「班員は、席の順番で4人で1組。1班は――」

 席の順番で4人1組。
 先生がグループを確認していくのを見て、さあっ、と顔が青ざめていくのがわかる。
 きっとあそこが4班、5班……。
 手で4人ずつのグループを作りながら自分のところまで来て、指が止まる。

 「6班は、鷹野、榎本、鈴木、山田なー。7班は……」

 その名前を聞いて、じわじわとした絶望が広がっていく。
 鷹野。鷹野くん。隣の席の人は嫌でも同じ班になるけれど、こんなタイミングのいいことなんて、そんな。

 「榎本さん、よろしくね! ヤバい、めっちゃ楽しみーっ」
 「あっ、よろしくね!」

 うしろから声をかけられて、あわてて笑顔を作って振り返る。鈴木さんだ。
 あんまり話したことがなかったけど、鈴木さんなら一緒にできるかもしれない。

 山田くんも、静かでめったに話さない子だけれど、他のうるさく騒ぐ男子に比べればずっといい。

 ただ、問題なのは鷹野くんだ。
 安易に話しかけると冷たくかわされるし、係分担を決めたところでしっかりやってくれるだろうか?
 想像して、がっくりとうなだれる。絶対ない、ありえない。