その後もゴーマン伯爵への聴取や屋敷への捜査は続けられ、様々な証拠が集まりました。
そして、裁判が行われてその結果を伝える為に謁見が行われました。
僕は事前にどんな結果になったかの話を聞いていたけど、陛下が貴族として大切なことを話すので貴族を集めることになりました。
僕も、朝からキチンとした服に着替えてランディさんとナンシーさんと共に馬車に乗って王城に向かいます。
「こんな基本的なことで呼ぶのは馬鹿馬鹿しいのだが、それでも呼ばなくてはならない」
王城の応接室に行くと、陛下が呆れた表情で話していた。
貴族というよりも、人として基本的なことで言いたいことがあるそうです。
だからこそ、陛下があえて言わないといけないという。
時間になったので、王族を除いた僕たちは謁見の間に向かいました。
そして、直ぐに王族が入ってきて謁見が始まりました。
「この度、とある貴族による愚かな行為が発覚した。しかし、処分の内容など報告の紙一枚あれば十分だ。それよりも、もっと基本的なことを話さないとならない」
陛下が玉座に座ったまま僕たちに話し始めたけど、いつもよりも言葉の圧が強いような気がします。
勿論ここに集まっている貴族も陛下の言葉の圧の違いに気がついていて、真剣に話を聞いていました。
「民のための政治を行い、傲慢であってはならない。常日頃から余がそなたたちに言っているが、未だに一部の貴族には届いていないようだ。貴族は特別な存在だと傲慢な態度を取り、贅沢の限りをつくす。そんなことは、断じてあってはならない」
陛下の叱責に似た言葉に、特に一部の貴族は歯ぎしりをしながら悔しがっています。
でも、殆どの貴族は問題ないので、陛下の言葉を淡々と受け止めていました。
そして、陛下はブレアさんとナンシーさんの結婚式についてあることを周知しました。
「元々王族の結婚式には、直近で何かしらの処分を受けた貴族は招かないという規則がある。今回、そのルールを徹底する。余として、問題のある貴族を招待するのは気が引ける」
さっきの応接室でもこの件の話があったけど、問題があって招待していない貴族がどうにかナンシーさんの結婚式に参加しようとあれこれアプローチをしているそうです。
でも、この宣言で問題のある貴族がナンシーさんの結婚式に参加するのはほぼ不可能となりました。
だけど、まだまだ問題の火種になりそうな気がしますね。
明らかに不満タラタラな貴族がいるけど、こればかりは自業自得です。
そして、ゴーマン伯爵家に対する処分が下されました。
「国家反逆罪を適用し、ゴーマン伯爵家は爵位取り上げの上で御家断絶となった。ゴーマン伯爵は死刑、嫡男と夫人は無期の重犯罪者強制労働刑、その他のものはそれぞれの罪に応じた刑を受ける」
ゴーマン伯爵家に対する処分は、淡々と報告されました。
言い逃れのない証拠も沢山あるし、裁判も直ぐに判決を出したそうです。
ゴーマン伯爵家への判決内容については、特に誰も反発はしませんでした。
元から、ゴーマン伯爵家には関わりたくないっていう貴族が多いのも影響しているみたいです。
これで、緊急の謁見も無事に終了しました。
じー。
「うん?」
謁見の間から貴族が退出する中、誰かは分からなかったけど僕のことを敵意のある視線で見ている貴族がいました。
うーん、何だか嫌な感じがするなあ……
その件も含めて、応接室に集まった時に話をしました。
「残念ながら、ナオに反発している貴族はいる。自分は王家に接触したくても出来ないのに、ナオは常日頃から王家と接している。子どものくせに手柄を上げて許せないって者もいる。貴族というのはプライドの塊の者が多いから、こういう軋轢はどうしても起きる」
陛下がお菓子とお茶を口にしながら話してくれたけど、当分はどうしようもないみたいです。
僕に危害を加えてくる可能性もあるので、十分に注意しよう。
スラちゃんも注意すると、触手をフリフリして答えていました。
「ナオ君の場合は、周りにいる人が強力だからきっと大丈夫よ。ブレアとナンシーの結婚式が終われば、一息つくはずよ」
シンシアさんが僕を安心させるように言っていたけど、先ずはブレアさんとナンシーさんの結婚式を無事に終えるようにお手伝いしないとね。
そして、話はゴーマン伯爵に毒ナイフの試し切りをされてしまった使用人の話になりました。
「あの、本当に僕の専属侍従でいいのでしょうか……」
「一生懸命に治療をしたナオ君に恩義を感じているのだし、何も問題ないよ。それに、そもそも侍従としての基礎を学ばないといけない」
ランディさんが僕の疑問に答えてくれたけど、あの後何回か治療していたら使用人の人が僕たちにお仕えしたいと言ってきました。
流石に王族の人たちは駄目なんだけど、まだ使用人もいない僕なら問題ないということになりました。
いずれ僕も屋敷を持つので、いい経験になるという話になりました。
ということで、使用人のリルムさんが僕の使用人になりました。
僕も、頑張ってリルムさんのためにお金を稼がないといけませんね。
「ナオに―にのお世話する人に会いに行く!」
「行くー!」
そして、アーサーちゃんとエドガーちゃんがオラクル公爵家に行くと元気よく手をあげていました。
リルムさんも、きっとアーサーちゃんとエドガーちゃんなら大歓迎だと思うね。
因みに、今日は何も予定がないということでエミリーさんが二人の引率者としてついてくることになりました。
後で、リルムさんを僕の実家の面々に案内しないといけないね。
そして、裁判が行われてその結果を伝える為に謁見が行われました。
僕は事前にどんな結果になったかの話を聞いていたけど、陛下が貴族として大切なことを話すので貴族を集めることになりました。
僕も、朝からキチンとした服に着替えてランディさんとナンシーさんと共に馬車に乗って王城に向かいます。
「こんな基本的なことで呼ぶのは馬鹿馬鹿しいのだが、それでも呼ばなくてはならない」
王城の応接室に行くと、陛下が呆れた表情で話していた。
貴族というよりも、人として基本的なことで言いたいことがあるそうです。
だからこそ、陛下があえて言わないといけないという。
時間になったので、王族を除いた僕たちは謁見の間に向かいました。
そして、直ぐに王族が入ってきて謁見が始まりました。
「この度、とある貴族による愚かな行為が発覚した。しかし、処分の内容など報告の紙一枚あれば十分だ。それよりも、もっと基本的なことを話さないとならない」
陛下が玉座に座ったまま僕たちに話し始めたけど、いつもよりも言葉の圧が強いような気がします。
勿論ここに集まっている貴族も陛下の言葉の圧の違いに気がついていて、真剣に話を聞いていました。
「民のための政治を行い、傲慢であってはならない。常日頃から余がそなたたちに言っているが、未だに一部の貴族には届いていないようだ。貴族は特別な存在だと傲慢な態度を取り、贅沢の限りをつくす。そんなことは、断じてあってはならない」
陛下の叱責に似た言葉に、特に一部の貴族は歯ぎしりをしながら悔しがっています。
でも、殆どの貴族は問題ないので、陛下の言葉を淡々と受け止めていました。
そして、陛下はブレアさんとナンシーさんの結婚式についてあることを周知しました。
「元々王族の結婚式には、直近で何かしらの処分を受けた貴族は招かないという規則がある。今回、そのルールを徹底する。余として、問題のある貴族を招待するのは気が引ける」
さっきの応接室でもこの件の話があったけど、問題があって招待していない貴族がどうにかナンシーさんの結婚式に参加しようとあれこれアプローチをしているそうです。
でも、この宣言で問題のある貴族がナンシーさんの結婚式に参加するのはほぼ不可能となりました。
だけど、まだまだ問題の火種になりそうな気がしますね。
明らかに不満タラタラな貴族がいるけど、こればかりは自業自得です。
そして、ゴーマン伯爵家に対する処分が下されました。
「国家反逆罪を適用し、ゴーマン伯爵家は爵位取り上げの上で御家断絶となった。ゴーマン伯爵は死刑、嫡男と夫人は無期の重犯罪者強制労働刑、その他のものはそれぞれの罪に応じた刑を受ける」
ゴーマン伯爵家に対する処分は、淡々と報告されました。
言い逃れのない証拠も沢山あるし、裁判も直ぐに判決を出したそうです。
ゴーマン伯爵家への判決内容については、特に誰も反発はしませんでした。
元から、ゴーマン伯爵家には関わりたくないっていう貴族が多いのも影響しているみたいです。
これで、緊急の謁見も無事に終了しました。
じー。
「うん?」
謁見の間から貴族が退出する中、誰かは分からなかったけど僕のことを敵意のある視線で見ている貴族がいました。
うーん、何だか嫌な感じがするなあ……
その件も含めて、応接室に集まった時に話をしました。
「残念ながら、ナオに反発している貴族はいる。自分は王家に接触したくても出来ないのに、ナオは常日頃から王家と接している。子どものくせに手柄を上げて許せないって者もいる。貴族というのはプライドの塊の者が多いから、こういう軋轢はどうしても起きる」
陛下がお菓子とお茶を口にしながら話してくれたけど、当分はどうしようもないみたいです。
僕に危害を加えてくる可能性もあるので、十分に注意しよう。
スラちゃんも注意すると、触手をフリフリして答えていました。
「ナオ君の場合は、周りにいる人が強力だからきっと大丈夫よ。ブレアとナンシーの結婚式が終われば、一息つくはずよ」
シンシアさんが僕を安心させるように言っていたけど、先ずはブレアさんとナンシーさんの結婚式を無事に終えるようにお手伝いしないとね。
そして、話はゴーマン伯爵に毒ナイフの試し切りをされてしまった使用人の話になりました。
「あの、本当に僕の専属侍従でいいのでしょうか……」
「一生懸命に治療をしたナオ君に恩義を感じているのだし、何も問題ないよ。それに、そもそも侍従としての基礎を学ばないといけない」
ランディさんが僕の疑問に答えてくれたけど、あの後何回か治療していたら使用人の人が僕たちにお仕えしたいと言ってきました。
流石に王族の人たちは駄目なんだけど、まだ使用人もいない僕なら問題ないということになりました。
いずれ僕も屋敷を持つので、いい経験になるという話になりました。
ということで、使用人のリルムさんが僕の使用人になりました。
僕も、頑張ってリルムさんのためにお金を稼がないといけませんね。
「ナオに―にのお世話する人に会いに行く!」
「行くー!」
そして、アーサーちゃんとエドガーちゃんがオラクル公爵家に行くと元気よく手をあげていました。
リルムさんも、きっとアーサーちゃんとエドガーちゃんなら大歓迎だと思うね。
因みに、今日は何も予定がないということでエミリーさんが二人の引率者としてついてくることになりました。
後で、リルムさんを僕の実家の面々に案内しないといけないね。

