それから、昼休みにテスト勉強、放課後に公園で千絃や英子、律と話す毎日が続いた。
ただ、もうすぐ何かがあるようで千絃と律は早々にバンドの練習へと行くのだが。

 そんな日常が一か月ほど続いた。
そして、無事にテストを終えた。
「英子!やっと終わったね。、、改めて、ご指導ありがとうございました」
 私は英子に向かってお礼を伝えた。
「ちょ、ちょっと、やめてよ風奏!」
 慌てて英子が声をあげる。
「いやいや!英子のおかげでなんとかなったって思ったら、嬉しくて。ほんとにありがと」
「、、、友達なんだから、当然でしょ?」
 英子が明るく笑いかけた。
「、、、うん。ありがとう」
 そう言ってもらえたことに嬉しくはあるものの、私は下を向いてしまう。
すると、
「あ〜、終わった。やっと解放だぜ!」
 と大きな声が聞こえた。
千絃だ。
「ちづ、今日俺ん家集合な。」
「おう!やっとだな。」
「テスト期間挟んじまったからな。」
 律と何やら話している。
「そっか、、、今日か、あれ」
 英子は知っているようで合点がついたように手を叩いた。
「、、、あれって?」
 聞こうか迷ったがつい好奇心に負けて訊く。
「あぁ、風奏に秘密にしてたんだっけ?、、、今から空いてる?」
 口角を上げ、英子がいたずらっ子のように微笑んだ。
「う、うん。空いてるけど」
 テストの日は昼まで。最終日の今日は昼で帰ることができる。
今日は別に何かをする予定はないので空いている。
「じゃあ、あたしについてきて!」
 楽しそうに英子がそう言った。