ところが、あと一時間で昼食ってタイミングで動物か魔物か分からないけど大きな何かの群れを見つけました。
しかも、凄い勢いで僕たちの方向に近づいてきました。
「えーっと、群れは二つですね。一つの群れが、もう一つの群れに襲われています」
「何の群れか分からないけど、人に危害を与える可能性もあるわ。全員、迎撃の準備を」
僕の探索魔法の結果を受けたナンシーさんが、直ぐに僕たちに指示を出します。
僕も魔力を溜める中、遂に群れが僕たちの前に姿を現しました。
「「「キキッ!」」」
「「「グルルル!」」」
何と、小さなお猿さんの群れがオオカミの大群に追い回されていました。
しかも、オオカミは執拗にお猿さんたちを追い回しているよ。
この状況だと、オオカミは人を襲っちゃうかもしれないね。
でも、エリアスタンを使うとお猿さんたちまで被害を与えちゃうので、僕は別の魔法をオオカミの群れに目掛けて放ちました。
シュイン、もわーん。
「「「グル?! グルル……」」」
バタバタバタ。
僕は、オオカミの群れを睡眠魔法で一斉に眠らせました。
これなら、数は多いけど確実にオオカミを倒すことができます。
僕たちは、手分けしてオオカミにトドメを刺していきました。
「うーん、痩せている個体が多いわね。満足に餌を取れなかったのかもしれないわね」
「オオカミが大量に発生していたから、餌の取り合いになったのかもしれないわ。この森にいるオオカミの種類は、少しは木に登れるみたいよ」
ナンシーさんとエミリーさんはトドメを刺したオオカミを観察していたけど、確かに今まで倒したオオカミも痩せている個体が多かったよね。
いくらオオカミと言えども、三十頭を超える群れを維持するのはとても大変なはずです。
そして、シアちゃんがどんどんと血抜きをしていく中、何故かギンちゃんとお猿さんたちがお喋りをしていました。
お猿さんはとっても小さくて、尻尾が長くて大きさはナンシーさんの手のひらに乗るくらいです。
「「「キィ!」」」
「ワンワン」
何だか、異種族同士で仲良くお話をしているのって微笑ましいですよね。
話を要約すると、今までオオカミは殆どお猿さんを食べようとはしなかったんだけど、今回はいきなり襲われたそうです。
そんなこともあるんだなと思いながら、僕たちはひたすら倒したオオカミの群れの処理をしていました。
すると、またまた僕たちを襲ってくる動物の反応がありました。
「あっ、またオオカミの集団がやってきます。もう一回眠らせちゃいます」
「血の匂いに引きつけられたのね。今日は、ずっとオオカミを倒している気がするわね」
エミリーさんも心底嫌な表情で再び迎撃の準備をしていました。
こうして、僕たちは更に追加でオオカミを倒すことになりました。
しかも、更に血の匂いに引きつけられた動物や魔物が僕たちを襲ってきました。
その間、ギンちゃんがお猿さんたちを守るように警戒をしていました。
「ふう、ようやく後始末が終わりましたね。オオカミだけでなく、熊やイノシシまで現れましたね」
「熊とイノシシは、だいたい例年の出現率って思えばいいわね。とにかく、オオカミの数が異常だわ」
昼食前になって、ようやく僕たちは動物や魔物の襲撃を退けました。
ナンシーさんの言う通り、やっぱりオオカミの群れの数がとても多かったのが気になるね。
そして、お猿さんの群れは森の奥に行ったのだけど、何故か赤ちゃんサルがギンちゃんの背中の上に乗っていました。
「キキッ……」
「アンアン」
ギンちゃん曰く、オオカミの群れに襲われた時に親サルが殺されちゃったらしいです。
それで孤児になったのだけど、ギンちゃんが気に入っちゃったみたいです。
「アン!」
「えっ、『キキちゃん』って名前もつけちゃったって」
「ギンちゃんも虐待を受けたりしていたから、孤独になった辛さを知っているのよ」
エミリーさんがキキちゃんの頭を撫でていたけど、食べ物は葉っぱや果物の他に何と昆虫も食べるんだって。
でもオラクル公爵家の庭には庭園があるし、普通に昆虫がいるんだよね。
しかもキキちゃんは小さいながらも魔物扱いなので、訓練すれば風魔法が使えるそうです。
こうして、僕たちは大量の倒した獲物と新しいお友達とともに森を出て村に戻りました。
「こっちもオオカミは多かったけど、そこまでの数ではなかったわ。でも、確かに痩せていた個体が多かったわね」
冒険者ギルドでヘンリーさんたちと合流したけど、シンシアさん曰くやはりオオカミの数が多かったそうです。
その理由は、冒険者ギルドの卸担当の職員が教えてくれました。
「春先に、鹿が多くいたんだわ。だから、オオカミの子どもが多くても十分な餌があった訳だ。だが、オオカミの子どもも大きくなれば餌の量も増える。だから、餓えたオオカミが多くなったって訳だ」
餓えたオオカミは凶暴性が増すらしく、実際に軍や観光客にも怪我人が多く出ているそうです。
このままでは流石にマズイので、昼食を食べて休んだら午後も森に入って害獣駆除を行います。
「キキッ!」
「キュー」
ちなみに、新しくお友達になったキキちゃんは、ドラちゃんたちと挨拶をしていました。
お互いに、仲良くしてくれるといいですね。
しかも、凄い勢いで僕たちの方向に近づいてきました。
「えーっと、群れは二つですね。一つの群れが、もう一つの群れに襲われています」
「何の群れか分からないけど、人に危害を与える可能性もあるわ。全員、迎撃の準備を」
僕の探索魔法の結果を受けたナンシーさんが、直ぐに僕たちに指示を出します。
僕も魔力を溜める中、遂に群れが僕たちの前に姿を現しました。
「「「キキッ!」」」
「「「グルルル!」」」
何と、小さなお猿さんの群れがオオカミの大群に追い回されていました。
しかも、オオカミは執拗にお猿さんたちを追い回しているよ。
この状況だと、オオカミは人を襲っちゃうかもしれないね。
でも、エリアスタンを使うとお猿さんたちまで被害を与えちゃうので、僕は別の魔法をオオカミの群れに目掛けて放ちました。
シュイン、もわーん。
「「「グル?! グルル……」」」
バタバタバタ。
僕は、オオカミの群れを睡眠魔法で一斉に眠らせました。
これなら、数は多いけど確実にオオカミを倒すことができます。
僕たちは、手分けしてオオカミにトドメを刺していきました。
「うーん、痩せている個体が多いわね。満足に餌を取れなかったのかもしれないわね」
「オオカミが大量に発生していたから、餌の取り合いになったのかもしれないわ。この森にいるオオカミの種類は、少しは木に登れるみたいよ」
ナンシーさんとエミリーさんはトドメを刺したオオカミを観察していたけど、確かに今まで倒したオオカミも痩せている個体が多かったよね。
いくらオオカミと言えども、三十頭を超える群れを維持するのはとても大変なはずです。
そして、シアちゃんがどんどんと血抜きをしていく中、何故かギンちゃんとお猿さんたちがお喋りをしていました。
お猿さんはとっても小さくて、尻尾が長くて大きさはナンシーさんの手のひらに乗るくらいです。
「「「キィ!」」」
「ワンワン」
何だか、異種族同士で仲良くお話をしているのって微笑ましいですよね。
話を要約すると、今までオオカミは殆どお猿さんを食べようとはしなかったんだけど、今回はいきなり襲われたそうです。
そんなこともあるんだなと思いながら、僕たちはひたすら倒したオオカミの群れの処理をしていました。
すると、またまた僕たちを襲ってくる動物の反応がありました。
「あっ、またオオカミの集団がやってきます。もう一回眠らせちゃいます」
「血の匂いに引きつけられたのね。今日は、ずっとオオカミを倒している気がするわね」
エミリーさんも心底嫌な表情で再び迎撃の準備をしていました。
こうして、僕たちは更に追加でオオカミを倒すことになりました。
しかも、更に血の匂いに引きつけられた動物や魔物が僕たちを襲ってきました。
その間、ギンちゃんがお猿さんたちを守るように警戒をしていました。
「ふう、ようやく後始末が終わりましたね。オオカミだけでなく、熊やイノシシまで現れましたね」
「熊とイノシシは、だいたい例年の出現率って思えばいいわね。とにかく、オオカミの数が異常だわ」
昼食前になって、ようやく僕たちは動物や魔物の襲撃を退けました。
ナンシーさんの言う通り、やっぱりオオカミの群れの数がとても多かったのが気になるね。
そして、お猿さんの群れは森の奥に行ったのだけど、何故か赤ちゃんサルがギンちゃんの背中の上に乗っていました。
「キキッ……」
「アンアン」
ギンちゃん曰く、オオカミの群れに襲われた時に親サルが殺されちゃったらしいです。
それで孤児になったのだけど、ギンちゃんが気に入っちゃったみたいです。
「アン!」
「えっ、『キキちゃん』って名前もつけちゃったって」
「ギンちゃんも虐待を受けたりしていたから、孤独になった辛さを知っているのよ」
エミリーさんがキキちゃんの頭を撫でていたけど、食べ物は葉っぱや果物の他に何と昆虫も食べるんだって。
でもオラクル公爵家の庭には庭園があるし、普通に昆虫がいるんだよね。
しかもキキちゃんは小さいながらも魔物扱いなので、訓練すれば風魔法が使えるそうです。
こうして、僕たちは大量の倒した獲物と新しいお友達とともに森を出て村に戻りました。
「こっちもオオカミは多かったけど、そこまでの数ではなかったわ。でも、確かに痩せていた個体が多かったわね」
冒険者ギルドでヘンリーさんたちと合流したけど、シンシアさん曰くやはりオオカミの数が多かったそうです。
その理由は、冒険者ギルドの卸担当の職員が教えてくれました。
「春先に、鹿が多くいたんだわ。だから、オオカミの子どもが多くても十分な餌があった訳だ。だが、オオカミの子どもも大きくなれば餌の量も増える。だから、餓えたオオカミが多くなったって訳だ」
餓えたオオカミは凶暴性が増すらしく、実際に軍や観光客にも怪我人が多く出ているそうです。
このままでは流石にマズイので、昼食を食べて休んだら午後も森に入って害獣駆除を行います。
「キキッ!」
「キュー」
ちなみに、新しくお友達になったキキちゃんは、ドラちゃんたちと挨拶をしていました。
お互いに、仲良くしてくれるといいですね。

