応接室に着くと、直ぐにお茶とお菓子が出された。
あー、お茶が美味しくてお菓子も甘いなあ……
「ナオ、見事に現実逃避しているわね……」
王族としてのドレス姿のエミリーさんが、ぽけーっとした俺の姿を見て思わず苦笑していた。
気持ちの整理をしたいので、ちょっと待って下さい。
他の人も、僕が落ち着くのを待ってくれた。
「「ハグハグハグ」」
うん、アーサーちゃんとエドガーちゃんは、美味しそうにお菓子を食べていますね。
そんな二人のほっこりする姿を見たら、だいぶ気持ちが落ち着いてきました。
ではでは、さっそく質問しましょう。
「あの、なんで僕が法衣男爵になったんですか?」
「単純に、男爵にならない方がおかしい程の実績を上げたからだ。来年の新年の謁見で子爵になるぞ」
お菓子をもしゃもしゃと食べながら陛下が答えていたけど、前に会議室で聞いたことが本当になったんだ。
というか、みんな遠慮なくお菓子を食べていますね。
あっという間に、お菓子のおかわりが運び込まれました。
「ちなみに『カタルシス』とは、浄化に関係する言葉だと思えば良い。邪神教関連でもそうだが、廃墟のよどみを浄化して次の作業ができるようにしたのはとても大きいことだ。スラム街での活動も評価がとても高い。もちろん、ヘンリーたちにも勲章を授けるぞ」
お菓子のおかわりを食べながらまたもや陛下が答えていたけど、百年単位で浄化できなかった廃墟を次々と浄化したのが凄いんだって。
確かに、何個か凄いよどみが溜まった屋敷があったもんね。
後は、犯罪組織に繋がっている貴族を軒並み処分できたのも大きな功績なんだって。
これは、間違いなくスラちゃんのお陰だと思うけどね。
「犯罪組織と繋がっていた貴族は、いわゆる贅沢主義と言われている貴族が殆どだ。王族派からも貴族派からも避けられている連中だから、処分理由が出来て余もホッとしている」
今まで無理矢理な行動を取っていた貴族なので、陛下だけでなくランディさんたちも大迷惑を被ったんだって。
お金を稼ぐためなら、どんなことでもする酷い貴族だったそうです。
屋敷を捜索したら金品が大量に出てきたそうで、中にはオラクル公爵家よりもお金があるんじゃないかなって貴族もいたそうです。
ギンちゃんを虐めていた貴族家も、その中の一つだそうです。
「ナオ君の場合、このままスラム街と邪神教の対応を続けていけば間違いなく伯爵になるだろう。まあ、まだ幼いから順に昇進だな」
ヘンリーさんまで、僕が偉くなるのは当たり前だって言っていました。
うーん、なんというか普通の冒険者として色々動いていたと思っていたので、とっても変な感覚です。
そして、ヘンリーさんが僕が伯爵確定だと言ったら、何故かエミリーさんがニンマリとしていました。
そして、他のことにも話が移りました。
「大量に貴族の屋敷を浄化した功績の一部として、ナオ君に相応しい屋敷を用意する。まあ、来年以降の話だがな。それまでは、私の屋敷で勉強を続けることになる」
ランディさんが、凄いことを言ってきました。
僕に、貴族としての屋敷が下賜されるのは確定しているそうです。
もう、何が何だか分からないですね。
「まあ、ナオ君はまだ九歳だから、気にせずに仕事をコツコツとこなして勉強していけばいいよ。あと二年は私も活動できるし、その頃になればナオ君が新しい勇者様って言われるだろうね」
あの、ヘンリーさん。
僕は、ヘンリーさんみたいに勇者様にはなれないと思いますよ。
というか、シンシアさんたちもうんうんとヘンリーさんの意見に同調しないで下さい。
更に、ビックリすることを王妃様が教えてくれた。
「ナオ君が法衣男爵になる件は、既にバンザス伯爵経由で連絡してあるわよ。今頃は、ご家族の方がドラちゃんに迎えに行って貰ってオラクル公爵家に着いているはずよ」
うわあ、まさか僕の家族にまで連絡済とは。
でも、ドラちゃんの背中に乗るのが怖いお父さん以外の家族が来そうですね。
取り敢えず、今日の謁見はもう終わりでやることもなにもないそうです。
とはいえ、エミリーさん以外の人たちはお仕事があるそうで、同じくお仕事がないシャーロットさんとアーサーちゃんとエドガーちゃんも一緒にオラクル公爵家について行くことになりました。
「「「ナオにーに、おかえりー!」」」
オラクル公爵家に到着すると、セードルフちゃんに加えてカエラとキースがニコニコしながら僕を出迎えてくれました。
そして、やはりお母さんとサマンサお姉ちゃんもオラクル公爵家に来ていて、僕を出迎えてくれました。
先ずは、応接室で話をすることになりました。
「まあ、ナオが色々やっているのを知っていたし、やっていることのレベルを考えると貴族になってもおかしくはないわ」
あっ、お母さんはあっさりと僕が貴族になってもおかしくないと言いました。
サマンサお姉ちゃんも、うんうんってお母さんの意見に同意していますね。
「とにかく、私たちは前に話した通り実家で過ごしているわ。ナオが屋敷を下賜されたら、どんなところか見に行くけどね」
「「遊びに行くー!」」
なんというか、うちの家族は本当にブレないよね。
お父さんも、お母さんたちと同意見です。
お父さんは、王都の華やかな環境が苦手ってのもあるけど。
あの元パーティメンバーの家族とは雲泥の差ですね。
あー、お茶が美味しくてお菓子も甘いなあ……
「ナオ、見事に現実逃避しているわね……」
王族としてのドレス姿のエミリーさんが、ぽけーっとした俺の姿を見て思わず苦笑していた。
気持ちの整理をしたいので、ちょっと待って下さい。
他の人も、僕が落ち着くのを待ってくれた。
「「ハグハグハグ」」
うん、アーサーちゃんとエドガーちゃんは、美味しそうにお菓子を食べていますね。
そんな二人のほっこりする姿を見たら、だいぶ気持ちが落ち着いてきました。
ではでは、さっそく質問しましょう。
「あの、なんで僕が法衣男爵になったんですか?」
「単純に、男爵にならない方がおかしい程の実績を上げたからだ。来年の新年の謁見で子爵になるぞ」
お菓子をもしゃもしゃと食べながら陛下が答えていたけど、前に会議室で聞いたことが本当になったんだ。
というか、みんな遠慮なくお菓子を食べていますね。
あっという間に、お菓子のおかわりが運び込まれました。
「ちなみに『カタルシス』とは、浄化に関係する言葉だと思えば良い。邪神教関連でもそうだが、廃墟のよどみを浄化して次の作業ができるようにしたのはとても大きいことだ。スラム街での活動も評価がとても高い。もちろん、ヘンリーたちにも勲章を授けるぞ」
お菓子のおかわりを食べながらまたもや陛下が答えていたけど、百年単位で浄化できなかった廃墟を次々と浄化したのが凄いんだって。
確かに、何個か凄いよどみが溜まった屋敷があったもんね。
後は、犯罪組織に繋がっている貴族を軒並み処分できたのも大きな功績なんだって。
これは、間違いなくスラちゃんのお陰だと思うけどね。
「犯罪組織と繋がっていた貴族は、いわゆる贅沢主義と言われている貴族が殆どだ。王族派からも貴族派からも避けられている連中だから、処分理由が出来て余もホッとしている」
今まで無理矢理な行動を取っていた貴族なので、陛下だけでなくランディさんたちも大迷惑を被ったんだって。
お金を稼ぐためなら、どんなことでもする酷い貴族だったそうです。
屋敷を捜索したら金品が大量に出てきたそうで、中にはオラクル公爵家よりもお金があるんじゃないかなって貴族もいたそうです。
ギンちゃんを虐めていた貴族家も、その中の一つだそうです。
「ナオ君の場合、このままスラム街と邪神教の対応を続けていけば間違いなく伯爵になるだろう。まあ、まだ幼いから順に昇進だな」
ヘンリーさんまで、僕が偉くなるのは当たり前だって言っていました。
うーん、なんというか普通の冒険者として色々動いていたと思っていたので、とっても変な感覚です。
そして、ヘンリーさんが僕が伯爵確定だと言ったら、何故かエミリーさんがニンマリとしていました。
そして、他のことにも話が移りました。
「大量に貴族の屋敷を浄化した功績の一部として、ナオ君に相応しい屋敷を用意する。まあ、来年以降の話だがな。それまでは、私の屋敷で勉強を続けることになる」
ランディさんが、凄いことを言ってきました。
僕に、貴族としての屋敷が下賜されるのは確定しているそうです。
もう、何が何だか分からないですね。
「まあ、ナオ君はまだ九歳だから、気にせずに仕事をコツコツとこなして勉強していけばいいよ。あと二年は私も活動できるし、その頃になればナオ君が新しい勇者様って言われるだろうね」
あの、ヘンリーさん。
僕は、ヘンリーさんみたいに勇者様にはなれないと思いますよ。
というか、シンシアさんたちもうんうんとヘンリーさんの意見に同調しないで下さい。
更に、ビックリすることを王妃様が教えてくれた。
「ナオ君が法衣男爵になる件は、既にバンザス伯爵経由で連絡してあるわよ。今頃は、ご家族の方がドラちゃんに迎えに行って貰ってオラクル公爵家に着いているはずよ」
うわあ、まさか僕の家族にまで連絡済とは。
でも、ドラちゃんの背中に乗るのが怖いお父さん以外の家族が来そうですね。
取り敢えず、今日の謁見はもう終わりでやることもなにもないそうです。
とはいえ、エミリーさん以外の人たちはお仕事があるそうで、同じくお仕事がないシャーロットさんとアーサーちゃんとエドガーちゃんも一緒にオラクル公爵家について行くことになりました。
「「「ナオにーに、おかえりー!」」」
オラクル公爵家に到着すると、セードルフちゃんに加えてカエラとキースがニコニコしながら僕を出迎えてくれました。
そして、やはりお母さんとサマンサお姉ちゃんもオラクル公爵家に来ていて、僕を出迎えてくれました。
先ずは、応接室で話をすることになりました。
「まあ、ナオが色々やっているのを知っていたし、やっていることのレベルを考えると貴族になってもおかしくはないわ」
あっ、お母さんはあっさりと僕が貴族になってもおかしくないと言いました。
サマンサお姉ちゃんも、うんうんってお母さんの意見に同意していますね。
「とにかく、私たちは前に話した通り実家で過ごしているわ。ナオが屋敷を下賜されたら、どんなところか見に行くけどね」
「「遊びに行くー!」」
なんというか、うちの家族は本当にブレないよね。
お父さんも、お母さんたちと同意見です。
お父さんは、王都の華やかな環境が苦手ってのもあるけど。
あの元パーティメンバーの家族とは雲泥の差ですね。

