そして、奉仕活動も終わりシャーロットさんが王城に帰ったタイミングで作戦開始です。
もちろんシャーロットさんや教会に何かあっては駄目なので、引き続き厳重警戒を続けます。
そんな中、僕たちはスラム街の道を走っていました。
「何だか、スラム街の雰囲気もだいぶ変わってきましたね。少し明るくなった気がします」
「まだまだやらないといけないことは多いが、軍の巡回に加えて清掃作業が効果を上げている。それに、孤児を無理に大教会ではなくスラム街の教会に預けたのもいい印象になったみたいだ」
ヘンリーさんが淀みなく答えてくれたけど、複合的に色々やったことが一番の要因みたいです。
もちろん犯罪組織を壊滅させたことも大きいけど、それはヘンリーさんとスラちゃんのおかげだもんね。
そんなことを思いながら走ると、遂に邪神教の拠点に到着しました。
しかし、既に戦闘が始まっていました。
「「「グルァー!」」」
「無理に戦うな、距離をとって囲むんだ」
「「「はっ」」」
邪神教の関係者が暗黒杯の血を飲んで暴れていたけど、軍は指揮官に従ってうまく一箇所に囲い込んでいました。
この辺りの連携は、流石って思っちゃいますね。
その間に、僕たちは魔力を溜めました。
「いきまーす!」
「キュー!」
シュイン、ぴかー!
「「「グアアアー!」」」
苦しそうな声を上げながら、三人は浄化されていきました。
バタリと倒れたけど、またもやおじいさんみたいになっちゃった。
でも生きているみたいだし、シアちゃんが軽く治療したから取り敢えず大丈夫です。
護送されていく面々を尻目に、僕たちは再び魔力を溜め始めました。
そして、ヘンリーさんと現場指揮官が合図をして、指示を受けた建物のドアを開けました。
ブォッ。
刹那、物凄いダークシャドウが建物の中から溢れ出たけど、僕たちも一気に聖魔法を放ちます。
シュイン、ぴかー!
「えーい!」
「キュー!」
中々凄いダークシャドウなので、浄化するのも一苦労です。
でも手応え的には何とかいけそうで、実際に時間をかけて確実に浄化していきました。
クロちゃんも、もう大丈夫だと言っていました。
「ふう、これで大丈夫です。えっと、あっ! 建物の周囲に隠れている怪しい人がいます!」
「では、周囲の警戒と不審者の確保を行うように。私たちは、建物の中に入る」
「「「はっ」」」
ヘンリーさんの命令で、一気に兵が動き出しました。
僕も、探索魔法を駆使して周囲の状況を兵に伝えます。
邪神教の構成員も本気で反撃したから何人か怪我人が出ちゃったけど、治療はシアちゃんがバッチリしてくれました。
ドラちゃんもスラちゃんとクロちゃんともに建物の中に入ったんだけど、外から見ても今まで対応した拠点の中でも一番大きいかも。
そんな中、ちょっとトラブルが発生しました。
「ぐっ、くそ!」
「あ、暴れるな!」
「大人しくしろ!」
何と、一人の構成員が捕まったのに大暴れして、逃げ出してしまったのです。
そして、ナイフを手にして僕に向かって走ってきました。
多分、僕が一番小さくて弱っちいからだね。
かくいう僕も魔力が残り少ないから、うまく魔法が放てるかちょっと不安です。
なので、練習しているあることを試すことにしました。
スッ。
「はっ、木剣で俺を倒す気か?」
僕がアイテムボックスから木剣を取り出すと、僕に向かって走ってきた構成員は思わずニヤリとしました。
自分はナイフだから、絶対に勝てると思ったのでしょう。
僕も身体能力強化を制御して使えるのはあと一回なので、木剣を構えて集中しました。
「すうっ、やあ!」
フッ、バキン!
「ゴフッ……」
バタン。
僕は、一気に構成員に近づいてお腹に一撃を食らわせました。
うまくみぞおちに当たったのか、構成員は嘔吐しながらうつ伏せに倒れました。
素早く兵が後ろ手に拘束していったけど、このくらいならポーション飲ませれば大丈夫だと言って連行していきました。
木剣とはいえ初めて剣技で相手を倒したので、ドキドキしながらもかなりホッとしました。
それでも精神的にも疲れちゃったので、膝をついて休んでいました。
すると、事の成り行きを見守っていたのか、エミリーさんが僕に近づいてきました。
「ナオ、今の一撃は良かったわ。毎日の訓練の成果が出ていたわね」
エミリーさんは、良くやったってニコニコしながら僕に話しかけてきました。
僕も、さっきのは初めてにしては良い感じにできたと思った。
「僕も魔力がギリギリだったので、集中していたのが良かったでした」
「追い詰められていた方が、意外と良い結果が出る時があるわ。今回はそのパターンね。ナオが真剣な表情だったから任せたけど、万が一に備えて魔法の準備もしていたわ」
流石はエミリーさん、フォローの準備もしていたなんて凄いです。
建物の中も完全に制圧できたみたいで、ヘンリーさんたちが建物から出てきました。
取り敢えず、これで邪神教の拠点を制圧出来たってことですね。
「ほう、ナオ君が構成員を木剣で倒したのか。魔力の残りを判断した、良い結果と言えよう」
「キュー!」
「キャンキャン!」
ヘンリーさんだけでなく、他の皆にもさっきの剣技を褒められました。
そして、木剣なら犯罪者と対峙できるでしょうということになりました。
何だか、僕もちょっとレベルアップした気がするよ。
もちろんシャーロットさんや教会に何かあっては駄目なので、引き続き厳重警戒を続けます。
そんな中、僕たちはスラム街の道を走っていました。
「何だか、スラム街の雰囲気もだいぶ変わってきましたね。少し明るくなった気がします」
「まだまだやらないといけないことは多いが、軍の巡回に加えて清掃作業が効果を上げている。それに、孤児を無理に大教会ではなくスラム街の教会に預けたのもいい印象になったみたいだ」
ヘンリーさんが淀みなく答えてくれたけど、複合的に色々やったことが一番の要因みたいです。
もちろん犯罪組織を壊滅させたことも大きいけど、それはヘンリーさんとスラちゃんのおかげだもんね。
そんなことを思いながら走ると、遂に邪神教の拠点に到着しました。
しかし、既に戦闘が始まっていました。
「「「グルァー!」」」
「無理に戦うな、距離をとって囲むんだ」
「「「はっ」」」
邪神教の関係者が暗黒杯の血を飲んで暴れていたけど、軍は指揮官に従ってうまく一箇所に囲い込んでいました。
この辺りの連携は、流石って思っちゃいますね。
その間に、僕たちは魔力を溜めました。
「いきまーす!」
「キュー!」
シュイン、ぴかー!
「「「グアアアー!」」」
苦しそうな声を上げながら、三人は浄化されていきました。
バタリと倒れたけど、またもやおじいさんみたいになっちゃった。
でも生きているみたいだし、シアちゃんが軽く治療したから取り敢えず大丈夫です。
護送されていく面々を尻目に、僕たちは再び魔力を溜め始めました。
そして、ヘンリーさんと現場指揮官が合図をして、指示を受けた建物のドアを開けました。
ブォッ。
刹那、物凄いダークシャドウが建物の中から溢れ出たけど、僕たちも一気に聖魔法を放ちます。
シュイン、ぴかー!
「えーい!」
「キュー!」
中々凄いダークシャドウなので、浄化するのも一苦労です。
でも手応え的には何とかいけそうで、実際に時間をかけて確実に浄化していきました。
クロちゃんも、もう大丈夫だと言っていました。
「ふう、これで大丈夫です。えっと、あっ! 建物の周囲に隠れている怪しい人がいます!」
「では、周囲の警戒と不審者の確保を行うように。私たちは、建物の中に入る」
「「「はっ」」」
ヘンリーさんの命令で、一気に兵が動き出しました。
僕も、探索魔法を駆使して周囲の状況を兵に伝えます。
邪神教の構成員も本気で反撃したから何人か怪我人が出ちゃったけど、治療はシアちゃんがバッチリしてくれました。
ドラちゃんもスラちゃんとクロちゃんともに建物の中に入ったんだけど、外から見ても今まで対応した拠点の中でも一番大きいかも。
そんな中、ちょっとトラブルが発生しました。
「ぐっ、くそ!」
「あ、暴れるな!」
「大人しくしろ!」
何と、一人の構成員が捕まったのに大暴れして、逃げ出してしまったのです。
そして、ナイフを手にして僕に向かって走ってきました。
多分、僕が一番小さくて弱っちいからだね。
かくいう僕も魔力が残り少ないから、うまく魔法が放てるかちょっと不安です。
なので、練習しているあることを試すことにしました。
スッ。
「はっ、木剣で俺を倒す気か?」
僕がアイテムボックスから木剣を取り出すと、僕に向かって走ってきた構成員は思わずニヤリとしました。
自分はナイフだから、絶対に勝てると思ったのでしょう。
僕も身体能力強化を制御して使えるのはあと一回なので、木剣を構えて集中しました。
「すうっ、やあ!」
フッ、バキン!
「ゴフッ……」
バタン。
僕は、一気に構成員に近づいてお腹に一撃を食らわせました。
うまくみぞおちに当たったのか、構成員は嘔吐しながらうつ伏せに倒れました。
素早く兵が後ろ手に拘束していったけど、このくらいならポーション飲ませれば大丈夫だと言って連行していきました。
木剣とはいえ初めて剣技で相手を倒したので、ドキドキしながらもかなりホッとしました。
それでも精神的にも疲れちゃったので、膝をついて休んでいました。
すると、事の成り行きを見守っていたのか、エミリーさんが僕に近づいてきました。
「ナオ、今の一撃は良かったわ。毎日の訓練の成果が出ていたわね」
エミリーさんは、良くやったってニコニコしながら僕に話しかけてきました。
僕も、さっきのは初めてにしては良い感じにできたと思った。
「僕も魔力がギリギリだったので、集中していたのが良かったでした」
「追い詰められていた方が、意外と良い結果が出る時があるわ。今回はそのパターンね。ナオが真剣な表情だったから任せたけど、万が一に備えて魔法の準備もしていたわ」
流石はエミリーさん、フォローの準備もしていたなんて凄いです。
建物の中も完全に制圧できたみたいで、ヘンリーさんたちが建物から出てきました。
取り敢えず、これで邪神教の拠点を制圧出来たってことですね。
「ほう、ナオ君が構成員を木剣で倒したのか。魔力の残りを判断した、良い結果と言えよう」
「キュー!」
「キャンキャン!」
ヘンリーさんだけでなく、他の皆にもさっきの剣技を褒められました。
そして、木剣なら犯罪者と対峙できるでしょうということになりました。
何だか、僕もちょっとレベルアップした気がするよ。

