように思ったように言葉が出てこない。
これを言ったら相手からどう思われるんだろうと過剰に気にしてしまう。
「じゃあ行こうよ、歓迎会」
「ひゃあ!?」



