頼み込んで菰野は敵の本拠地である、涼音のいる帝都ホテルからは外してもらった。
あやつには少しでも、つらい思いをさせたくない。
公通とともに帝都ホテルへと向かう。
外は降り積もった雪ですでに真っ白になっていた。
「撃て」
銃をかまえた隊員が一斉に引き金を引き、白煙が上がる。
煙が晴れたときにはそこには生きている人間はいなかった。
「反乱軍を殲滅せよ」
「うぉーっ!」
声を上げながら隊員たちがホテルの中へと切り込んでいく。
すぐにそこかしこで、乱闘が始まった。
それにかまわず、悠々と進んでいく公通に付き従う。
「もらったぁーっ!」
不意に横の通路から氷でできた大剣をかざし、若い男が出てきた。
しかし、公通がよける気配はない。
力いっぱい、男の腹に蹴りを入れる。
「かはっ」
吹っ飛ばされた男は血を吐いて床を転がった。
「……甘い」
冷たい目で公通がやつがれを見る。
「やるときは確実にトドメを刺せ」
「申し訳ない」
それにただ無感情に頭を下げた。
首謀者である蒿里伯爵を探すがどこにもいない。
ふと窓の外を見るとひとりこっそり逃げようとしている姿が目に入った。
あやつには少しでも、つらい思いをさせたくない。
公通とともに帝都ホテルへと向かう。
外は降り積もった雪ですでに真っ白になっていた。
「撃て」
銃をかまえた隊員が一斉に引き金を引き、白煙が上がる。
煙が晴れたときにはそこには生きている人間はいなかった。
「反乱軍を殲滅せよ」
「うぉーっ!」
声を上げながら隊員たちがホテルの中へと切り込んでいく。
すぐにそこかしこで、乱闘が始まった。
それにかまわず、悠々と進んでいく公通に付き従う。
「もらったぁーっ!」
不意に横の通路から氷でできた大剣をかざし、若い男が出てきた。
しかし、公通がよける気配はない。
力いっぱい、男の腹に蹴りを入れる。
「かはっ」
吹っ飛ばされた男は血を吐いて床を転がった。
「……甘い」
冷たい目で公通がやつがれを見る。
「やるときは確実にトドメを刺せ」
「申し訳ない」
それにただ無感情に頭を下げた。
首謀者である蒿里伯爵を探すがどこにもいない。
ふと窓の外を見るとひとりこっそり逃げようとしている姿が目に入った。



