謁見の間に移動すると、程なくして陛下を始めとする王族が袖口から入場し始めました。
僕たちも、臣下の礼をとりながら頭を下げていました。
スラちゃんも、僕の足元で綺麗な臣下の礼をしています。
「皆の者、面を上げよ」
陛下が玉座に座って声を発し、僕たちは頭を上げました。
今回の謁見は短時間で終わる予定なので、マリアさんの横にはアーサーちゃんとエドガーちゃんも手をつなぎながらちょこんと立っていました。
そして、直ぐに今回の邪神教関連の話が始まりました。
「この度、オオボス侯爵、ラスボス司教、ボス伯爵が主導した邪神教に関する事件が発生した。王都の貴族にも、オオボス侯爵とボス伯爵と共に邪神教に関与していたものがいた。全てヘンリー率いるパーティが制圧し、教会の邪神教関係者も捕縛した」
陛下が簡単に事件の経緯を説明したけど、大貴族に教会の幹部が関与していたので少しどよめきが起きていました。
邪神教関係の事件は今までも起きていたけど、伯爵家レベルまででした。
しかも、ボス伯爵は重要なポストについている大貴族です。
「関係者については、それぞれの罪に応じた罰を受けてもらう。オオボス侯爵家に関しては、爵位取り上げの上でオオボス家の名を廃止する。後継者には新しい家名を名乗らせた上で、爵位も子爵とする」
陛下の処罰方針を聞いた貴族家から、またまたどよめきが起きていました。
爵位の降格はあり得るのでそこまで問題な事ではないのだけど、家名を剥奪されるのは貴族として大変不名誉な事だからです。
だけど、後を継ぐ末息子はオオボス侯爵家の名前が嫌なので、本人的には特に問題ないんだよね。
ちなみに、僕たちが話を聞いた伯爵家は、伯爵夫人にお腹を刺された当主が当面療養するのもあり、息子に当主の座を譲る事になりました。
名目上は、当主強制交代で爵位は安泰とするそうです。
ボス伯爵家は跡取りもいないのでそのまま取り潰しになり、当主が積極的に不正をした貴族家も相応の処分を受けます。
「そして、今回の処分を受けた貴族家は勿論ブレアとナンシー嬢の結婚式には参加させない。仮に、結婚式までに新たに処分を受けた貴族が出たなら同様の対処をする。くれぐれも、軍の世話になる事が無いことを期待する」
元々犯罪を犯した貴族家はブレアさんとナンシーさんの結婚式に参加できない決まりだったから、ある意味再確認したって事ですね。
結婚式まで引き続き軍も犯罪捜査をする事にしているし、もしかしたら追加で捕まる貴族が増えるかもしれないですね。
「そして、事件解決に大きな力を発揮したヘンリー率いるパーティの面々には、後ほど勲章を授けるとする」
この決定に、ある意味ホッとしている貴族がいました。
多分、僕がまた出世すると思われていたのかもしれません。
もっとも、裏では来年の新年に色々な事が発表される予定になっているけどね。
その他に今後の予定が発表されて、今日の謁見は無事に終わりました。
謁見が終わると、僕はランディさんや主だった貴族と共に応接室に移動しました。
「「「もぐもぐもぐ」」」
応接室に行くと、アーサーちゃんとエドガーちゃんだけでなく謁見では威厳を保っていた陛下までお菓子をもりもりと食べていました。
似た者お爺ちゃんと孫の姿に、シャーロットさんも王妃様も思わず苦笑していました。
そして、アーサーちゃんとエドガーの側では、スライムのプリンちゃんとブドウちゃんが二人の事を甲斐甲斐しくお世話をしていました。
スラちゃんも僕の頭の上からぴょーんと飛んでアーサーちゃんとエドガーちゃんの側に着陸したけど、スラちゃんはあくまでもアーサーちゃんとエドガーちゃんのお世話をして大人である陛下のお世話はしていませんでした。
「あっ、そういえば僕が勲章を貰うと知って喜んでいた貴族がいましたよ」
「間違いなく、エミリーを嫁にと思っている貴族ね。まあ、ブレアとナンシーの結婚式前に現実を知ることになるわ」
僕が謁見の間で感じた事を伝えると、王妃様がお茶を飲みながら素っ気なく返事をしていました。
王妃様曰く、追加で犯罪組織と手を組んでいた貴族をリストアップしているらしく、直ぐに軍が動く対象にその貴族が含まれているそうです。
そうなると、普通にブレアさんとナンシーさんの結婚式には参加できなくなりますね。
確かに、王妃様の言う通り現実を知ることになります。
そして、ブレアさんとナンシーさんが僕にある封筒を渡してきました。
「ナオ君、ご両親と双子ちゃんへの招待状だ。双子ちゃんが王都でも活躍していたし、招待しても問題ないって判断をした」
「サマンサさんを招待しているし、
「わあ、ありがとうございます。皆も喜ぶと思います」
僕とスラちゃんは、ブレアさんとヘンリーさんに頭を下げながらお礼を言いました。
きっとみんな喜ぶだろうけど、お父さんは豪華なパーティーとか苦手なんだよなあ。
その辺は、お母さんに説得して貰いましょう。
そして今日は一日お休みってことになったので、僕はオラクル公爵家の屋敷に戻ると早速ドラちゃんに乗って実家に手紙を届けました。
お父さんはドラちゃんに乗れないと顔を青くしていたけど、お母さんが馬車で王都まで行くと言っていました。
なので、サマンサお姉ちゃん、カエラ、キースは結婚式の少し前にドラちゃんに乗って王都に来るそうです。
暫く大変だったけど、楽しみなイベントがもう直ぐ行われますね。
僕たちも、臣下の礼をとりながら頭を下げていました。
スラちゃんも、僕の足元で綺麗な臣下の礼をしています。
「皆の者、面を上げよ」
陛下が玉座に座って声を発し、僕たちは頭を上げました。
今回の謁見は短時間で終わる予定なので、マリアさんの横にはアーサーちゃんとエドガーちゃんも手をつなぎながらちょこんと立っていました。
そして、直ぐに今回の邪神教関連の話が始まりました。
「この度、オオボス侯爵、ラスボス司教、ボス伯爵が主導した邪神教に関する事件が発生した。王都の貴族にも、オオボス侯爵とボス伯爵と共に邪神教に関与していたものがいた。全てヘンリー率いるパーティが制圧し、教会の邪神教関係者も捕縛した」
陛下が簡単に事件の経緯を説明したけど、大貴族に教会の幹部が関与していたので少しどよめきが起きていました。
邪神教関係の事件は今までも起きていたけど、伯爵家レベルまででした。
しかも、ボス伯爵は重要なポストについている大貴族です。
「関係者については、それぞれの罪に応じた罰を受けてもらう。オオボス侯爵家に関しては、爵位取り上げの上でオオボス家の名を廃止する。後継者には新しい家名を名乗らせた上で、爵位も子爵とする」
陛下の処罰方針を聞いた貴族家から、またまたどよめきが起きていました。
爵位の降格はあり得るのでそこまで問題な事ではないのだけど、家名を剥奪されるのは貴族として大変不名誉な事だからです。
だけど、後を継ぐ末息子はオオボス侯爵家の名前が嫌なので、本人的には特に問題ないんだよね。
ちなみに、僕たちが話を聞いた伯爵家は、伯爵夫人にお腹を刺された当主が当面療養するのもあり、息子に当主の座を譲る事になりました。
名目上は、当主強制交代で爵位は安泰とするそうです。
ボス伯爵家は跡取りもいないのでそのまま取り潰しになり、当主が積極的に不正をした貴族家も相応の処分を受けます。
「そして、今回の処分を受けた貴族家は勿論ブレアとナンシー嬢の結婚式には参加させない。仮に、結婚式までに新たに処分を受けた貴族が出たなら同様の対処をする。くれぐれも、軍の世話になる事が無いことを期待する」
元々犯罪を犯した貴族家はブレアさんとナンシーさんの結婚式に参加できない決まりだったから、ある意味再確認したって事ですね。
結婚式まで引き続き軍も犯罪捜査をする事にしているし、もしかしたら追加で捕まる貴族が増えるかもしれないですね。
「そして、事件解決に大きな力を発揮したヘンリー率いるパーティの面々には、後ほど勲章を授けるとする」
この決定に、ある意味ホッとしている貴族がいました。
多分、僕がまた出世すると思われていたのかもしれません。
もっとも、裏では来年の新年に色々な事が発表される予定になっているけどね。
その他に今後の予定が発表されて、今日の謁見は無事に終わりました。
謁見が終わると、僕はランディさんや主だった貴族と共に応接室に移動しました。
「「「もぐもぐもぐ」」」
応接室に行くと、アーサーちゃんとエドガーちゃんだけでなく謁見では威厳を保っていた陛下までお菓子をもりもりと食べていました。
似た者お爺ちゃんと孫の姿に、シャーロットさんも王妃様も思わず苦笑していました。
そして、アーサーちゃんとエドガーの側では、スライムのプリンちゃんとブドウちゃんが二人の事を甲斐甲斐しくお世話をしていました。
スラちゃんも僕の頭の上からぴょーんと飛んでアーサーちゃんとエドガーちゃんの側に着陸したけど、スラちゃんはあくまでもアーサーちゃんとエドガーちゃんのお世話をして大人である陛下のお世話はしていませんでした。
「あっ、そういえば僕が勲章を貰うと知って喜んでいた貴族がいましたよ」
「間違いなく、エミリーを嫁にと思っている貴族ね。まあ、ブレアとナンシーの結婚式前に現実を知ることになるわ」
僕が謁見の間で感じた事を伝えると、王妃様がお茶を飲みながら素っ気なく返事をしていました。
王妃様曰く、追加で犯罪組織と手を組んでいた貴族をリストアップしているらしく、直ぐに軍が動く対象にその貴族が含まれているそうです。
そうなると、普通にブレアさんとナンシーさんの結婚式には参加できなくなりますね。
確かに、王妃様の言う通り現実を知ることになります。
そして、ブレアさんとナンシーさんが僕にある封筒を渡してきました。
「ナオ君、ご両親と双子ちゃんへの招待状だ。双子ちゃんが王都でも活躍していたし、招待しても問題ないって判断をした」
「サマンサさんを招待しているし、
「わあ、ありがとうございます。皆も喜ぶと思います」
僕とスラちゃんは、ブレアさんとヘンリーさんに頭を下げながらお礼を言いました。
きっとみんな喜ぶだろうけど、お父さんは豪華なパーティーとか苦手なんだよなあ。
その辺は、お母さんに説得して貰いましょう。
そして今日は一日お休みってことになったので、僕はオラクル公爵家の屋敷に戻ると早速ドラちゃんに乗って実家に手紙を届けました。
お父さんはドラちゃんに乗れないと顔を青くしていたけど、お母さんが馬車で王都まで行くと言っていました。
なので、サマンサお姉ちゃん、カエラ、キースは結婚式の少し前にドラちゃんに乗って王都に来るそうです。
暫く大変だったけど、楽しみなイベントがもう直ぐ行われますね。

