しかし、慣れればなんてことはなくなったな。
足全体が覆われているから、草履と違って多少なにかあっても怪我もしないし」
「そうなんですね」
だったら、私もそのうち慣れるんだろうか。
もっとも、私にそれほどブーツというか靴を履く機会があるのか謎だが。
「ところで。
なんて格好をしているのだ?」
旦那様の視線が私の頭のてっぺんからつま先へと移動していく。
「えっ、あの、その」
ぽけっとしていたらいつの間にかこの格好にされていたなんて言えない。
それに言えば彼女たちの立場を悪くし、旦那様にきっと叱責される。
そんなの、できない。
「船津たちが面白がって着せたのであろう?
涼音は可愛いから、アイツらの気持ちはわかる」
するりと旦那様が私の頬を撫でる。
その目はうっとりと細くなっていた。
「アイツらだけ涼音を可愛がるのは腹が立つからな。
今からはやつがれが涼音を可愛がる。
が、その前に」
旦那様は立ち上がり、勢いよくドアを開けた。
途端に、菰野さんと船津さんたちが言い争っている声が聞こえてくる。
「菰野さま。
今晩は我が家で一緒にご夕食、いかがですか」
足全体が覆われているから、草履と違って多少なにかあっても怪我もしないし」
「そうなんですね」
だったら、私もそのうち慣れるんだろうか。
もっとも、私にそれほどブーツというか靴を履く機会があるのか謎だが。
「ところで。
なんて格好をしているのだ?」
旦那様の視線が私の頭のてっぺんからつま先へと移動していく。
「えっ、あの、その」
ぽけっとしていたらいつの間にかこの格好にされていたなんて言えない。
それに言えば彼女たちの立場を悪くし、旦那様にきっと叱責される。
そんなの、できない。
「船津たちが面白がって着せたのであろう?
涼音は可愛いから、アイツらの気持ちはわかる」
するりと旦那様が私の頬を撫でる。
その目はうっとりと細くなっていた。
「アイツらだけ涼音を可愛がるのは腹が立つからな。
今からはやつがれが涼音を可愛がる。
が、その前に」
旦那様は立ち上がり、勢いよくドアを開けた。
途端に、菰野さんと船津さんたちが言い争っている声が聞こえてくる。
「菰野さま。
今晩は我が家で一緒にご夕食、いかがですか」



