君と見つけた美しい世界を「希望」と呼びたい。



 帰りの学活が終わって、みんなが下校していく。部活もないので今日は全校の下校時間がいつもよりも1時間くらい早かった。
 亜紀はこの後予定があるとか何とかで、今日は一緒に帰れないと断られた。
 きっとマンガの発売日なんだろう、いつものことなので予想はついている。

 そして私にはやらなければいけないことがあった。ミッション、というとゲームのようだが、そんなに簡単なものじゃない。
 だけど明日の朝までにやらないといけない事。やっぱり怖かったけど、大丈夫、今ならできる。ダメだったらまた今度。

 カバンを全部持って、昇降口とは反対の方へ行く。
 目指すところは北校舎の屋上の手前にある非常階段のところ。先生がよくそこへ行っているのを思い出してもしかしたら、と思ったのだ。

 目的地に着くと、そこには一人の人影があった。
 遠くからでもわかるあのオーラ。その人こそが探していた人だった。

 こちらに気がついているのかは分からないけど、近づいて声をかけてみる。

 「鷹野くん!」

 ピクリと彼が反応した。ほっ、と胸をなでおろして、もう一度「鷹野くん」と呼んでみる。
 すると彼はめんどくさそうに階段を下りて、「なに」と小さくつぶやいた。

 「あの、班別研修のことなんだけど……班長と記録係が残ってるの。どっちがいいとか――」
 「んなの適当に決めとけ」
 「え」