スマホを見ながら、音羽静香は思わずニンマリと頬を緩めた。
優しそうな顔立ちにメガネが可愛い見える。しかもドライブが好きなんだって。きっと遠出して素敵なカフェに行ったり、海とかで砂浜でゆっくりしたりするのかなぁ──そんなことを考えながら、待ち合わせ場所で来間一の到着を待っていた。
あぁ、なんていい天気なのかしら──駅前の噴水が眩しく目に映る。
その時だった。目の前に一台のスポーツカーが停まり、運転席から男性がこちらに向かって手を振っているのがわかる。
つい先ほどまで見ていた来間の写真と同じ人であることに気付いた静香は、パッと笑顔になって彼の車に近寄った。
「こ、こんにちは! 来間さんですか?」
静香はあえて写真と似たような服を選び、彼がすぐに見つけられるように配慮してみた。
「はい、初めまして、来間です。どうぞ乗ってください」
彼が写真と同じようにはにかんだ笑顔を見せたので、静香はホッとしたような安心感に包まれた。
しかしそれも束の間、やけに車の座席が低い所にあり、まるでしゃがむように座り込む。それから背もたれに倒れると、体をガッチリとホールドされたかのような居心地の悪さを覚えた。
柔らかくないシートって初めてかも──気持ちが落ちかけてから、頭を横に振って気を取り直す。
いや、初めからクヨクヨしないの! きっと楽しいドライブになるはず──そんな期待に胸を膨らませた。
優しそうな顔立ちにメガネが可愛い見える。しかもドライブが好きなんだって。きっと遠出して素敵なカフェに行ったり、海とかで砂浜でゆっくりしたりするのかなぁ──そんなことを考えながら、待ち合わせ場所で来間一の到着を待っていた。
あぁ、なんていい天気なのかしら──駅前の噴水が眩しく目に映る。
その時だった。目の前に一台のスポーツカーが停まり、運転席から男性がこちらに向かって手を振っているのがわかる。
つい先ほどまで見ていた来間の写真と同じ人であることに気付いた静香は、パッと笑顔になって彼の車に近寄った。
「こ、こんにちは! 来間さんですか?」
静香はあえて写真と似たような服を選び、彼がすぐに見つけられるように配慮してみた。
「はい、初めまして、来間です。どうぞ乗ってください」
彼が写真と同じようにはにかんだ笑顔を見せたので、静香はホッとしたような安心感に包まれた。
しかしそれも束の間、やけに車の座席が低い所にあり、まるでしゃがむように座り込む。それから背もたれに倒れると、体をガッチリとホールドされたかのような居心地の悪さを覚えた。
柔らかくないシートって初めてかも──気持ちが落ちかけてから、頭を横に振って気を取り直す。
いや、初めからクヨクヨしないの! きっと楽しいドライブになるはず──そんな期待に胸を膨らませた。



