いつの間にか日は沈み、辺りが薄暗くなる。
……はぁ。
立ち寄った公園で、私はブランコに座ってから何度目かの溜め息をついた。
時々、ギィと錆びついた鎖の音がなる。
昼間は暖かいのに、夜の風はまだ少しひんやりとしている。
空を見ると私の心を反映するかのように真っ黒な曇に覆われていて、星はなに1つ見えなかった。
今日は、なんだかとても最悪な1日。
ーーピロン。
ポケットに入れていたスマホが音を立てた。
取り出して画面を見てみると、仕事から帰って来たのかお父さんから1件の通知が来ていた。
【小春、今どこにいる? 家に戻って来なさい】
こういう時ばっか、お父さんぶって。
いつも仕事のことしか考えていないくせに。
それに、さっきの状況でのこのこと家に帰れるわけないじゃん。
……もう、ダメだ。
今の私はなにに対してもイラついてしまう。
お父さんに返事を送るどころか既読もせず、また連絡がきても迷惑なだけなので、スマホの電源をおとしてポケットにしまった。
それからは、また真っ暗な空を見上げた。


