それから、数分しないうちにケーキが運ばれてきた。

「うわ〜! 美味しそう!」

私が頼んだ苺のショートケーキも、唯花ちゃんが注文したマスカットパフェもどちらとも写真映えするような出来栄えで、スマホを向けた。

フォークに掬って口に含むと、ふわふわのスポンジケーキにすっきりとした味わいのクリームは相性抜群で想像以上の美味しさに思わず顔が綻ぶ。

これまた、苺を食べてみると、口の中でじゅわりと果汁が染み出し身も心も蕩けるような甘酸っぱさだ。

ケーキを堪能しながら、唯花ちゃんの話を聞く。

「この前ね、彼氏と海に行って来たんだ。水かけあったり、スイカ割りしたり、とっても満喫しちゃったよ」

はじける笑顔で話してくれる唯花ちゃんを見るだけで、私まで幸せを分けてもらっている気分になる。

『良かったね! 彼氏さんといい思い出ができて』

「うん! もう最高な時間だったよ」

それからも唯花ちゃんのお喋りは止まらず、いろんな話をしてくれた。