「あ、あの、藍川くん」
「千絃でいい」
「千絃くん?」
「千絃」
「千絃」
満足そうに頷く千絃を見て、私は続けた。
「空ってすごく綺麗だったんだね。私、ずっと地面ばっかり見てた。けど、私の上には、綺麗な世界が、しかも、その瞬間にしか見ることのできない世界が広がってたんだね」
今思っている感情を1番に千絃に伝えたくて言葉に思いを表した。
「俺も、空を見たら、今悩んでることとかが解決する、、、とは限らないけど、気持ちが、軽くなるんだ。今はダメでも、未来は、晴れてるって、気持ちが晴れる。、、、ルイスの歌みてぇにな!」
千絃は目を細めて空を見上げた。
「あ、あのさ、私のこと、ルイスが大好きな人って思ってるかもしれないけど、、、本当は私の、、、友達、、、だった子が好きで。私、Walking in the Nightしか、曲知らないんだよね、、、」
千絃がずっと勘違いしていることをやっと訂正する。
「え?!そうだったのかよ?」
心底驚いた、とでも言うように裏返った声を出した。
私は慌てて、ごめんなさい、と頭を下げる。
「で、でも、私、Walking in the Nightのメロディとか歌声とか、すごく好きで、、、。ピアノで、弾いてる時も、、、最初は気持ちよく弾けて、、、」
「は?何でそこで謝るんだよ。俺の勘違いだし」
慌てて謝り取り繕う私に呆れるように千絃が鉄棒から飛び降り、私の目の前に来る。
「何でも、ごめんなさいって言えばいいわけじゃねぇんだぞ」
「ごめ、、、じゃない、わかった」
「、、、やればできんじゃん」
千絃は口角を上げた。
「じゃ、俺もう行かねぇと」
と公園の奥の方へと歩き出した。
「ありがとう」
自然と私の口からその言葉がこぼれた。
その声に千絃が振り向き
「おう!またな!」
と手を上げ今日1番の満面の笑みを浮かべた。
「またね」
私も答える。
そして空を見上げた。
空はもう、深い青色に変わっていた。
雲の間から見える空はまるで深海のようだった。
空は夜に近づいていた。
「千絃でいい」
「千絃くん?」
「千絃」
「千絃」
満足そうに頷く千絃を見て、私は続けた。
「空ってすごく綺麗だったんだね。私、ずっと地面ばっかり見てた。けど、私の上には、綺麗な世界が、しかも、その瞬間にしか見ることのできない世界が広がってたんだね」
今思っている感情を1番に千絃に伝えたくて言葉に思いを表した。
「俺も、空を見たら、今悩んでることとかが解決する、、、とは限らないけど、気持ちが、軽くなるんだ。今はダメでも、未来は、晴れてるって、気持ちが晴れる。、、、ルイスの歌みてぇにな!」
千絃は目を細めて空を見上げた。
「あ、あのさ、私のこと、ルイスが大好きな人って思ってるかもしれないけど、、、本当は私の、、、友達、、、だった子が好きで。私、Walking in the Nightしか、曲知らないんだよね、、、」
千絃がずっと勘違いしていることをやっと訂正する。
「え?!そうだったのかよ?」
心底驚いた、とでも言うように裏返った声を出した。
私は慌てて、ごめんなさい、と頭を下げる。
「で、でも、私、Walking in the Nightのメロディとか歌声とか、すごく好きで、、、。ピアノで、弾いてる時も、、、最初は気持ちよく弾けて、、、」
「は?何でそこで謝るんだよ。俺の勘違いだし」
慌てて謝り取り繕う私に呆れるように千絃が鉄棒から飛び降り、私の目の前に来る。
「何でも、ごめんなさいって言えばいいわけじゃねぇんだぞ」
「ごめ、、、じゃない、わかった」
「、、、やればできんじゃん」
千絃は口角を上げた。
「じゃ、俺もう行かねぇと」
と公園の奥の方へと歩き出した。
「ありがとう」
自然と私の口からその言葉がこぼれた。
その声に千絃が振り向き
「おう!またな!」
と手を上げ今日1番の満面の笑みを浮かべた。
「またね」
私も答える。
そして空を見上げた。
空はもう、深い青色に変わっていた。
雲の間から見える空はまるで深海のようだった。
空は夜に近づいていた。



