「黒尽くめの連中だから、住民も気持ち悪がっています。ちょうど、本日ご相談しようと思っておりました」
組合長の話を聞くと、つい最近黒尽くめの連中が現れたんだ。
なら、暗黒杯にもあまり血が溜まっていないはずだ。
すると、ニーナさんがニコリとしながら組合長に返答しました。
「組合長、その件は任せて下さい。近日中に結果が出るでしょう」
「ニーナ様、お願いします」
組合長がニーナさんに頭を下げていたけど、これは僕たちが対応しないといけないことだもんね。
ヘンリーさんも、ニーナさんにコクリと頷きました。
ということで、ヘンリーさんとスラちゃんたちがまた特別班として動くことになりました。
僕たちは、市場に行って色々なものを綺麗にしていきます。
「市場は直ぐそこなので、歩いて向かいますが宜しいでしょうか?」
「全然平気よ。お願いね」
組合長が市場のある建物を指さしたけど、まるで大きな倉庫みたいだね。
直ぐに着くし、ニーナさんも普通に歩いていくみたいです。
漁港を眺めながら、市場に向かいます。
「凄いです! たくさんの船が並んでいますね」
「ははは、『白銀の竜使い』様も、まだまだ子どもってわけだ。漁は朝早くから行っている。だから、ここに係留してあるのは全て漁を終えた船だぞ」
組合長は、僕にはフランクに話しかけてきますね。
でも、他人行儀よりも全然良いと思います。
しかし、百隻以上の船が係留しているとなると、いったいどれだけの魚が獲れるのだろうか。
市場で魚が売買されているので、実際に見てみましょう。
「わあ、たくさんの魚が並んでいます! 凄いです!」
「ふふ、ナオったらさっきから凄いとしか言っていないわね」
エミリーさんが苦笑しながら僕にツッコんでいたけど、やっぱり凄いとしか言いようがありません。
様々な種類の魚が箱に並べられていて、商人が売買をしていました。
もう、それだけで大興奮です。
「ここで、漁船が獲った魚を売買している。この後、もう間もなく魚は運ばれるぞ」
組合長が教えてくれたけど、更に朝早いともっと活気のある市場だそうです。
そして、市場を見回して確かに思いました。
「魚の下処理をしているから、それで汚れちゃうんですね」
「『白銀の竜使い』様は、博識だな。血抜きとかをしないと、直ぐに魚が傷んでしまう。だから、市場で処理をしているんだ」
製氷の魔導具で作った氷で冷やしているとはいえ、やっぱりそういう処理は必要なんですね。
出来るだけ水で流しているけど、どうしても全部取れないんだ。
そんな中、組合長が市場の半分くらいのところに案内しました。
「取り入れず、ここはもう今日使わないから作業しても構わないだろう。『白銀の竜使い』様のお手並み拝見だな」
おっと、組合長がニヤリとしながら僕に話しかけてきたよ。
これは、僕に対する挑戦だね。
だったら、僕も期待に応えないといけないですね。
「あっ、ニーナ様だ!」
「ニーナ様、視察ですか?」
そして、ニーナさんは漁業関係者の全てから声をかけられていました。
ニーナさんもにこやかに手を振り返しているけど、やっぱり凄い人気だね。
ではでは、先ずは汚れを水魔法で押し流しちゃいましょう。
ちなみに、水で洗い流して海に流しても大丈夫だそうです。
「最初は、この魔法を使おうっと」
シュイン、もこもこもこもこ。
「うん? なんだこりゃ?」
僕が最初に使ったのは、水魔法を応用したたくさんの泡です。
汚れがこびりついていそうなので、浄化魔法を使っても綺麗にならないかなと思いました。
市場の使っていないエリアにたくさんの泡が現れたので、組合長だけでなく他の漁師や市場の人も不思議そうに見ていました。
「じゃあ、次は洗い流しますね」
シュイン、ジャー。
「「「おおー!」」」
今度は、勢いよく水魔法で泡を押し流して行きます。
すると、ピッカピカの床が現れましたを
ちなみに、モルタルというもので地面を塗り固めているそうです。
だから、ある程度の水流で汚れを流しても大丈夫。
ピカピカになった床を見てみんなビックリしているけど、まだまだこれで終わりません。
「じゃあ、ドラちゃん頼むね」
「キュー!」
シュイン、ぴかー!
仕上げに、ドラちゃんの浄化魔法で再度綺麗にしていきます。
これで、床の半分がピッカピカになりました。
「こりゃすげー、流石は『白銀の竜使い』様ってことだな」
組合長が感心したように僕の肩をバシバシと叩いているけど、ちょっと痛かったりして。
それでも、仕事としては合格だそうです。
そして、市場が閉まったのを確認してもう半分もドラちゃんと一緒に綺麗にしました。
かかった時間はそれぞれ僅か十分だけど、こうして成果が目に見えるのって嬉しいよね。
「すげーな、こんなにピカピカだったなんて」
「これが有名な魔法使いの力か。凄すぎるぞ」
ついでに市場の建物も浄化魔法でピカピカにしたら、漁業関係者はもう興奮が収まりません。
これで、美味しい魚がたくさん獲れるようになれば、僕もとっても嬉しいです。
組合長の話を聞くと、つい最近黒尽くめの連中が現れたんだ。
なら、暗黒杯にもあまり血が溜まっていないはずだ。
すると、ニーナさんがニコリとしながら組合長に返答しました。
「組合長、その件は任せて下さい。近日中に結果が出るでしょう」
「ニーナ様、お願いします」
組合長がニーナさんに頭を下げていたけど、これは僕たちが対応しないといけないことだもんね。
ヘンリーさんも、ニーナさんにコクリと頷きました。
ということで、ヘンリーさんとスラちゃんたちがまた特別班として動くことになりました。
僕たちは、市場に行って色々なものを綺麗にしていきます。
「市場は直ぐそこなので、歩いて向かいますが宜しいでしょうか?」
「全然平気よ。お願いね」
組合長が市場のある建物を指さしたけど、まるで大きな倉庫みたいだね。
直ぐに着くし、ニーナさんも普通に歩いていくみたいです。
漁港を眺めながら、市場に向かいます。
「凄いです! たくさんの船が並んでいますね」
「ははは、『白銀の竜使い』様も、まだまだ子どもってわけだ。漁は朝早くから行っている。だから、ここに係留してあるのは全て漁を終えた船だぞ」
組合長は、僕にはフランクに話しかけてきますね。
でも、他人行儀よりも全然良いと思います。
しかし、百隻以上の船が係留しているとなると、いったいどれだけの魚が獲れるのだろうか。
市場で魚が売買されているので、実際に見てみましょう。
「わあ、たくさんの魚が並んでいます! 凄いです!」
「ふふ、ナオったらさっきから凄いとしか言っていないわね」
エミリーさんが苦笑しながら僕にツッコんでいたけど、やっぱり凄いとしか言いようがありません。
様々な種類の魚が箱に並べられていて、商人が売買をしていました。
もう、それだけで大興奮です。
「ここで、漁船が獲った魚を売買している。この後、もう間もなく魚は運ばれるぞ」
組合長が教えてくれたけど、更に朝早いともっと活気のある市場だそうです。
そして、市場を見回して確かに思いました。
「魚の下処理をしているから、それで汚れちゃうんですね」
「『白銀の竜使い』様は、博識だな。血抜きとかをしないと、直ぐに魚が傷んでしまう。だから、市場で処理をしているんだ」
製氷の魔導具で作った氷で冷やしているとはいえ、やっぱりそういう処理は必要なんですね。
出来るだけ水で流しているけど、どうしても全部取れないんだ。
そんな中、組合長が市場の半分くらいのところに案内しました。
「取り入れず、ここはもう今日使わないから作業しても構わないだろう。『白銀の竜使い』様のお手並み拝見だな」
おっと、組合長がニヤリとしながら僕に話しかけてきたよ。
これは、僕に対する挑戦だね。
だったら、僕も期待に応えないといけないですね。
「あっ、ニーナ様だ!」
「ニーナ様、視察ですか?」
そして、ニーナさんは漁業関係者の全てから声をかけられていました。
ニーナさんもにこやかに手を振り返しているけど、やっぱり凄い人気だね。
ではでは、先ずは汚れを水魔法で押し流しちゃいましょう。
ちなみに、水で洗い流して海に流しても大丈夫だそうです。
「最初は、この魔法を使おうっと」
シュイン、もこもこもこもこ。
「うん? なんだこりゃ?」
僕が最初に使ったのは、水魔法を応用したたくさんの泡です。
汚れがこびりついていそうなので、浄化魔法を使っても綺麗にならないかなと思いました。
市場の使っていないエリアにたくさんの泡が現れたので、組合長だけでなく他の漁師や市場の人も不思議そうに見ていました。
「じゃあ、次は洗い流しますね」
シュイン、ジャー。
「「「おおー!」」」
今度は、勢いよく水魔法で泡を押し流して行きます。
すると、ピッカピカの床が現れましたを
ちなみに、モルタルというもので地面を塗り固めているそうです。
だから、ある程度の水流で汚れを流しても大丈夫。
ピカピカになった床を見てみんなビックリしているけど、まだまだこれで終わりません。
「じゃあ、ドラちゃん頼むね」
「キュー!」
シュイン、ぴかー!
仕上げに、ドラちゃんの浄化魔法で再度綺麗にしていきます。
これで、床の半分がピッカピカになりました。
「こりゃすげー、流石は『白銀の竜使い』様ってことだな」
組合長が感心したように僕の肩をバシバシと叩いているけど、ちょっと痛かったりして。
それでも、仕事としては合格だそうです。
そして、市場が閉まったのを確認してもう半分もドラちゃんと一緒に綺麗にしました。
かかった時間はそれぞれ僅か十分だけど、こうして成果が目に見えるのって嬉しいよね。
「すげーな、こんなにピカピカだったなんて」
「これが有名な魔法使いの力か。凄すぎるぞ」
ついでに市場の建物も浄化魔法でピカピカにしたら、漁業関係者はもう興奮が収まりません。
これで、美味しい魚がたくさん獲れるようになれば、僕もとっても嬉しいです。

