勢いよくなにかが破ける音がしたかと思ったら、中尉と取り巻きが同時に悲鳴を上げた。
なぜかそろいにそろって、お尻を両手で隠している。
「きょ、今日のところは許してやる」
押さえたままお尻を壁のほうへ向け、彼らはカニ歩きで去っていった。
「また絡まれると面倒だから、さっさと行くぞ」
「そうですね」
菰野さんはまた面倒臭そうにため息をつき、歩き出した。
旦那様に促されて私も足を進めながら、なにがあったのか気になってつい、彼らが去っていった方向を振り返っていた。
連れてこられた長官室には誰もいなかった。
「またどこかで昼寝でもしているんだろう」
勝手知ったる様子で置かれているソファーに旦那様が腰掛ける。
促されて私もその隣に腰を下ろした。
「綱木中尉、いい加減にしてくれないですかね」
はぁーっと疲れ切ったため息を菰野さんが落とす。
もしかして今だけじゃなく、しょっちゅうああやって嫌がらせをされているんだろうか。
「仕方ないだろ、竜蔵は嫌なヤツなんだ。
許してやれ」
「それって全然、庇ってないですよ」
なぜかそろいにそろって、お尻を両手で隠している。
「きょ、今日のところは許してやる」
押さえたままお尻を壁のほうへ向け、彼らはカニ歩きで去っていった。
「また絡まれると面倒だから、さっさと行くぞ」
「そうですね」
菰野さんはまた面倒臭そうにため息をつき、歩き出した。
旦那様に促されて私も足を進めながら、なにがあったのか気になってつい、彼らが去っていった方向を振り返っていた。
連れてこられた長官室には誰もいなかった。
「またどこかで昼寝でもしているんだろう」
勝手知ったる様子で置かれているソファーに旦那様が腰掛ける。
促されて私もその隣に腰を下ろした。
「綱木中尉、いい加減にしてくれないですかね」
はぁーっと疲れ切ったため息を菰野さんが落とす。
もしかして今だけじゃなく、しょっちゅうああやって嫌がらせをされているんだろうか。
「仕方ないだろ、竜蔵は嫌なヤツなんだ。
許してやれ」
「それって全然、庇ってないですよ」



