シューッ、もわもわーん。
なんと、オオボス侯爵とラスボス司教から流れ出た血から、毒ガスみたいな謎の煙が出ていたのです。
これはまずいと思い、僕とドラちゃんは直ぐに浄化魔法を放ちました。
シュイン、ぴかー!
「ナオ君、ドラちゃん、暫く浄化魔法を放ってくれ。その間に、目の前の二人への攻撃を続ける」
毒ガスみたいな謎の煙には浄化魔法がバッチリ効いたので、ここからは物理攻撃と浄化魔法のダブルで対応します。
攻撃方法が分かったので、スラちゃんもロングソードをアイテムボックスから取り出して意気揚々とオオボス侯爵とラスボス司教に向かって行きました。
「「グルァア!」」
ブオン、ブオン!
オオボス侯爵とラスボス司教は、獣みたいな声を出しながら僕たちに殴りかかってきます。
しかし、二人の動きが遅いので僕たちは難なくかわすことができた。
どちらかというと、二人の血から発生する謎の煙みたいなものの方が驚異的だった。
ザシュ、ザシュ!
「「グルォォォ!」」
「本当にしつこいわね。何回切りつけても直ぐに再生するし」
「でも、再生が歪になってきた。どうやら、奴らも限界に達したみたいだな」
既に戦闘が始まって三十分以上が経っているけど、未だに激しい戦闘が続いていた。
思わずナンシーさんは愚痴を零していたけど、確かにヘンリーさんの言う通りオオボス侯爵とラスボス司教の再生がおかしくなってきた。
例えば指を二本切り落としたら四本生えてきたり、傷口も変な形で盛り上がっていたりした。
そして、遂にこの瞬間が訪れた。
シュイン、ぴかー。
「「オォォオー!」」
「あっ、浄化魔法が効き始めました。一気に出力を上げます!」
「キュー!」
今までオオボス侯爵とラスボス司教を包んでいた魔法障壁が遂に消え去り、一気に浄化魔法が効果を発揮しました。
僕とドラちゃんが一気に魔力を解放すると、オオボス侯爵とラスボス司教は膝を付いて叫び声を上げながら動けなくなりました。
そして、物凄い勢いで二人から発せられるダークシャドウが浄化されていきます。
それと共に、段々と二人の体も小さくなっていきました。
バタン。
でっぷりと太っていたオオボス侯爵とラスボス司教はガリガリに痩せ細っていき、髪の毛も白髪だらけになっていきました。
それでも未だにダークシャドウを放出し続けていたので、僕とドラちゃんは念入りに浄化を続けていました。
ぷすぷす……
「「あっ、うぅ……」」
うん、何とか浄化は終わったけどオオボス侯爵とラスボス司教は瀕死の状態ですね。
でも、僕たちはこれで終わりではありません。
シュイン、ぴかー。
まず、まだ魔力があるシアちゃんが最低限の治療を行いました。
その上で、スラちゃんが更に念入りに浄化魔法を放ちます。
ドタバタドタバタ。
気がついたら屋敷内は多くの軍の兵が入ってきていて、忙しそうに証拠品の押収をしていました。
戦いに集中していたので、周囲の状況がよく分かりませんでした。
「ハグハグハグ」
僕は、アイテムボックスからドラちゃん用のお肉を取り出して食べさせてあげました。
ドラちゃんは、この後オオボス侯爵とラスボス司教を王都に護送しないといけないもんね。
いっぱい食べて、体力を回復しないと。
「あっ、ヘンリーさん。オオボス侯爵とラスボス司教に向かって全力で浄化魔法を放っていたら、いつの間にか屋敷内も浄化しちゃったみたいです」
「あれだけの強力な浄化魔法なのだ、それは普通に良いことだと考えよう。さて、そろそろコイツラを王都に運ばないとならないな」
ヘンリーさんの視線の先には、スラちゃんが念入りに浄化し終えたオオボス侯爵とラスボス司教の姿がありました。
今まで穢れた血を飲んだ人を浄化してきたけど、間違いなく一番おじいちゃんみたいになっちゃったね。
体中が骨と皮だけになっていて、遂に白髪も全て抜け落ちちゃいました。
念の為に縄で拘束されたけど、力一杯締め付けると骨が折れそうです。
オオボス侯爵とラスボス司教は、そのまま担架に乗せられて屋敷の庭まで移動しました。
「「アンアン!」」
「この人も聴取をするように」
「「「はっ」」」
庭には屋敷の使用人が集められていて、クロちゃんとギンちゃんによるチェックが行われていました。
エミリーさんとシンシアさんが兵に指示を出しているなか、オオボス侯爵とラスボス司教の護送準備が整いました。
「グオー!」
「ひぃ、ど、ドラゴンだ!」
「嗚呼、オオボス侯爵家はもう終わりだ……」
大きくなったドラちゃんがひと鳴きすると、拘束された使用人はこの世の絶望みたいな表情をしてぺたりと座り込んじゃいました。
そんな使用人を無視して、ドラちゃんの背中の鞍にオオボス侯爵とラスボス司教を落ちないように固定します。
「シンシア、暫く頼む。少し時間がかかるだろう」
「ヘンリー、こちらは気にしないで良いわよ。スラちゃんも頑張ってね」
ドラちゃんに乗り込んだヘンリーさんが、シンシアさんにあれこれ指示を出していました。
ドラちゃんもヘンリーさんの肩に飛び乗り準備完了です。
バサッ、バサッ、バサッ。
そして、ドラちゃんは王都に向けて飛び立ちました。
その間に、シンシアさんが通信用魔導具を素早く操作して各所に報告していました。
ではでは、残った僕たちも後処理を頑張らないとね。
なんと、オオボス侯爵とラスボス司教から流れ出た血から、毒ガスみたいな謎の煙が出ていたのです。
これはまずいと思い、僕とドラちゃんは直ぐに浄化魔法を放ちました。
シュイン、ぴかー!
「ナオ君、ドラちゃん、暫く浄化魔法を放ってくれ。その間に、目の前の二人への攻撃を続ける」
毒ガスみたいな謎の煙には浄化魔法がバッチリ効いたので、ここからは物理攻撃と浄化魔法のダブルで対応します。
攻撃方法が分かったので、スラちゃんもロングソードをアイテムボックスから取り出して意気揚々とオオボス侯爵とラスボス司教に向かって行きました。
「「グルァア!」」
ブオン、ブオン!
オオボス侯爵とラスボス司教は、獣みたいな声を出しながら僕たちに殴りかかってきます。
しかし、二人の動きが遅いので僕たちは難なくかわすことができた。
どちらかというと、二人の血から発生する謎の煙みたいなものの方が驚異的だった。
ザシュ、ザシュ!
「「グルォォォ!」」
「本当にしつこいわね。何回切りつけても直ぐに再生するし」
「でも、再生が歪になってきた。どうやら、奴らも限界に達したみたいだな」
既に戦闘が始まって三十分以上が経っているけど、未だに激しい戦闘が続いていた。
思わずナンシーさんは愚痴を零していたけど、確かにヘンリーさんの言う通りオオボス侯爵とラスボス司教の再生がおかしくなってきた。
例えば指を二本切り落としたら四本生えてきたり、傷口も変な形で盛り上がっていたりした。
そして、遂にこの瞬間が訪れた。
シュイン、ぴかー。
「「オォォオー!」」
「あっ、浄化魔法が効き始めました。一気に出力を上げます!」
「キュー!」
今までオオボス侯爵とラスボス司教を包んでいた魔法障壁が遂に消え去り、一気に浄化魔法が効果を発揮しました。
僕とドラちゃんが一気に魔力を解放すると、オオボス侯爵とラスボス司教は膝を付いて叫び声を上げながら動けなくなりました。
そして、物凄い勢いで二人から発せられるダークシャドウが浄化されていきます。
それと共に、段々と二人の体も小さくなっていきました。
バタン。
でっぷりと太っていたオオボス侯爵とラスボス司教はガリガリに痩せ細っていき、髪の毛も白髪だらけになっていきました。
それでも未だにダークシャドウを放出し続けていたので、僕とドラちゃんは念入りに浄化を続けていました。
ぷすぷす……
「「あっ、うぅ……」」
うん、何とか浄化は終わったけどオオボス侯爵とラスボス司教は瀕死の状態ですね。
でも、僕たちはこれで終わりではありません。
シュイン、ぴかー。
まず、まだ魔力があるシアちゃんが最低限の治療を行いました。
その上で、スラちゃんが更に念入りに浄化魔法を放ちます。
ドタバタドタバタ。
気がついたら屋敷内は多くの軍の兵が入ってきていて、忙しそうに証拠品の押収をしていました。
戦いに集中していたので、周囲の状況がよく分かりませんでした。
「ハグハグハグ」
僕は、アイテムボックスからドラちゃん用のお肉を取り出して食べさせてあげました。
ドラちゃんは、この後オオボス侯爵とラスボス司教を王都に護送しないといけないもんね。
いっぱい食べて、体力を回復しないと。
「あっ、ヘンリーさん。オオボス侯爵とラスボス司教に向かって全力で浄化魔法を放っていたら、いつの間にか屋敷内も浄化しちゃったみたいです」
「あれだけの強力な浄化魔法なのだ、それは普通に良いことだと考えよう。さて、そろそろコイツラを王都に運ばないとならないな」
ヘンリーさんの視線の先には、スラちゃんが念入りに浄化し終えたオオボス侯爵とラスボス司教の姿がありました。
今まで穢れた血を飲んだ人を浄化してきたけど、間違いなく一番おじいちゃんみたいになっちゃったね。
体中が骨と皮だけになっていて、遂に白髪も全て抜け落ちちゃいました。
念の為に縄で拘束されたけど、力一杯締め付けると骨が折れそうです。
オオボス侯爵とラスボス司教は、そのまま担架に乗せられて屋敷の庭まで移動しました。
「「アンアン!」」
「この人も聴取をするように」
「「「はっ」」」
庭には屋敷の使用人が集められていて、クロちゃんとギンちゃんによるチェックが行われていました。
エミリーさんとシンシアさんが兵に指示を出しているなか、オオボス侯爵とラスボス司教の護送準備が整いました。
「グオー!」
「ひぃ、ど、ドラゴンだ!」
「嗚呼、オオボス侯爵家はもう終わりだ……」
大きくなったドラちゃんがひと鳴きすると、拘束された使用人はこの世の絶望みたいな表情をしてぺたりと座り込んじゃいました。
そんな使用人を無視して、ドラちゃんの背中の鞍にオオボス侯爵とラスボス司教を落ちないように固定します。
「シンシア、暫く頼む。少し時間がかかるだろう」
「ヘンリー、こちらは気にしないで良いわよ。スラちゃんも頑張ってね」
ドラちゃんに乗り込んだヘンリーさんが、シンシアさんにあれこれ指示を出していました。
ドラちゃんもヘンリーさんの肩に飛び乗り準備完了です。
バサッ、バサッ、バサッ。
そして、ドラちゃんは王都に向けて飛び立ちました。
その間に、シンシアさんが通信用魔導具を素早く操作して各所に報告していました。
ではでは、残った僕たちも後処理を頑張らないとね。

