息も荒く、はーはーと肩で息をしている。
「勝ったぞ」
右頬を歪めてにやりと不敵に旦那様が笑う。
身体が通常に戻ったかと思ったら、ぐったりと私にもたれかかってきた。
「すまぬ。
ちと疲れた」
旦那様を支え、車に寄りかからせて座らせる。
「痛くないですか?
そうだ、私の精気……!」
無我夢中で旦那様に口づけし、いつも彼がするように舌を入れる。
けれど旦那様の反応は薄い。
それだけ傷は深いのだと泣きそうになった。
どうしていいのかわからず、ひたすら口づけを続ける。
そのうち、旦那様の喉仏がごくりと動いた。
「……もう、大丈夫だ」
私の胸を押して離し、力なく彼が笑う。
「でも」
胸の傷からの出血は止まったようだが、塞がってはいない。
それにまだ、旦那様はつらそうだ。
「少し精気をわけてもらったから、動けるようにはなった。
それにこれ以上やると、理性を失って涼音の精気をすべて吸い尽くしてしまいそうだからな」
困ったように旦那様が笑う。
それはどういうことかと考えて、私を死なせそうだからできないと言っているのだと気づいた。
「旦那様の怪我が治るのなら、私など……!」
「勝ったぞ」
右頬を歪めてにやりと不敵に旦那様が笑う。
身体が通常に戻ったかと思ったら、ぐったりと私にもたれかかってきた。
「すまぬ。
ちと疲れた」
旦那様を支え、車に寄りかからせて座らせる。
「痛くないですか?
そうだ、私の精気……!」
無我夢中で旦那様に口づけし、いつも彼がするように舌を入れる。
けれど旦那様の反応は薄い。
それだけ傷は深いのだと泣きそうになった。
どうしていいのかわからず、ひたすら口づけを続ける。
そのうち、旦那様の喉仏がごくりと動いた。
「……もう、大丈夫だ」
私の胸を押して離し、力なく彼が笑う。
「でも」
胸の傷からの出血は止まったようだが、塞がってはいない。
それにまだ、旦那様はつらそうだ。
「少し精気をわけてもらったから、動けるようにはなった。
それにこれ以上やると、理性を失って涼音の精気をすべて吸い尽くしてしまいそうだからな」
困ったように旦那様が笑う。
それはどういうことかと考えて、私を死なせそうだからできないと言っているのだと気づいた。
「旦那様の怪我が治るのなら、私など……!」



