「凛花は何やりたいー?」
「…えっ」
凛花と呼ばれた女の子がびくっと肩を振るわせて、後ろ姿しか見えないから表情はわからなかったけど困ったように必死に考えている様子だった。
あんないかにも大人しそうな子が、大人数の中意見を言うのは苦手に決まっている。
「おーいたいた。ごめん、遅くなったー」
全体的に化粧が濃い一年女子の中で凛花だけは清楚で、なぜか吸い寄せられるようにして視線が絡まった。
かっと顔を赤くして慌てたように視線を逸らす凛花に、可愛いなと素直に思っている自分がいた。
「え!?“マジ恋”知ってるんですか!?私も大好きです!本当は今日も真っ直ぐ本屋寄って帰ろうと思ってたんですよ。前回当て馬男子が告白をしたっていうすごく気になる展開で終わったから絶対に発売日に買って十回は見よう!ってずっと楽しみにしてて!あ、私の最寄りの本屋でしたら午後十一時まで開いて…」
さっきまでとは打って変わって目をキラキラとさせて“マジ恋”について語る凛花があまりにも可愛くて、思わず吹き出していた。
「やっと宮本さんの素が見られた。さっきまでの作ったヘラヘラした笑顔なんかよりも、今みたいに無邪気に輝いてる笑顔の方が何倍も可愛いよ」
「か、かわ…っ!?からかわないでください!」
顔を真っ赤にして涙目になっている凛花も可愛くて、思わず抱きしめたくなる。
「…えっ」
凛花と呼ばれた女の子がびくっと肩を振るわせて、後ろ姿しか見えないから表情はわからなかったけど困ったように必死に考えている様子だった。
あんないかにも大人しそうな子が、大人数の中意見を言うのは苦手に決まっている。
「おーいたいた。ごめん、遅くなったー」
全体的に化粧が濃い一年女子の中で凛花だけは清楚で、なぜか吸い寄せられるようにして視線が絡まった。
かっと顔を赤くして慌てたように視線を逸らす凛花に、可愛いなと素直に思っている自分がいた。
「え!?“マジ恋”知ってるんですか!?私も大好きです!本当は今日も真っ直ぐ本屋寄って帰ろうと思ってたんですよ。前回当て馬男子が告白をしたっていうすごく気になる展開で終わったから絶対に発売日に買って十回は見よう!ってずっと楽しみにしてて!あ、私の最寄りの本屋でしたら午後十一時まで開いて…」
さっきまでとは打って変わって目をキラキラとさせて“マジ恋”について語る凛花があまりにも可愛くて、思わず吹き出していた。
「やっと宮本さんの素が見られた。さっきまでの作ったヘラヘラした笑顔なんかよりも、今みたいに無邪気に輝いてる笑顔の方が何倍も可愛いよ」
「か、かわ…っ!?からかわないでください!」
顔を真っ赤にして涙目になっている凛花も可愛くて、思わず抱きしめたくなる。



