これは…夢?

だって私には絶対に先輩と結ばれる未来は来ないと思っていたから。


「…何をしても、離れても、この気持ちが私の中からなくなることなんてなかったです…。ずっと先輩の一番になりたかった」


ギュッともう二度と離すことのないように、強く先輩を抱きしめる。


「私を、先輩のカノジョにしてください…っ」


始まり方は間違えてしまったかもしれないし、最低なこともした。

だけど、ずっとこの言葉が言いたかった。他の誰でもない、輝星先輩に。


「この先もずっと俺のカノジョは凛花だけだよ」


一歩勇気を踏み出して自分の気持ちを伝えるだけで、こんなにも嬉しい言葉が返ってくるなんてきっとあの頃の私は考えもしなかっただろう。

私のたった一つの願いが、今叶った。

これからもたくさん間違えて、傷つけて傷つけられるかもしれない。

それでも、先輩の隣で、これからも私は幸せな毎日を過ごしていく。


先輩のカノジョとして、ずっと…。