能力がなくなにもできない私が、こんなものを食べていいわけがない。
「いいんだ。
これは涼音のために取ったものだからな」
「で、でも……」
「なんだ、自分で食べられないのか?
ほら、あーん」
私がまごまごしていたら旦那様がスプーンでアイスクリームを掬い、差し出してくる。
「あの、えっと」
「あーん」
戸惑っている私へ旦那様は早くしろといわんばかりに軽くスプーンを揺らした。
……ええいっ!
覚悟を決め、目をつぶって口を開けた。
すぐに旦那様がその中へ、スプーンを差し入れてくる。
途端に口の中に冷たくて甘い味が広がった。
旦那様にお屋敷に連れてこられてからなんだかよくわからないものばかり食べてきたが、これは心の底から言える。
「お、美味しい……」
甘くて冷たくてコクがあって、頬が落ちそうになった。
生まれてこの方、こんなに美味しいものは食べたことがない。
「それはよかった。
あとは自分で食べられるか」
「は、はい!」
これ以上、旦那様の手を煩わせるわけにはいかず、慌ててスプーンを受け取る。
やはりどうも、昨日から私は天国にいるようだ。
「いいんだ。
これは涼音のために取ったものだからな」
「で、でも……」
「なんだ、自分で食べられないのか?
ほら、あーん」
私がまごまごしていたら旦那様がスプーンでアイスクリームを掬い、差し出してくる。
「あの、えっと」
「あーん」
戸惑っている私へ旦那様は早くしろといわんばかりに軽くスプーンを揺らした。
……ええいっ!
覚悟を決め、目をつぶって口を開けた。
すぐに旦那様がその中へ、スプーンを差し入れてくる。
途端に口の中に冷たくて甘い味が広がった。
旦那様にお屋敷に連れてこられてからなんだかよくわからないものばかり食べてきたが、これは心の底から言える。
「お、美味しい……」
甘くて冷たくてコクがあって、頬が落ちそうになった。
生まれてこの方、こんなに美味しいものは食べたことがない。
「それはよかった。
あとは自分で食べられるか」
「は、はい!」
これ以上、旦那様の手を煩わせるわけにはいかず、慌ててスプーンを受け取る。
やはりどうも、昨日から私は天国にいるようだ。



