「新年、おめでとう」
「おめでとうございます」
「おめでとー!」
いよいよ新しい年になりました。
オラクル公爵家では、早朝に食堂に集まってランディさんが挨拶をしています。
何故早朝かというと、この後王城に行って新年の謁見に参加しないといけないからです。
準男爵になった僕も、もちろん謁見に参加します。
「今年は、皆が健康で過ごせることを祈るばかりだ。特に、ルルは元気よく走り回るだろうな」
「ええ、間違いないですわね。今でも元気よくハイハイをしていますし、きっと屋敷の中も賑やかになるでしょうね」
レガリアさんも、ニコリとしながら椅子に座っているルルちゃんを見つめていました。
当のルルちゃんは、ご機嫌な様子で離乳食をもりもりと食べていました。
動くのも大好きだけど、食べるのも大好きなんだよね。
「お兄ちゃんも妹に負けないように、一生懸命食べないとね」
「うん!」
セードルフちゃんも、最近はよりいっぱいご飯を食べるようになりました。
ルルちゃんと毎日遊んでいて、運動量も増えたみたいです。
「ふわぁ、あふぅ……」
一方で、朝が弱いナンシーさんはパンをもしゃもしゃと食べながら大きな欠伸をしていました。
ドラちゃんも欠伸をしながらお肉を食べているけど、謁見なので今日はスラちゃんと一緒にお留守番です。
流石に、謁見の間にスライムとドラゴンは連れていけないもんね。
朝食を済ませて、僕とランディさんは謁見用の服に着替えます。
すると、玄関でレガリアさんが何かに気が付きました。
「あら、ナオ君ちょっと服が小さくなっているわね。体が大きくなった証拠ね」
「今度、新しい服を作りましょう。成長期だから、まだまだ服が必要になるわね」
「あぶー」
イザベルさんと抱っこされているルルちゃんも話に加わったけど、確かにちょっと服が小さくなったのかも。
僕は元々背が低いから、大きくなったのは何だか嬉しいな。
今日はドレス姿のナンシーさんも一緒に行くそうなので、準備が整ったところで馬車に乗り込みます。
「今日は、王国中の貴族が集まるんですか?」
「辺境地にいる貴族は来ないが、それ以外の貴族はやってくる。来れない場合は、代理のものが必ず来ることになっている」
おお、ということはたくさんの貴族が集まるんですね。
バンザス伯爵にも会えそうだから、ちょっと楽しみです。
王城に着いたら応接室に行って、王家の人々と会います。
「「「新年おめでとうございます」」」
「うむ、おめでとう」
「「おめでとー!」」
王家の人々が、とても綺麗な正装に着替えて待っていました。
お互いに挨拶をしつつ、アーサーちゃんとエドガーちゃんが何やらキョロキョロとしていました。
「あれー? スラちゃんとドラちゃんは?」
「すらちゃー、とらちゃー」
あっ、そうか。
いつも僕と一緒だったから、今日も二匹が着いてくると思っていたんだ。
ちょっと苦笑しながら、マリアさんが息子たちに話しかけました。
「二人とも、今日は謁見だからスラちゃんとドラちゃんはセードルフちゃんとルルちゃんの側でお留守番しているのよ」
「「えー!」」
ものすごく不満そうな表情をしながらブーイングをあげる息子二人に、マリアさんは抱っこをして頭を撫でていました。
また直ぐに会えるからと言って、ようやく納得してくれました。
その後は、他の偉い貴族の方も合流して色々話をしていました。
「あら? ナオ、少し背が高くなったかしら?」
「あっ、ちょっと大きくなったみたいです。服もちょっと小さくなったみたいで、今度買いに行くんです」
「そう、それは良かったわ。そのうち、ナオも私の背を越すでしょうね」
僕はというと、エミリーさんと雑談していました。
エミリーさんは、僕の側に来て身長を比べたりしています。
そういえば、だいぶ体もふっくらしてきたんだよね。
ご飯をいっぱい食べられるようになったのがとっても大きいです。
その後もエミリーさんとお話をしていると、係の人が僕たちに声をかけてきました。
「もう時間なのね。ナオ、また後でお話しましょう」
エミリーさんは僕に手を振った後、王族の人と一緒に係の人の後をついていきました。
ナンシーさんも、来年予定している結婚式の件があるので王族と一緒に行くそうです。
「じゃあ、私たちも行こうか。ただ、新年の謁見は少し長いから頑張って立っていてね」
ランディさんがちょっと苦笑しながら裏話を教えてくれたけど、僕にとってはいつも謁見は長い気がするよ。
こうして、僕はランディさんたちと一緒に謁見の間に向かいました。
「おめでとうございます」
「おめでとー!」
いよいよ新しい年になりました。
オラクル公爵家では、早朝に食堂に集まってランディさんが挨拶をしています。
何故早朝かというと、この後王城に行って新年の謁見に参加しないといけないからです。
準男爵になった僕も、もちろん謁見に参加します。
「今年は、皆が健康で過ごせることを祈るばかりだ。特に、ルルは元気よく走り回るだろうな」
「ええ、間違いないですわね。今でも元気よくハイハイをしていますし、きっと屋敷の中も賑やかになるでしょうね」
レガリアさんも、ニコリとしながら椅子に座っているルルちゃんを見つめていました。
当のルルちゃんは、ご機嫌な様子で離乳食をもりもりと食べていました。
動くのも大好きだけど、食べるのも大好きなんだよね。
「お兄ちゃんも妹に負けないように、一生懸命食べないとね」
「うん!」
セードルフちゃんも、最近はよりいっぱいご飯を食べるようになりました。
ルルちゃんと毎日遊んでいて、運動量も増えたみたいです。
「ふわぁ、あふぅ……」
一方で、朝が弱いナンシーさんはパンをもしゃもしゃと食べながら大きな欠伸をしていました。
ドラちゃんも欠伸をしながらお肉を食べているけど、謁見なので今日はスラちゃんと一緒にお留守番です。
流石に、謁見の間にスライムとドラゴンは連れていけないもんね。
朝食を済ませて、僕とランディさんは謁見用の服に着替えます。
すると、玄関でレガリアさんが何かに気が付きました。
「あら、ナオ君ちょっと服が小さくなっているわね。体が大きくなった証拠ね」
「今度、新しい服を作りましょう。成長期だから、まだまだ服が必要になるわね」
「あぶー」
イザベルさんと抱っこされているルルちゃんも話に加わったけど、確かにちょっと服が小さくなったのかも。
僕は元々背が低いから、大きくなったのは何だか嬉しいな。
今日はドレス姿のナンシーさんも一緒に行くそうなので、準備が整ったところで馬車に乗り込みます。
「今日は、王国中の貴族が集まるんですか?」
「辺境地にいる貴族は来ないが、それ以外の貴族はやってくる。来れない場合は、代理のものが必ず来ることになっている」
おお、ということはたくさんの貴族が集まるんですね。
バンザス伯爵にも会えそうだから、ちょっと楽しみです。
王城に着いたら応接室に行って、王家の人々と会います。
「「「新年おめでとうございます」」」
「うむ、おめでとう」
「「おめでとー!」」
王家の人々が、とても綺麗な正装に着替えて待っていました。
お互いに挨拶をしつつ、アーサーちゃんとエドガーちゃんが何やらキョロキョロとしていました。
「あれー? スラちゃんとドラちゃんは?」
「すらちゃー、とらちゃー」
あっ、そうか。
いつも僕と一緒だったから、今日も二匹が着いてくると思っていたんだ。
ちょっと苦笑しながら、マリアさんが息子たちに話しかけました。
「二人とも、今日は謁見だからスラちゃんとドラちゃんはセードルフちゃんとルルちゃんの側でお留守番しているのよ」
「「えー!」」
ものすごく不満そうな表情をしながらブーイングをあげる息子二人に、マリアさんは抱っこをして頭を撫でていました。
また直ぐに会えるからと言って、ようやく納得してくれました。
その後は、他の偉い貴族の方も合流して色々話をしていました。
「あら? ナオ、少し背が高くなったかしら?」
「あっ、ちょっと大きくなったみたいです。服もちょっと小さくなったみたいで、今度買いに行くんです」
「そう、それは良かったわ。そのうち、ナオも私の背を越すでしょうね」
僕はというと、エミリーさんと雑談していました。
エミリーさんは、僕の側に来て身長を比べたりしています。
そういえば、だいぶ体もふっくらしてきたんだよね。
ご飯をいっぱい食べられるようになったのがとっても大きいです。
その後もエミリーさんとお話をしていると、係の人が僕たちに声をかけてきました。
「もう時間なのね。ナオ、また後でお話しましょう」
エミリーさんは僕に手を振った後、王族の人と一緒に係の人の後をついていきました。
ナンシーさんも、来年予定している結婚式の件があるので王族と一緒に行くそうです。
「じゃあ、私たちも行こうか。ただ、新年の謁見は少し長いから頑張って立っていてね」
ランディさんがちょっと苦笑しながら裏話を教えてくれたけど、僕にとってはいつも謁見は長い気がするよ。
こうして、僕はランディさんたちと一緒に謁見の間に向かいました。

