朱莉とはたしかに物心がつく前から一緒にいて、女子の中でも一番気を許して話せる関係ではあったけど、それが恋だと思ったことは一度もない。
それに朱莉は、中学生になったあたりから明らかに兄貴に対してだけ意識しているのがバレバレで、それは今も変わらないと思うし。
それでも、クラスメイトたちにとってはそんなことはどうでもよくて、とにかく幼なじみ同士である俺と朱莉が付き合うという展開を望んでいるのだ。
自分たちにはない非日常的なことであるからと、他人に押し付けてこようとしているのだ。
「今日クラスのやつらから朱莉といつになったら付き合うんだ、って言われたよ」
「はー?何それ」
家が近いから必然的に帰りは朱莉と二人きりになり、ふとクラスメイトに言われたことをそのまま伝えるとあからさまに嫌そうに顔をしかめられた。
「だよね。朱莉が付き合いたいのは、俺じゃなくて兄貴でしょ?」
「当たり前じゃん。…でも、輝星と付き合うのもありかもね」
「え?」
「だってそうすれば快斗だって私を気にかけてくれるかもしれないじゃん?失ってから気づく的な。…ねえ、一回付き合ってみない?」
マジか、と思ったのと同時に、でもそうすればクラスメイトの期待に応えることができると考えている自分がいた。
本当の俺じゃなくて、みんなが望む“俺”なら…。
それに朱莉は、中学生になったあたりから明らかに兄貴に対してだけ意識しているのがバレバレで、それは今も変わらないと思うし。
それでも、クラスメイトたちにとってはそんなことはどうでもよくて、とにかく幼なじみ同士である俺と朱莉が付き合うという展開を望んでいるのだ。
自分たちにはない非日常的なことであるからと、他人に押し付けてこようとしているのだ。
「今日クラスのやつらから朱莉といつになったら付き合うんだ、って言われたよ」
「はー?何それ」
家が近いから必然的に帰りは朱莉と二人きりになり、ふとクラスメイトに言われたことをそのまま伝えるとあからさまに嫌そうに顔をしかめられた。
「だよね。朱莉が付き合いたいのは、俺じゃなくて兄貴でしょ?」
「当たり前じゃん。…でも、輝星と付き合うのもありかもね」
「え?」
「だってそうすれば快斗だって私を気にかけてくれるかもしれないじゃん?失ってから気づく的な。…ねえ、一回付き合ってみない?」
マジか、と思ったのと同時に、でもそうすればクラスメイトの期待に応えることができると考えている自分がいた。
本当の俺じゃなくて、みんなが望む“俺”なら…。



