「……。あ……。……!!!」
ふわふわとしたもやみたいなのが一気に取れて、がばっと顔を上げる。
目の前に広がるのは図書館の本棚。左の窓から入る光はさっきよりも眩しく光っていて、ぼやっとした頭を働かさせるのは十分だった。
そうだ、私、朝図書館に来て、それで鷹野くんがいて……寝ちゃってた?
時間を見ると、朝学活のはじまる5分前だった。いつもは亜紀たちと教室でとしゃべっている時間。
15分くらい寝てたのかな……とそこまで考えたところで、鷹野くんの存在を思い出して振り向いた。
「いない……」
まぁ別に、声をかけてほしかったとか、寂しいとかないけれど、彼と交わした会話が夢で起きたことになっちゃいそうだった。
それは悲しいかもな、と自嘲気味に笑う。
彼にとってはただの朝の時間だったのかもしれないけど、今のひと時の時間は私にとっては喧騒から逃れられる、唯一の憩いだったのだ。
ふう、と息をついて教室まで早歩きで急ぐ。
少しだけ、心に背負っていた重い何かが取れた気がした。
ふわふわとしたもやみたいなのが一気に取れて、がばっと顔を上げる。
目の前に広がるのは図書館の本棚。左の窓から入る光はさっきよりも眩しく光っていて、ぼやっとした頭を働かさせるのは十分だった。
そうだ、私、朝図書館に来て、それで鷹野くんがいて……寝ちゃってた?
時間を見ると、朝学活のはじまる5分前だった。いつもは亜紀たちと教室でとしゃべっている時間。
15分くらい寝てたのかな……とそこまで考えたところで、鷹野くんの存在を思い出して振り向いた。
「いない……」
まぁ別に、声をかけてほしかったとか、寂しいとかないけれど、彼と交わした会話が夢で起きたことになっちゃいそうだった。
それは悲しいかもな、と自嘲気味に笑う。
彼にとってはただの朝の時間だったのかもしれないけど、今のひと時の時間は私にとっては喧騒から逃れられる、唯一の憩いだったのだ。
ふう、と息をついて教室まで早歩きで急ぐ。
少しだけ、心に背負っていた重い何かが取れた気がした。
