これは煌翔が地下にあるトレーニング場へ行っている時の話である。
「煌翔も、あんなに大きくなって。この間まで私の体に抱っこ紐でくくり付けられていたのにね。」
「また、その話かい。やっぱり喧嘩で頭を殴られて、記憶力が低下したんじゃないか。」
煌翔の父が母を誂うよう。
「まったく、酷いことをおっしゃりますよね。私だってまだまだ現役で戦えるのに。」
煌翔の母が頬を膨らまして反論する。その顔を愛おしそうに父が眺めていた。
「はは、そうだったね。白虎一番隊隊長の仮面の使徒さん。昔と変わらない戦力を保持してて、皆に驚かれてるよね。」
煌翔の母は自慢げに胸を張り高らかに告げる。
「まあ、私ほどになると日々の筋トレは欠かさないからね。どこかの一番隊副隊長の座が危うい人と違って。誰でしたっけ。確か漆黒の太陽とか何とかだったはずですが。」
「大丈夫だよ、仮面の使徒いや、天野川清香の隣は絶対に誰にも譲らないから。」
光輝が清香を押し倒して覆いかぶさる。
「あら、随分と大胆ね。沙羅曼蛇戦で心境の変化でもあったのかしら。」
光輝は何も答える事無く清香の唇に己を付ける。熱い熱いキスが二人の愛を物語っていた。