庭には見事な桜が満開に咲き誇っている。
その前に毛氈を引き、簡単な祭壇を誂えた。
船津さんと田沢さんが巫女に扮し、杯にお酒を注いでくれる。
船津さんたちと菰野さんに見守られ、夫婦固めの杯を交わした。
「涼音」
私と向かいあい、旦那様が真剣なまなざしで私を見る。
「涼音を愛している。
今はもちろんこの先、涼音がしわくちゃのお婆さんになっても変わらず……いや、今よりももっと愛すると誓う」
旦那様の手がそっと、私の頬に触れた。
「やつがれの妻は生涯、涼音ただひとりだ。
涼音が死んだあとも涼音への想いを胸に抱き、涼音を愛し続けていくと誓う」
「旦那様……。
私も、旦那様を一生……ううん。
死んであの世に行ってからも、旦那様ただひとりを愛すると誓います」
艶やかに光る、ルビーの瞳が私を見ていて、そっと目を閉じた。
「愛してる……」
すぐに旦那様の唇が重なる。
ゆっくりとまぶたを開けて目のあった旦那様は、目を細めて酷く幸せそうに笑った。
「ふたりの愛を永久に閉じ込めるまじないだ」
「永久に……」
そっと自分の唇に触れる。
これで永久に私は旦那様のものになった。
その前に毛氈を引き、簡単な祭壇を誂えた。
船津さんと田沢さんが巫女に扮し、杯にお酒を注いでくれる。
船津さんたちと菰野さんに見守られ、夫婦固めの杯を交わした。
「涼音」
私と向かいあい、旦那様が真剣なまなざしで私を見る。
「涼音を愛している。
今はもちろんこの先、涼音がしわくちゃのお婆さんになっても変わらず……いや、今よりももっと愛すると誓う」
旦那様の手がそっと、私の頬に触れた。
「やつがれの妻は生涯、涼音ただひとりだ。
涼音が死んだあとも涼音への想いを胸に抱き、涼音を愛し続けていくと誓う」
「旦那様……。
私も、旦那様を一生……ううん。
死んであの世に行ってからも、旦那様ただひとりを愛すると誓います」
艶やかに光る、ルビーの瞳が私を見ていて、そっと目を閉じた。
「愛してる……」
すぐに旦那様の唇が重なる。
ゆっくりとまぶたを開けて目のあった旦那様は、目を細めて酷く幸せそうに笑った。
「ふたりの愛を永久に閉じ込めるまじないだ」
「永久に……」
そっと自分の唇に触れる。
これで永久に私は旦那様のものになった。



