翌朝、カエラとキースは自分のマジックバッグから僕のお下がりの冒険者服を取り出して身につけていました。
うん、何でお下がりを持っているかは聞かないことにしましょう。
僕は体が小さいのもあってか、去年着ていた冒険者服が二人にピッタリなんだよね。
ちなみに、二人ともマントは羽織っていません。
そして、その去年着ていた冒険者服は実家のタンスにしまってあったはずです。
「「じゃーん」」
「おー、ナオにーにみたい!」
二人がセードルフちゃんに着ているものを見せると、セードルフちゃんとリーフちゃんは思わず拍手をしていた。
ちなみに、僕もちょっと体が大きくなったので新しい冒険者服をシャーロットさんに買ってもらいました。
剣を扱うことが増えるだろうということで、杖ではなく杖に似た効果のあるブレスレットを身につけています。
今は木剣だけど、ヘンリーさん曰くもう少ししたら真剣を身につけられるそうです。
こうして準備も無事に終わったので、ヘンリーさんたちの馬車に乗ってスラム街の教会に向かいました。
「「おはよーございます!」」
「おはよう、とても元気な挨拶ね」
元気よく挨拶をするカエラとキースを、シスターさんもにこやかに受け止めていました。
流石は人生の大先輩ですね。
「すみません、僕の妹と弟が治療のお手伝いをしたいと言い出しまして……」
「良いのよ。小さいのにこうして積極的にお手伝いしてくれるなんて、流石は『白銀の竜使い』様のごきょうだいだわ」
何だかとてもすごい評価をしてもらっちゃったけど、二人は楽しみたいってのもあるだろうね。
実際に、既に孤児院の子どもたちと仲良くお喋りしていました。
「二人とも、僕は浄化作業を始めるからシスターさんの言うことをしっかりと聞くんだよ」
「「はーい!」」
二人は元気よく返事をしたけど、もうそろそろシャーロットさんもやってくるしきっと大丈夫ですね。
ということで、僕はドラちゃんとクロちゃんとともに教会を出て廃墟の浄化作業に取り掛かりました。
シュイン、ぴかー。
「ふう、これで五軒の廃墟の浄化を終えたね。この辺りの持ち主って、近くのお店の人だったんだ」
「キュー」
今日はスラム街入り口に接している廃墟を浄化したけど、四軒分はさっそく解体作業に入りました。
店舗を作るらしく、昔から浄化したら作業する予定だったそうです。
事前に計画を伝えてあったので、直ぐに作業に取り掛かりました。
一軒は作業員用の仮設住宅を作るけど、スラム街で信用のおける人を雇うそうです。
準備が整っていて、僕も一安心です。
さあ、僕は治療に戻らないと。
カエラとキースは、しっかりと頑張っているかな?
シュイン、ぴかー。
「終わったよー」
「どんどんやるよ!」
「こりゃすげーな。白銀の竜使いのきょうだいも、腕の良い治癒師だったのか」
二人は、笑顔でスラム街の人の治療をしていました。
既に僕の妹と弟だと知れ渡っているらしく、治療を受けた人たちも随分と感心していた。
「ふふ、二人は物怖じせずに頑張っていますわよ。ニコニコしているから、こっちまで笑顔になってしまうわ」
シャーロットさんがとてもいい笑顔で僕に話しかけてきたけど、どうやら何も問題なく治療が進んでいるみたいですね。
さて、僕もドラちゃんと一緒に治療を頑張らないと。
すると、二人が僕に向かって気合を入れてきた。
「「お兄ちゃんとドラちゃんに負けないよ!」」
「いやいや、競争じゃないんだからね。一生懸命治療しようね」
「「うん!」」
「キュー!」
ということで、僕とドラちゃんも混じって治療を始めました。
クロちゃんはナンシーさんとエミリーさんとともに張り切って不審者を捕まえているし、シンシアさんは仮設孤児院の環境整備を行っています。
ヘンリーさんとスラちゃんの姿が見えないけど、多分特殊作戦で犯罪組織を一網打尽にしているんだろうね。
「キャンキャン!」
「おっ、次はコイツね」
「今日も、たくさんの犯罪者がいるわね……」
遊撃班によってどんどんと犯罪者が捕まって行くけど、本当にお腹が空いている人は炊き出しを食べさせてあげています。
そのくらいはしてあげないとねっと、シャーロットさんからの提案でした。
もちろん、中には暴れる人もいるのでそういう人は問答無用で捕まえました。
治療に並んでいる人も多いけど、今日は三人と一匹で治療しているので混雑することはありません。
「あらあら、誰も頼る人がいないのね」
「うん……」
炊き出しには時折小さな子が並んでいて、シスターさんが声をかけていました。
孤児院に入る人もいるみたいで、昨日のうちに仮設孤児院を作っておいて良かったです。
「「あっ、大っきな馬車がたくさん行ったよ!」」
「本当だね。スラちゃんが誰か捕まえたのかな?」
そして、時折護送用馬車が教会の前を行き来していたけど、間違いなく特殊班が捕まえた犯罪組織のメンバーですね。
ここからだと馬車の中は伺えないけど、この後は厳しい尋問が待っていそうです。
こうして、午前中の奉仕活動は無事に終わりました。
うん、何でお下がりを持っているかは聞かないことにしましょう。
僕は体が小さいのもあってか、去年着ていた冒険者服が二人にピッタリなんだよね。
ちなみに、二人ともマントは羽織っていません。
そして、その去年着ていた冒険者服は実家のタンスにしまってあったはずです。
「「じゃーん」」
「おー、ナオにーにみたい!」
二人がセードルフちゃんに着ているものを見せると、セードルフちゃんとリーフちゃんは思わず拍手をしていた。
ちなみに、僕もちょっと体が大きくなったので新しい冒険者服をシャーロットさんに買ってもらいました。
剣を扱うことが増えるだろうということで、杖ではなく杖に似た効果のあるブレスレットを身につけています。
今は木剣だけど、ヘンリーさん曰くもう少ししたら真剣を身につけられるそうです。
こうして準備も無事に終わったので、ヘンリーさんたちの馬車に乗ってスラム街の教会に向かいました。
「「おはよーございます!」」
「おはよう、とても元気な挨拶ね」
元気よく挨拶をするカエラとキースを、シスターさんもにこやかに受け止めていました。
流石は人生の大先輩ですね。
「すみません、僕の妹と弟が治療のお手伝いをしたいと言い出しまして……」
「良いのよ。小さいのにこうして積極的にお手伝いしてくれるなんて、流石は『白銀の竜使い』様のごきょうだいだわ」
何だかとてもすごい評価をしてもらっちゃったけど、二人は楽しみたいってのもあるだろうね。
実際に、既に孤児院の子どもたちと仲良くお喋りしていました。
「二人とも、僕は浄化作業を始めるからシスターさんの言うことをしっかりと聞くんだよ」
「「はーい!」」
二人は元気よく返事をしたけど、もうそろそろシャーロットさんもやってくるしきっと大丈夫ですね。
ということで、僕はドラちゃんとクロちゃんとともに教会を出て廃墟の浄化作業に取り掛かりました。
シュイン、ぴかー。
「ふう、これで五軒の廃墟の浄化を終えたね。この辺りの持ち主って、近くのお店の人だったんだ」
「キュー」
今日はスラム街入り口に接している廃墟を浄化したけど、四軒分はさっそく解体作業に入りました。
店舗を作るらしく、昔から浄化したら作業する予定だったそうです。
事前に計画を伝えてあったので、直ぐに作業に取り掛かりました。
一軒は作業員用の仮設住宅を作るけど、スラム街で信用のおける人を雇うそうです。
準備が整っていて、僕も一安心です。
さあ、僕は治療に戻らないと。
カエラとキースは、しっかりと頑張っているかな?
シュイン、ぴかー。
「終わったよー」
「どんどんやるよ!」
「こりゃすげーな。白銀の竜使いのきょうだいも、腕の良い治癒師だったのか」
二人は、笑顔でスラム街の人の治療をしていました。
既に僕の妹と弟だと知れ渡っているらしく、治療を受けた人たちも随分と感心していた。
「ふふ、二人は物怖じせずに頑張っていますわよ。ニコニコしているから、こっちまで笑顔になってしまうわ」
シャーロットさんがとてもいい笑顔で僕に話しかけてきたけど、どうやら何も問題なく治療が進んでいるみたいですね。
さて、僕もドラちゃんと一緒に治療を頑張らないと。
すると、二人が僕に向かって気合を入れてきた。
「「お兄ちゃんとドラちゃんに負けないよ!」」
「いやいや、競争じゃないんだからね。一生懸命治療しようね」
「「うん!」」
「キュー!」
ということで、僕とドラちゃんも混じって治療を始めました。
クロちゃんはナンシーさんとエミリーさんとともに張り切って不審者を捕まえているし、シンシアさんは仮設孤児院の環境整備を行っています。
ヘンリーさんとスラちゃんの姿が見えないけど、多分特殊作戦で犯罪組織を一網打尽にしているんだろうね。
「キャンキャン!」
「おっ、次はコイツね」
「今日も、たくさんの犯罪者がいるわね……」
遊撃班によってどんどんと犯罪者が捕まって行くけど、本当にお腹が空いている人は炊き出しを食べさせてあげています。
そのくらいはしてあげないとねっと、シャーロットさんからの提案でした。
もちろん、中には暴れる人もいるのでそういう人は問答無用で捕まえました。
治療に並んでいる人も多いけど、今日は三人と一匹で治療しているので混雑することはありません。
「あらあら、誰も頼る人がいないのね」
「うん……」
炊き出しには時折小さな子が並んでいて、シスターさんが声をかけていました。
孤児院に入る人もいるみたいで、昨日のうちに仮設孤児院を作っておいて良かったです。
「「あっ、大っきな馬車がたくさん行ったよ!」」
「本当だね。スラちゃんが誰か捕まえたのかな?」
そして、時折護送用馬車が教会の前を行き来していたけど、間違いなく特殊班が捕まえた犯罪組織のメンバーですね。
ここからだと馬車の中は伺えないけど、この後は厳しい尋問が待っていそうです。
こうして、午前中の奉仕活動は無事に終わりました。

