話しの区切りがついたところで、ふと時計に目をやった。今日は図書館に行こうと思っていたので、そろそろ時間だ。
戻ろうかな、と思ったところで脳がぐちゃぐちゃにかき混ぜられているような、変な違和感を感じる。――気持ち悪い。
これは私のストレスがたまった状態でいると起こる現象だ。誰にもこんな弱いところを知られたくなくて、今まで静かに乗り越えてきた。ましてや鷹野くんに知られたら最悪だ。
「これで私、戻るね」
精いっぱいの元気と笑顔を張り付けて、自分のものを片付け始める。
お弁当を持って、ベンチから立ち上がる……はずが、いきなり立ったせいでぐらりと視界がゆがんだ。
とっさのことに私はあわててベンチに手をつく。は、と息が漏れた。
立ち眩みの後に怒るのが、変な気持ち悪さだ。これは私の場合だけかもしれないけど、こうして疲れが残っている時には立ち眩みとセットで起こることが多い。まぁ水を飲んだり正常にしていればすぐに収まるのだけれど。
「ごっごめん、ふらついたみたい。じゃあ私戻るね」
早く水筒の水と、薬を飲まないと。胃の中のものがぐるぐるとかき混ぜられているような感覚。ついでに脳もぐちゃぐちゃになっている気がしてめまいまでしてきた。
う、と思わずうめき声をあげた瞬間、
「……お前、」
うしろから、小さくあの低い声が飛んできた。
でも今しゃべったら全部出る。それがわかっていたので振り向いて目を合わせた。
なに、と口だけ動かす。
「顔、真っ青。無理してるんじゃねぇのか」
知らない、知らない。別にそんなんじゃない、いつものことだ。
こんなの気にせずにさっさと一人にしてくれればいいのに、無視して歩こうと思ったら今度は少し怒っているような声で強く名前を呼ばれた。
戻ろうかな、と思ったところで脳がぐちゃぐちゃにかき混ぜられているような、変な違和感を感じる。――気持ち悪い。
これは私のストレスがたまった状態でいると起こる現象だ。誰にもこんな弱いところを知られたくなくて、今まで静かに乗り越えてきた。ましてや鷹野くんに知られたら最悪だ。
「これで私、戻るね」
精いっぱいの元気と笑顔を張り付けて、自分のものを片付け始める。
お弁当を持って、ベンチから立ち上がる……はずが、いきなり立ったせいでぐらりと視界がゆがんだ。
とっさのことに私はあわててベンチに手をつく。は、と息が漏れた。
立ち眩みの後に怒るのが、変な気持ち悪さだ。これは私の場合だけかもしれないけど、こうして疲れが残っている時には立ち眩みとセットで起こることが多い。まぁ水を飲んだり正常にしていればすぐに収まるのだけれど。
「ごっごめん、ふらついたみたい。じゃあ私戻るね」
早く水筒の水と、薬を飲まないと。胃の中のものがぐるぐるとかき混ぜられているような感覚。ついでに脳もぐちゃぐちゃになっている気がしてめまいまでしてきた。
う、と思わずうめき声をあげた瞬間、
「……お前、」
うしろから、小さくあの低い声が飛んできた。
でも今しゃべったら全部出る。それがわかっていたので振り向いて目を合わせた。
なに、と口だけ動かす。
「顔、真っ青。無理してるんじゃねぇのか」
知らない、知らない。別にそんなんじゃない、いつものことだ。
こんなの気にせずにさっさと一人にしてくれればいいのに、無視して歩こうと思ったら今度は少し怒っているような声で強く名前を呼ばれた。
