「未来は明るい」なんて、無責任な言葉は使えないけど、「死ぬな」なんて乱暴な言葉は使えないけど、それでも俺はきみに生きてほしい。

 これは俺のただのエゴかもしれない。
 きみがいない世界を生きていたくないなんて言ったら、きみは笑うだろうか。
 いっそ笑って欲しい。きみがこの世界にいないと嫌だし、生きる理由がないなら俺のために生きて欲しい。

 きみは俺がいなくても生きることも死ぬこともできるかもしれないけど、俺はきみがいなきゃ、生きることも死ぬこともできない。

 錆びついた屍のように、時間だけを消費していく。
 生をうけた意味すら知らないまま、無意味な人生を歩む。そんなのは嫌なんだ。

 だからどうか俺の手をとって、一緒に歩いてほしい。
 大丈夫、俺が導くよ。

 だからきみは、きみの足で、俺に導かれるままに、前へ進んではくれないか。

 きみが投げ出そうとしたものは、いま、俺にとって価値あるものになっているんだよ。
 きみだけが、きみの価値を決めるわけじゃない。
 俺の気持ちを無視しないで。きみ自身の価値を勝手に決めつけないで。









 ありきたりな言葉だけど、敢えて使わせてもらう。


 きみは、素敵な人だよ。