約束通りに七時になる五分前、門の前へ行くと晴乃が立っていた。
「こんばんわ。由季くん」
彼女の服装は何故かお昼と同じ制服だった。なぜかと聞くと「この方が青春っぽくない?」なんて笑っていた。
普通に考えて、補導されないのかと心配になる。そう思った僕も制服のままだ。お風呂に入って、楽な格好で行こうとしたが、でもなんとなく彼女が制服で来そうだと思った。だから、先読みして合わせたのだ。
「おお、二人とも本当に不良高校生になっちゃってるね」
ユズルは、僕たちの服装を見て腹を抱えて笑っている。そこまで笑う必要はあるのだろうか?ここまで来たら流石に失礼だ。
「でしょ?なんか夜遊びって青春じゃん」
ユズルの反応に晴乃は目を輝かせながら、学校を眺めている。その横顔が子供っぽくてあまり見せない顔だった。笑顔だったら出会った頃から見てきていた。でも、好奇心が隠せれていない瞳は見たことはなかった。
「じゃあ、早速学校に侵入、開始!!」
門を五分ほどかけて上り、学校の敷地内へ侵入する。そして、この門から学校のプールまでは、そこまでさほど遠くはなかったはずだ。
「ね、プールに水って溜まってるかな?」
「どうだろう」
「あー、二人とも水は溜まってなかったよ」
ユズルがプールを一足先に見に行っていたらしく、報告してきた。
「えぇー、じゃあ、学校探検と行きますか」
晴乃の言葉で、進んでいた足が止まってしまう。
「どうしたの?もしかして、怖いの?」
この学校にお化けがいるとは思っているわけじゃない。でも、暗いのは嫌だしできれば行きたくないものだ。
「違う。ただ・・・」
「ただ?」
ユズルが言葉の続きをせかすように、聞いてくる。しかも、その口角が物凄く上がっていた。こういう場面でユズルは、面白いことが大好きなんだなと実感させられる。
「行きたくないだけ」
「それを怖いって言うんだけどね」
晴乃はクスクスと笑いながら、校舎へと入っていく。
「だから、怖いわけじゃないッ」
「はいはい、そうだね。由季くんは怖がりじゃないもんね」
わさと『怖がり』という部分を強調してくるのをやめてほしい。
「まあまあ、こうなったらずっといじられ続けられるよ」
ポンと肩に手を置いて、諦めるように言ってくるユズルを睨みつける。
「こんばんわ。由季くん」
彼女の服装は何故かお昼と同じ制服だった。なぜかと聞くと「この方が青春っぽくない?」なんて笑っていた。
普通に考えて、補導されないのかと心配になる。そう思った僕も制服のままだ。お風呂に入って、楽な格好で行こうとしたが、でもなんとなく彼女が制服で来そうだと思った。だから、先読みして合わせたのだ。
「おお、二人とも本当に不良高校生になっちゃってるね」
ユズルは、僕たちの服装を見て腹を抱えて笑っている。そこまで笑う必要はあるのだろうか?ここまで来たら流石に失礼だ。
「でしょ?なんか夜遊びって青春じゃん」
ユズルの反応に晴乃は目を輝かせながら、学校を眺めている。その横顔が子供っぽくてあまり見せない顔だった。笑顔だったら出会った頃から見てきていた。でも、好奇心が隠せれていない瞳は見たことはなかった。
「じゃあ、早速学校に侵入、開始!!」
門を五分ほどかけて上り、学校の敷地内へ侵入する。そして、この門から学校のプールまでは、そこまでさほど遠くはなかったはずだ。
「ね、プールに水って溜まってるかな?」
「どうだろう」
「あー、二人とも水は溜まってなかったよ」
ユズルがプールを一足先に見に行っていたらしく、報告してきた。
「えぇー、じゃあ、学校探検と行きますか」
晴乃の言葉で、進んでいた足が止まってしまう。
「どうしたの?もしかして、怖いの?」
この学校にお化けがいるとは思っているわけじゃない。でも、暗いのは嫌だしできれば行きたくないものだ。
「違う。ただ・・・」
「ただ?」
ユズルが言葉の続きをせかすように、聞いてくる。しかも、その口角が物凄く上がっていた。こういう場面でユズルは、面白いことが大好きなんだなと実感させられる。
「行きたくないだけ」
「それを怖いって言うんだけどね」
晴乃はクスクスと笑いながら、校舎へと入っていく。
「だから、怖いわけじゃないッ」
「はいはい、そうだね。由季くんは怖がりじゃないもんね」
わさと『怖がり』という部分を強調してくるのをやめてほしい。
「まあまあ、こうなったらずっといじられ続けられるよ」
ポンと肩に手を置いて、諦めるように言ってくるユズルを睨みつける。



