「ねえ、なんで急に小野寺くんのこと忘れちゃったの?同じクラスで私の彼氏だった小野寺啓哉だよ!」
「莉奈、朝から変なこと言ってるけどまだ寝ぼけてるの…?夢でも見てたとか…」
「夢じゃないよ!なんでみんな覚えてないの!?」
なぜか凛々ちゃんだけでなく、クラスメイトも担任ですら小野寺くんを知らないと言う。
昨日まで普通に同じ教室で授業を受けて、みんなから囲まれていたはずなのに、本当に夢だったんじゃないかと思ってしまうくらい小野寺くんの存在だけが消えてしまったのだ。
「莉奈、大丈夫?体調悪いなら保健室に…あ、莉奈!」
凛々ちゃんの言葉を遮って、教室を飛び出す。
何度も小野寺くんに電話をかけるけど、出ないどころか“この電話番号は現在使われていません”と無機質なアナウンスが流れてくるだけ。
ひたすら学校中を探し回るけど、それでも小野寺くんの姿はどこにもなかった。
–––「突然消えたら、そもそも本当に存在していたのかすらわからなくなる。イマジナリーだったんじゃないかって、疑ってしまうかもな」
そう言っていたくせに、どうして小野寺くんは私の前からクラゲのように突然消えてしまったの…?
小野寺くんの存在がイマジナリーだったんじゃないかって、嫌でも考えてしまう。
それとも私は長い夢でも見ていたのかな…。
「莉奈、朝から変なこと言ってるけどまだ寝ぼけてるの…?夢でも見てたとか…」
「夢じゃないよ!なんでみんな覚えてないの!?」
なぜか凛々ちゃんだけでなく、クラスメイトも担任ですら小野寺くんを知らないと言う。
昨日まで普通に同じ教室で授業を受けて、みんなから囲まれていたはずなのに、本当に夢だったんじゃないかと思ってしまうくらい小野寺くんの存在だけが消えてしまったのだ。
「莉奈、大丈夫?体調悪いなら保健室に…あ、莉奈!」
凛々ちゃんの言葉を遮って、教室を飛び出す。
何度も小野寺くんに電話をかけるけど、出ないどころか“この電話番号は現在使われていません”と無機質なアナウンスが流れてくるだけ。
ひたすら学校中を探し回るけど、それでも小野寺くんの姿はどこにもなかった。
–––「突然消えたら、そもそも本当に存在していたのかすらわからなくなる。イマジナリーだったんじゃないかって、疑ってしまうかもな」
そう言っていたくせに、どうして小野寺くんは私の前からクラゲのように突然消えてしまったの…?
小野寺くんの存在がイマジナリーだったんじゃないかって、嫌でも考えてしまう。
それとも私は長い夢でも見ていたのかな…。



