「、、、また、ルイス聴いて泣いてるのかよ?」
突然頭上から聞き慣れた声が聴こえた。
私は思わず勢いよく顔を上げる。
そこには、少し気まずそうに立っている、千絃がいた。
「千絃!、、、また、会えた、、、良かった、、、」
良かった、と連呼しながら私はまた涙を流す。
「ごめん、風奏。俺、風奏に酷いことしたし、酷いこと言った。本当にごめん」
溢れる涙で視界がぼやけて千絃の顔をうまく見れないが高速で首を横に振る。
「お前からのメッセージ、見たけど正直行きたくなくてさ。こんな俺がお前と会えるわけないって思ってたから。でも、、、ルイスの新曲の動画見て、、、行かなきゃ、絶対後悔するって、思った。一歩前に踏み出さなきゃ、ダメだって」
私は会えたこと、そして同じ動画を見て背中を押され、感動していたこと、にまた涙が溢れ出そうになる。
でも、次の千絃の言葉で一気に何処かへ行ってしまった。
「まず、お前のピアノが弾けないこと、、、。俺、病気かもって気づいてたんだ。なのに、風奏には、病気の辛さにあって欲しくなくて、言わなかった。、、、本当にごめん」
頭を下げて真摯に謝る千絃を見て、どういうことかさっぱりわからなかった。
「、、、え?病気が原因かも、って思ってたってこと?」
「あぁ。それがお前にした酷いこと。、、、そして、その酷いことを後悔して、もう俺は風奏に会わないでいようって、思った」
本当にごめん、と頭を下げ続ける千絃に私は声をかける。
「千絃、、、私、千絃と会えなくなる方が嫌。いろんなことを教えてくれた千絃と離れるなんて、いやだ。もう一度会えて、良かった。だから、、、約束して。私にしたこと、謝りたいのなら、私のピアノ、ずっと聴いていて」
「、、、は?そんなんで、、、いいのかよ?」
「そんなんって何よ!千絃が聴いていてくれるって思えたら、綺麗な音で弾けるの。私の最高の音を、千絃にずっと聞いていてほしいの」
本心で言った言葉だ。
「っ!?」
だけど狼狽の色が千絃の表情に現れた。
この表情で、やっとわかった。
「、、、ねぇ、でも、それだけじゃ無いんでしょ?」
「は?」
いつもより、弱々しい、反論の声。
「もう、私わかったから。、、、千絃、本当のこと、教えて。千絃の口から。私と、もう会わないって言ったのは、、、別の理由があるんでしょ?」
もう、わかったから。
千絃、教えて。
全部吐き出してよ。
私は、全部きみに吐き出したよ?
本当は、辛かったんだよね?悲しかったんだよね?不安でいっぱいだったんだよね?
全部私に話してよ。
私の言葉に、息を呑んでいた千絃だったが、ゆっくりと息を吐き出し、もう一度吸った。
そして、言葉を発した。
「俺、、、耳が聴こえないんだ」
突然頭上から聞き慣れた声が聴こえた。
私は思わず勢いよく顔を上げる。
そこには、少し気まずそうに立っている、千絃がいた。
「千絃!、、、また、会えた、、、良かった、、、」
良かった、と連呼しながら私はまた涙を流す。
「ごめん、風奏。俺、風奏に酷いことしたし、酷いこと言った。本当にごめん」
溢れる涙で視界がぼやけて千絃の顔をうまく見れないが高速で首を横に振る。
「お前からのメッセージ、見たけど正直行きたくなくてさ。こんな俺がお前と会えるわけないって思ってたから。でも、、、ルイスの新曲の動画見て、、、行かなきゃ、絶対後悔するって、思った。一歩前に踏み出さなきゃ、ダメだって」
私は会えたこと、そして同じ動画を見て背中を押され、感動していたこと、にまた涙が溢れ出そうになる。
でも、次の千絃の言葉で一気に何処かへ行ってしまった。
「まず、お前のピアノが弾けないこと、、、。俺、病気かもって気づいてたんだ。なのに、風奏には、病気の辛さにあって欲しくなくて、言わなかった。、、、本当にごめん」
頭を下げて真摯に謝る千絃を見て、どういうことかさっぱりわからなかった。
「、、、え?病気が原因かも、って思ってたってこと?」
「あぁ。それがお前にした酷いこと。、、、そして、その酷いことを後悔して、もう俺は風奏に会わないでいようって、思った」
本当にごめん、と頭を下げ続ける千絃に私は声をかける。
「千絃、、、私、千絃と会えなくなる方が嫌。いろんなことを教えてくれた千絃と離れるなんて、いやだ。もう一度会えて、良かった。だから、、、約束して。私にしたこと、謝りたいのなら、私のピアノ、ずっと聴いていて」
「、、、は?そんなんで、、、いいのかよ?」
「そんなんって何よ!千絃が聴いていてくれるって思えたら、綺麗な音で弾けるの。私の最高の音を、千絃にずっと聞いていてほしいの」
本心で言った言葉だ。
「っ!?」
だけど狼狽の色が千絃の表情に現れた。
この表情で、やっとわかった。
「、、、ねぇ、でも、それだけじゃ無いんでしょ?」
「は?」
いつもより、弱々しい、反論の声。
「もう、私わかったから。、、、千絃、本当のこと、教えて。千絃の口から。私と、もう会わないって言ったのは、、、別の理由があるんでしょ?」
もう、わかったから。
千絃、教えて。
全部吐き出してよ。
私は、全部きみに吐き出したよ?
本当は、辛かったんだよね?悲しかったんだよね?不安でいっぱいだったんだよね?
全部私に話してよ。
私の言葉に、息を呑んでいた千絃だったが、ゆっくりと息を吐き出し、もう一度吸った。
そして、言葉を発した。
「俺、、、耳が聴こえないんだ」



