翌日。
「私の音に集中しても、やっぱりダメでした」
つい沈んだ声で海先輩に伝える。
私は自分自身の音に集中して演奏してみたのだが、やっぱり結果は同じだった。
「そっか、、、でも、まだ時間はあるから。わたしも練習しなきゃだし。ありがとうね、風奏ちゃん」
「いえ、こちらこそです」
明るく笑う海先輩はものすごく頼りになる人だと思った。
毎日毎日、私の元に来てくれて、私にこう弾いてみたら、と提案をしてくれる。
本当にありがたいし、頼りになる。
でも、、、私はそれに応えられなくて本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
そうこう練習を続け、夏休みまで1週間となった。
「夏休みの間、わたしは本当の相棒の人と練習があって、ちょっと時間が取れそうにないの。ごめんなさい」
海先輩がそう言った。
「いえ、私の方こそ、いつまで経っても、全体通しができなくて。本当に申し訳ないです」
「風奏ちゃん!最後まで弾けないのを承知の上で、お願いしてるのはわたしの方。そんなこと思わないで」
突然海先輩の硬い声が聞こえた。
思わず肩を上下させ、硬直させる。
「上下関係としては、わたしが依頼人で、あなたが依頼主。立場はあなたの方が上。堂々としとけばいいの」
不意にニヤリと口角をあげそう言った。
「、、、はい。ありがとうございます」
私は少し心が軽くなった。
あれ、、、心が軽くなる?
「先輩!夏休みの間、頑張ってみます!」
「、、、うん!」
夏休みの間、私のやることがわかったような気がした。
「私の音に集中しても、やっぱりダメでした」
つい沈んだ声で海先輩に伝える。
私は自分自身の音に集中して演奏してみたのだが、やっぱり結果は同じだった。
「そっか、、、でも、まだ時間はあるから。わたしも練習しなきゃだし。ありがとうね、風奏ちゃん」
「いえ、こちらこそです」
明るく笑う海先輩はものすごく頼りになる人だと思った。
毎日毎日、私の元に来てくれて、私にこう弾いてみたら、と提案をしてくれる。
本当にありがたいし、頼りになる。
でも、、、私はそれに応えられなくて本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
そうこう練習を続け、夏休みまで1週間となった。
「夏休みの間、わたしは本当の相棒の人と練習があって、ちょっと時間が取れそうにないの。ごめんなさい」
海先輩がそう言った。
「いえ、私の方こそ、いつまで経っても、全体通しができなくて。本当に申し訳ないです」
「風奏ちゃん!最後まで弾けないのを承知の上で、お願いしてるのはわたしの方。そんなこと思わないで」
突然海先輩の硬い声が聞こえた。
思わず肩を上下させ、硬直させる。
「上下関係としては、わたしが依頼人で、あなたが依頼主。立場はあなたの方が上。堂々としとけばいいの」
不意にニヤリと口角をあげそう言った。
「、、、はい。ありがとうございます」
私は少し心が軽くなった。
あれ、、、心が軽くなる?
「先輩!夏休みの間、頑張ってみます!」
「、、、うん!」
夏休みの間、私のやることがわかったような気がした。



