そうして迎えた当日。
両親には、友達とプラネタリウムを観に行くとだけ伝えて家を出た。
待ち合わせの駅前に行くと、そこには楓くんの姿があった。
ベージュ色の半袖のTシャツに、黒いパンツを履いて、足元は白いスニーカー。
それに、首元には羽がついたネックレスを付けている楓くん。
その格好は、高身長な楓くんにとても似合っていた。
『お待たせ』
手話をしながら彼の元へ駆け寄ると、楓くんは私のことをじっと見つめてきた。
7分丈の白いブラウスの上に、ミントグリーンのふわりと揺れるジャンパースカートを着ている私。
ブラウスの袖のデザインが可愛くて、ワンポイントにリボンが付いていて、結構気に入っている。
髪型は、崩れてしまわないようにハーフアップにしている。
「可愛いじゃん」
彼の言葉に少し照れくさくなりながらも、手話で楓くんに伝える。


