「やつがれは涼音を、心の底から愛しておる。
今宵こそ、涼音と身も心もひとつになってしまいたい」
私を見つめる旦那様の赤い目は、欲に濡れて光っていた。
口づけをねだるように顔を少し上に向け、目を閉じる。
すぐに、旦那様の唇が重なった。
……ああ。
とうとう私は、旦那様と本当に夫婦になるんだ。
恥ずかしいような嬉しいような気持ちで、その先を待ったが。
「やはり、疲れたときは温泉に限るな」
ここにいるはずのない人間の声が聞こえてきて目を開ける。
そこには綱木中尉が真っ裸で立っていた。
「いっ、いやーっ!」
旦那様の陰に隠れ、必死に身を隠す。
「ななな、なんで鬼がここにいるんだ!?」
向こうもすぐに私たちに気づいて慌てている。
「いつまでやつがれの嫁の裸を見ているつもりだ?
早く出ていけ!」
「い、言われなくても!
……ぎゃっ!」
旦那様に怒鳴れて中尉は出ていったが脱衣場への入り口で盛大に躓いて悲鳴を上げ、少々気の毒になった。
「しばし、待っておれ」
旦那様もすぐに出ていき、お風呂の隅でできるだけ身体を小さくして隠れていた。
「待たせたな」
今宵こそ、涼音と身も心もひとつになってしまいたい」
私を見つめる旦那様の赤い目は、欲に濡れて光っていた。
口づけをねだるように顔を少し上に向け、目を閉じる。
すぐに、旦那様の唇が重なった。
……ああ。
とうとう私は、旦那様と本当に夫婦になるんだ。
恥ずかしいような嬉しいような気持ちで、その先を待ったが。
「やはり、疲れたときは温泉に限るな」
ここにいるはずのない人間の声が聞こえてきて目を開ける。
そこには綱木中尉が真っ裸で立っていた。
「いっ、いやーっ!」
旦那様の陰に隠れ、必死に身を隠す。
「ななな、なんで鬼がここにいるんだ!?」
向こうもすぐに私たちに気づいて慌てている。
「いつまでやつがれの嫁の裸を見ているつもりだ?
早く出ていけ!」
「い、言われなくても!
……ぎゃっ!」
旦那様に怒鳴れて中尉は出ていったが脱衣場への入り口で盛大に躓いて悲鳴を上げ、少々気の毒になった。
「しばし、待っておれ」
旦那様もすぐに出ていき、お風呂の隅でできるだけ身体を小さくして隠れていた。
「待たせたな」



