翌朝、ナイル子爵家の屋敷前に行くと、赤ちゃんを抱っこした嫡男夫人の姿がありました。
王都に行くので、綺麗なドレスを着ていますね。
「申し訳ありませんが、息子をお願いします」
「大切にお預かりします」
「あー」
シンシアさんが赤ちゃんを受け取って抱っこしているけど、何だか様になっていますね。
そして、ドラちゃんが大きくなってヘンリーさん、スラちゃん、嫡男夫人が背中の鞍に乗り込みました。
「それでは、行ってくる」
バサッ、バサッ、バサッ。
「おー!」
空高く飛び上がって行くドラちゃんに、赤ちゃんは大興奮です。
手足をバタバタさせているのは、とっても可愛いですね。
さてさて、僕たちはそれぞれのお仕事を頑張りましょう。
僕は、エミリーさんと一緒に教会に向かいました。
シュイン、ぴかー。
「昨日は領兵も多かったけど、今日は普通の人が多いですね」
「でも、どんな人が並んでいるのか分からないから、十分に気をつけましょう」
教会で治療を続けながら周囲を探索魔法で確認していくと、物陰からこちらを伺っている人たちがいた。
あまりにも怪しいので、護衛についている軍の兵に伝えた上で並んでいる人の列を整えながら警備してもらった。
すると、直ぐに動きがあった。
「おら、お前ら待ちやがれ!」
「はっはっ、くそ、何で分かったんだよ」
「逃げるぞ、とにかく逃げるぞ」
やっぱり良くない人だったみたいで、兵と追いかけっこを始めていた。
あれじゃあ治療の邪魔だから、さりげなく撃退しておこう。
シュイン、バリバリバリ。
「「「ギャー!」」」
弱めのサンダーバレットを放って、ならず者を撃退します。
複数倒したからもう大丈夫かなと思ったら、まだまだ暴れていました。
ザッ。
「おい、動くな! こいつがどうなっても知らねーぞ」
「だ、誰か助けて!」
なんと、一人の女性に刃物を突きつけて、逃げようとしていました。
流石にここまでするとは思ってもなかったけど、これでは魔法を放つと女性にも当たってしまう。
すると、やる気満々の存在が触手をフリフリとしていました。
「シアちゃんが、あの馬鹿に攻撃を仕掛けるって」
「じゃあ、ならず者が女性から離れた瞬間に攻撃すれば良いですね」
エミリーさんと話もまとまったので、僕はこっそりと魔力を溜め始めました。
すると、シアちゃんはぴょんぴょんと堂々と女性に刃物を突きつけたならず者の近くに寄っていきました。
「な、何だこのスライムは?」
目の前に突如小さなスライムが現れたので、ならず者も戸惑っていました。
でも、ここまで堂々と近づけるなんて凄いね。
すると、シアちゃんは触手を振るいました。
シュッ、ジュー!
ドサッ。
「あー! あっ、あー!」
突然のシアちゃんの攻撃に、ならず者は倒れて地面を転がっています。
シアちゃん、流石に酸弾を股間にぶつけることはないと思うよ。
と思ったら、エミリーさんは至って冷静でした。
「相手にナイフを突きつけたら、自分がナイフで刺されるのも覚悟しないと駄目よ。今回は脅迫までしたんだから、叩きのめされて当然よ」
うーん、僕はまだこの辺の覚悟がないんだ。
エミリーさんも、戻ってきたシアちゃんを褒めていました。
結局、僕が追撃するまでもなく脅迫したならず者は連行されていきました。
ある程度落ち着いたところで、ドラちゃんが王都から戻ってきました。
そして、昼食時に午前中あったことを報告したら、ヘンリーさんも当たり前と思っていた。
「この場合は、エミリーの判断が正しい。相手にその気はなくても、刃物を抜いて脅した時点で立派な犯罪だ。その場合、こちらも普通に武力を使って制圧して問題ない。だから、シアちゃんの攻撃は責められるものではないよ」
「ナオ君は、人の痛みを知っているから構えちゃうところがあるのよ。でも、今回のように人命がかかっている時は、一瞬の判断が命取りになるよ」
シンシアさんからも言われちゃったけど、時には迷っちゃいけない時もあるよね。
何だか、今日はとっても勉強になりました。
そして、これからのことについても話がありました。
「予定通り、嫡男夫人が息子が成人するまで代理当主につき、爵位は子爵から男爵に降格となる。実家からサポートする使用人も来たので、取り敢えず私たちが出来ることはここまでだ」
「明日朝には、王都に帰るわ。だから、ナオ君はそのまま治療を続けてね」
ということで、午後はスラちゃんとドラちゃんも加わってみんなで町の人の治療を行いました。
何だか、思ったよりもあっさりと色々なことが片付いたけど、被害が大きくなるよりも全然良いですよね。
さて、午後も頑張って治療をするぞ。
王都に行くので、綺麗なドレスを着ていますね。
「申し訳ありませんが、息子をお願いします」
「大切にお預かりします」
「あー」
シンシアさんが赤ちゃんを受け取って抱っこしているけど、何だか様になっていますね。
そして、ドラちゃんが大きくなってヘンリーさん、スラちゃん、嫡男夫人が背中の鞍に乗り込みました。
「それでは、行ってくる」
バサッ、バサッ、バサッ。
「おー!」
空高く飛び上がって行くドラちゃんに、赤ちゃんは大興奮です。
手足をバタバタさせているのは、とっても可愛いですね。
さてさて、僕たちはそれぞれのお仕事を頑張りましょう。
僕は、エミリーさんと一緒に教会に向かいました。
シュイン、ぴかー。
「昨日は領兵も多かったけど、今日は普通の人が多いですね」
「でも、どんな人が並んでいるのか分からないから、十分に気をつけましょう」
教会で治療を続けながら周囲を探索魔法で確認していくと、物陰からこちらを伺っている人たちがいた。
あまりにも怪しいので、護衛についている軍の兵に伝えた上で並んでいる人の列を整えながら警備してもらった。
すると、直ぐに動きがあった。
「おら、お前ら待ちやがれ!」
「はっはっ、くそ、何で分かったんだよ」
「逃げるぞ、とにかく逃げるぞ」
やっぱり良くない人だったみたいで、兵と追いかけっこを始めていた。
あれじゃあ治療の邪魔だから、さりげなく撃退しておこう。
シュイン、バリバリバリ。
「「「ギャー!」」」
弱めのサンダーバレットを放って、ならず者を撃退します。
複数倒したからもう大丈夫かなと思ったら、まだまだ暴れていました。
ザッ。
「おい、動くな! こいつがどうなっても知らねーぞ」
「だ、誰か助けて!」
なんと、一人の女性に刃物を突きつけて、逃げようとしていました。
流石にここまでするとは思ってもなかったけど、これでは魔法を放つと女性にも当たってしまう。
すると、やる気満々の存在が触手をフリフリとしていました。
「シアちゃんが、あの馬鹿に攻撃を仕掛けるって」
「じゃあ、ならず者が女性から離れた瞬間に攻撃すれば良いですね」
エミリーさんと話もまとまったので、僕はこっそりと魔力を溜め始めました。
すると、シアちゃんはぴょんぴょんと堂々と女性に刃物を突きつけたならず者の近くに寄っていきました。
「な、何だこのスライムは?」
目の前に突如小さなスライムが現れたので、ならず者も戸惑っていました。
でも、ここまで堂々と近づけるなんて凄いね。
すると、シアちゃんは触手を振るいました。
シュッ、ジュー!
ドサッ。
「あー! あっ、あー!」
突然のシアちゃんの攻撃に、ならず者は倒れて地面を転がっています。
シアちゃん、流石に酸弾を股間にぶつけることはないと思うよ。
と思ったら、エミリーさんは至って冷静でした。
「相手にナイフを突きつけたら、自分がナイフで刺されるのも覚悟しないと駄目よ。今回は脅迫までしたんだから、叩きのめされて当然よ」
うーん、僕はまだこの辺の覚悟がないんだ。
エミリーさんも、戻ってきたシアちゃんを褒めていました。
結局、僕が追撃するまでもなく脅迫したならず者は連行されていきました。
ある程度落ち着いたところで、ドラちゃんが王都から戻ってきました。
そして、昼食時に午前中あったことを報告したら、ヘンリーさんも当たり前と思っていた。
「この場合は、エミリーの判断が正しい。相手にその気はなくても、刃物を抜いて脅した時点で立派な犯罪だ。その場合、こちらも普通に武力を使って制圧して問題ない。だから、シアちゃんの攻撃は責められるものではないよ」
「ナオ君は、人の痛みを知っているから構えちゃうところがあるのよ。でも、今回のように人命がかかっている時は、一瞬の判断が命取りになるよ」
シンシアさんからも言われちゃったけど、時には迷っちゃいけない時もあるよね。
何だか、今日はとっても勉強になりました。
そして、これからのことについても話がありました。
「予定通り、嫡男夫人が息子が成人するまで代理当主につき、爵位は子爵から男爵に降格となる。実家からサポートする使用人も来たので、取り敢えず私たちが出来ることはここまでだ」
「明日朝には、王都に帰るわ。だから、ナオ君はそのまま治療を続けてね」
ということで、午後はスラちゃんとドラちゃんも加わってみんなで町の人の治療を行いました。
何だか、思ったよりもあっさりと色々なことが片付いたけど、被害が大きくなるよりも全然良いですよね。
さて、午後も頑張って治療をするぞ。

